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正しいブスのほめ方 (トキオ・ナレッジ)

(注:本稿は、2014年に初投稿したものの再録です)

 (以前の)会社の同僚の方にお借りした本の2冊目です。
 1冊目は「正しい太鼓のもち方 上司を転がす35の社交辞令」というタイトルだったのですが、こちらの方が先に出版されていたようです。

 基本形は、「正しい○○のほめ方」。○○は標題のものを含めて「毒舌家」「元ヤン」「超体育会系」「イケメン」等々、35種類。この本でも「○○を知る」の項で、○○の特徴を分析把握し、それをもとに具体的な “ほめ方” をアドバイスしています。
 正直なところ、個々のケースについての対処法の納得感は、「正しい太鼓のもち方」の方が優っているように思いましたが、所々ではなかなか興味深い指摘もありました。

 たとえば、「オシャレ番長」をテーマした章。
 並の「オシャレ」な人は、流行を追いかけるのに一生懸命ですから、「世の中のトレンド」と同じでありたいというメンタリティが根底にあります。しかし、「オシャレ番長」ともなると、その姿勢の原点が根本的に異なります。
 「WARNING! 1」にはこう書かれています。

(p121より引用) 一般的な感覚で見ない
 オシャレバカと思われるほどの上級者たちが求めるのは、実は「オシャレ」以上に「個性」だったりします。・・・

 こういった “本質” をピンポイントで突いた指摘は気持ちいいですね。
 そして続いて、その本質を活かす方法として、「ONE MORE CHOICE」の項では、こうアドバイスしています。

(p121より引用) 彼らのモットーのひとつ、「逆に」「あえて」は、独自のアイデアを生みたい時に欠かせない考え方です。・・・企画の相談なんかすると思わぬヒントが出るかもしれません。

 さて、本書、タイトルはあまり気持ちのいい響きではありません。同僚の方から勧められなければ絶対手に取らない本ですが、サブタイトルは「「また会いたい」と思わせる35の社交辞令」です。

 先入観や偏見を持たず、その人の本質を理解して「個性を褒める」。
 “褒める”ということは、相手に対し「あなたのことを気にしているよ」「あなたを理解しているよ」という自分を示し、それを「言葉」に出すことによって、相手にいい気持ちになってもらう行動です。
 そういう姿勢を極く自然に持ち続けることができれば、「また会いたい」と思われるはずですね。



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