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goldrush00
楽になったよね
重たい肉体を脱ぎ捨てて
彼方の世界に旅立つ人を見送る時
「楽になったよね」と必ず言っていた
でもそれは母が旅立ってからは言わなくなった
知り合いのお父さんが旅立ち
わたしの中から
「楽になられましたね」と自然にその言葉が出て来る
苦しんで、苦しんで、肉体を脱ぎ捨てて
生まれくる前の世界に還る
母も口には出さなかったけど
やっぱり病のある重い肉体を背負って生きていたんだろう
あんなに呆気なくいってしまっても
だから母にも「楽になったでしょう」と言ってあげないと…
母の遺影の後ろには父の大きな遺影がある
まるで父は「倶子を守るのはオレだぞ」と言わんばかりの顔をしている
本当はいつもいつも心の中で言っていたんだよね
「お父さん、迎えに来て」と
肉体のない世界は楽しいですか
大好きなお父さんと一緒にいて
うれしいですか…
お母さん、楽になったよね…
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