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恋のカケヒキは必要なのか?~SATCからの学び~

カケヒキとあえてカタカナにしてみた♪ ちょっとかわいい感じ。
相手に対するアプローチの押し引きのこと・・・らしい。
カケヒキは恋愛上テクニックとして使われることが多い感じがする。吉と出るか?凶と出るか?まさにカケヒキなのである。
女性の私としても何度もこの技を使ってきたが、おかげさまで何度も失敗している。これは女性としての感覚と男性の感覚の違いなのだろう。

女性は『言わなくても気が付いてよ!』だが、男性としては『『言わなきゃわからない!』なのではないだろうか?
例えば彼からの連絡がなかったり、こちらから連絡しても塩対応であれば多少なりとも気がかりだ。「なんで連絡くれないの?」の一言が言えない。その先の「寂しかったよ~!」まで言えればパーフェクトなのだが・・・何かが邪魔してしまう。
ウザい女だと思われないか?
「会いたい!」「寂しい!」「なんで連絡くれないの?」こんなことをやたらと言われたら息苦しく感じるだろう。
このことを予め理解している女性は秘儀に出る。ここで登場!カケヒキなのだ。よし!わかった!あなたがそうなら私だって・・・


●連絡を自分からしない
これは結構ハイリスク。自然消滅になる可能性あり。
●他の男性の気配をちらつかせる
カマをかけるとも思われるこの行為。喧嘩につながること多し、カマをかけるどころかカマで自分の身を傷つけてしまうのでご注意。
●返信をじらす
これをお使いになる女性が多いと思うけど・・・お付き合い前or初期のお付き合い段階は有効であって、何度もこれを使うと飽きられるアイテムだと、私の経験上お伝えします。
●だんまりを決め込む
「私、あなたからの連絡がないから怒ってま~す」「最近、会えないから怒ってま~す」オーラ全開のだんまり祭り。初めのうちはかわいいもんだが、いつも不機嫌でいられると相手も不機嫌に。
ご機嫌も伝染するし、不機嫌も伝染するのでご機嫌をご使用になられた方が得策です。

と、ここまでザッと今まで私がやってきた(笑)カケヒキ秘儀を・・・

では実際のカケヒキの思い出を♪
私は高校時代、暴走族の彼がいた。彼は本当に優しくて、私を大切にしてくれた。集会よりも私とのデートを優先してくれたり(笑)
この話は墓場まで持って行こうと思っていたが、もし私が何らかの病気で記憶がなくなってしまった時のことを思うと、皆さんに思い出を託していた方がより素敵に受け継がれるハーレクイン・ロマンスになると信じて!意を決してお伝えしますので、よろしくお願いいたします。

暴走族の彼(以後A)との出会いは彼の友人(以後S)の紹介だった。
実は私はSのことが好きだった。毎週のようにSと遊んでいたし、電話もほとんど毎日のようにしていた。
ある日曜日、Sから電話が
「おっ!家にいるのか?俺、パチンコで相当儲かったからさ飯,ごちそうするよ!」 お気づきのことと思われるが、高校生でパチンコである(笑)

Sはわざわざ家に原付で迎えに来てくれた。2ケツ(二人乗り⇦違反だが)をして焼肉屋に連れて行ってもらった。お腹もいっぱい・・・お店を出るころにはすっかり日が暮れていた。
「どうする?帰るか?」Sの問いかけに急にさびしい気持ちになった。
「まだ帰りたくない・・・」中森明菜のセカンド・ラブの歌詞がぐるぐると頭の中を回っていた。Sは「あいよ!」と言って近くの公園に連れて行ってくれた。

この公園は市内でも有名な公園で日曜の昼間は家族連れで賑わう。
夜の公園は閉園の看板もあり中には入れないのだが、看板の隙間をするりと抜けて私たちは侵入した。
誰もいない・・・静まり返った公園は寂しくも思えた。空には満天の星、手を伸ばせば届きそうなくらいだった。
子供に還って滑り台やブランコ、ジャングルジム・・・私たちは全ての遊具を独り占めできる時間をひとしきり楽しんだ。
ベンチに座って夜空を見上げた。
「スゲーな、こんなに星があんだな~」Sも同じことを思っていてくれてることが嬉しかった。
「ね、キスして」自分から出た言葉に驚いていた。
Sは優しく、優しく・・・そして不器用に私の唇に自分の唇を重ねた。彼の心臓の音がはっきりと聞こえた。次第に彼の息遣いが荒くなっていく・・・
「・・・したい」とSが耳元で囁いた。
「ごめん・・・生理中なの」私も彼が欲しかった、でも生理なのだ。
「そうか、寒くなってきたし・・・帰るか」私の身体を気遣って、彼は自分が着ていたジャケットを私の肩にかけた。匂いとぬくもりが不器用な彼からのスキ♡なのだとわかった。

