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映画「新聞記者」

アンコール上映やってて、劇場で観ることができた。

森友、加計、から、圧力によるレイプ不起訴までも網羅し、まさに現安倍政権の不祥事まつり。
非常に攻撃的な映画でした。

官僚がカチャカチャとツイッターに世論操作のためになりすましでしょうもない書き込みをしつづけてる様子も描かれる。馬鹿馬鹿しいが、よく描いたなあと。意見が多い方が正しく見えるという日本人の性質を突く印象操作法。
実際、左だろうが右だろうが大好きな手法で、捨て垢でそれっぽい意見を垂れ流して、さも「世間は」こういうふうに思っている、と感じさせる操作は平然と行われている。
官僚が直接やってるのか、や、お金の流れはともかく。
こういう情報操作の姿をきちんと描いたのは素晴らしい。

反面、後半に出てくる政府がもみ消そうとしている事実が無駄にでかすぎてリアリティに欠けたのは残念。
森友にせよ加計問題にせよ、中心となったものはとても私的で幼稚な感情で、その幼稚さこそが恐ろしいのである。
大きな陰謀、などというよくできたものではないのだ。実につまらないものが、世の中をかき回してしまう。それが描かれていればさらに良かった。

あと、新聞、てなメディアがすでに化石手前であるので、スクープ記事が輪転機からでてきて、朝もやのなか配達されて…的な描写は「昭和か」という感じでマヌケでした。かといって、ネット記事が出回る、てのもなあ。
やはりド定番の描写として輪転機になってしまうのでしょか…

役者、シムウンギョンは素晴らしい。モデルとなる望月からもしぐさを相当盗んでいる。
反政権映画の主演なので、なかなかキャスティングが難航したらしいが、そもそもシムウンギョンより力のある女優が日本にいない。
シムウンギョンのせいで本田翼のはなくそみたいな演技が、よけいにからっぽにみえてかわいそうでありました。

[2020.03.13 facebookから]

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