ぜんぶ無料だよ。これは全て僕からのギフトだよ。

先輩芸人とラスベガスから
グランドキャニオンまでの
旅をしていた28歳の売れない芸人の
ヒコロヒーさんは、
“ROUTE66”沿いにあるマクドナルドで、
「5ドルで食えるもんください」と言った
(先週の『ANOTHER SKY』
ヒコロヒー  アメリカ_ルート66)。

この見出しキャッチフレーズは、
大量のハンバーガーと
アップルパイを抱えてきた
男性スタッフが、
ヒコロヒーに言った言葉だ。

もしかすると彼はオーナーだったのか。
ヒコロヒーをナンパしようとしたのか。
ハンバーガーとパイが残っていたのか。
食後に無銭飲食で軟禁しようとしたか。
番組で彼女が再訪したマクドナルドは、
あいにくの改装中で無人だったらしく
真相はあっけなく謎と化してしまった。
　　　　　　　＊
しかし、この男のエピソードは、
周囲に何もない国道のさびれた
マクドナルドに入ってくるなり、
5ドル分食わせてくれ、と言った
アジア系と思しき女の逞しさへの
リスペクトではなかったかと思う。

それが一番、スカッとする。