原付が置いてある場所まで、彼は私の手を離さなかった。
少し離れたところに何人かの人影が見えたが私たちは気にせず、同じ道を帰っていた。
後ろから怒鳴り声が聞こえてきた・・・「逃げんじゃね~ぞ!」
相手はどうやらバイクで追いかけてくる。
「しっかりつかまれよ!!!」とSは私に聞こえるように大きな声を出してスピードを上げた。どうすることもできない私は彼の身体にただしがみ付いた。
その瞬間・・・私たちは道路に放り出され、しばらく動くことができなかった。
「大丈夫か?」Sが私に駆け寄った。彼の顔には擦り傷があった。
「うん。大丈夫・・・なんだか手首が痛いの」私の右の手首にも擦り傷が数か所あった。
2人の短い会話を邪魔するようにバイクの奴らが登場した。
「逃げんじゃね~よ!って言っただろうよ!テメー逃げてんじゃね~よ!」
と奴らはSを取り囲んで足で蹴り、胸ぐらを掴んでいる・・・
Sは決してやり返さない・・・これは鉄則で、売られた喧嘩は買わないのだ。買えば同じ土俵に上がってしまうからだ。彼はこのことをわかっていたのだろう。
相手の人数からして到底勝てる訳がない。このままじゃSがやられてしまう・・・どうしよう・・・よし!
奇跡的にさほど大した怪我でもなかった私だが、ここは女優になった。
「ダメ~!!!痛くて腕がう、う、動かない・・・あぁぁ・・・誰か助けて・・・あぁぁ、痛ーぃ」道路に倒れてうずくまった。
Sが驚いて私に駆け寄った。
バイクの奴らはビビった様子でSに「女のこと、さっさと病院に連れてけよ!もう逃げんじゃねーぞ、このくそガキが!」と言い残して去っていった。この後、Sにあれは演技だったの・・・と説明して二人で笑った。
家に到着して部屋の電気をつけて自分の姿に驚いた。
ジーンズは破け、彼から貸してもらったジャケットも破けてしまった。
身体の怪我と言えば、手首の擦り傷数か所だったのが奇跡だ。
Sから電話があった。
「傷、大丈夫か?ちゃんと消毒しろよ」
「ありがとう・・・ね、顔の傷は大丈夫?」
「自分の足に引っかかって転んだってって言うかな(笑)」
好きや愛しているなんて言葉は必要なくて、お互いを思いやっているこの時間が最高に愛おしかった。

この後もSと私は変わらず、友達のような友達でないような不思議な関係だった。この頃の私は不安定さよりも目に見える確かなものが欲しかった。
彼氏、彼女の関係だ。煮え切らないSを試した。
「あのさ・・・A君ってカッコいいよね!」
AはSの大親友だ。このことを知っていて私は賭けにでた。この賭けが意外な形で進んでいく。
「マジで!よし!俺がくっつけてやるよ」
思いもよらない展開に戸惑ったがきっとSは私を想ってくれている!という何の保証もない思いを持ったまま時が過ぎるのを待った。
「Aの奴よ、喜んでたぞ!俺、恋のキューピットだな。お膳立てしておいたから、後は任せろ!」
「あ、ありがとう・・・あのさ・・・」
言いたいこと、弁解したことが山ほどあったがSの喜ぶ姿が寂しくも愛おしく、言うに言えなかった。この賭けは私の惨敗だ。
後にAと私は6年間の交際を経たが、お互いの成長と共に時間のズレや思いの変化もあり・・・ピリオドをうった。

今でもSに素直に気持ちを伝えていたら、どうなっていたのだろう?とふと考える時がある。後悔は先に立たないのだ・・・
しかし、Aとの付き合いをプレゼントしてくれたSに感謝している。そして、何よりもあの時一緒に過ごした時間、同じ星空を見上げて美しいと思えたこと、短い不器用なキスのこと・・・これから年齢を重ねていっても私の中の大切な思い出のプレゼントに感謝。

恋のカケヒキは必要なのか?
私の結論から・・・
カケヒキはケースバイケースでしょうが、おすすめはしません(笑)
多分Sとのことがトラウマになっているからなのか?わかりませんが
まず「何故、カケヒキが必要なのか?」ってことなのかもしれない。
気を引くため?相手に想っていてほしい?が根っこにないだろうか。
誰だって確固たる愛や確信の保証が欲しいのかもしれない。
”愛されたい!” これはどんなに時代が変わろうとも変わらぬ永遠のテーマ。
もし・・・誰からも愛されるという保証があるとしたならば、私たちは満たされて安心した生活が送れるのだろうか?
安心はあるかもしれないが、物足りなさを感じやしないだろうか?
人の三大欲求「食欲・睡眠欲・性欲」これ以外にも「愛欲」も加わる時代に入っていく気がする。
上手く乗り越えるには、人から愛されることで欲を満たすことではなく自分で自分を満たす欲に変えることなのだろう。
「愛欲=I欲」・・・Iは自分。愛=自分。もっと自分を満たすことにエネルギーを使い、満たされた自分からエネルギーをお裾分け♡
これってエコよね♡
「心も満タンに♡」なのだ。自分が満たされていれば、カケヒキもしなくて済むであろう。カケヒキのエネルギーを大切な自分自身のために是非♡

次回は恋愛のパターンはくり返すのか?をお届け致します。

必要な方に届きますように・・・愛と感謝を込めて♡

ノリー・ブラッドショー



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