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シムラーで考えたこと 【インド#28】

シムラーに着いたが、憧れのカルカ-シムラー鉄道に乗ることが目的だったので、念願の目的を果たしたせいで、燃え尽きてしまっていた。


鉄道に乗っていた時の、あれほどの心からの興奮はかけらも残っていなくて、高地に来たということもあり、咳が酷くなっていた。特にやることもないし、シムラーの時間は療養にあてようと思った。
泊まった宿には、ものすごくおしゃれな別荘のような共用スペースがあった。
スピーカーでアデルやジャズが流れる。オーナーらしき女性の趣味のようだ。オーナーらしき、というのは、オーナーが2週間のバケーションに出ていて、代わりに友達である彼女がやってきて、泊まりながら宿の仕事をしているらしいので、オーナー代理である。途中で彼女の弟が泊まりに来たし、夫も来週泊まりに来ると言っていて、自由な雰囲気の場所だった。
キッチンも使えたので、野菜を買ってきて煮物を作ったりしたが、キャンプ場の時のようには上手に作れなかった。標高が高いせいか、なかなか沸騰しないし、火の通りも悪かったのが原因だと思っていたが、今思えば食欲も落ちていた。咳が出て、胃もなんだか気持ちが悪くてしんどかった。
シムラーは昼間が寒かった。夜は寒いものだと思って、厚着して毛布をかぶって寝るから凌げるのだが、昼間なのに寒いという方が、辛い気がした。
夕方から夜にかけて、少しだけ散歩のために外出する日々で、ほとんど宿にこもっていた。
散歩をすると、インド人のカップルが多いのに気づく。この地はイギリス人の避暑地としてかつて人気があったらしいが、今はインド人カップルの人気の旅先なのかなと思う。列車にもハネムーンのカップルがいたし。しかし、人が多すぎて、どの店も混んでいて、そして金額がものすごく高かった。
昼間は咳も落ち着くので、オーナー代わりの彼女といろんな話をした。その時間が楽しかった。

上り坂だらけで標高も高くて息苦しい。
素敵宿。
上部は吹っ飛ばされたかのようだが、この下には素晴らしい空間が広がっていた。
全然美味しくない煮物、私作。
えらく高い、スパイシーなボロネーゼ
これ見て心が踊らないなんて、体調不良過ぎた。
この人以上にハァハァしていた。
いくらイギリスぽい建物があっても、野良犬が寝てるのがインドの良さ。
グリーンティーにレモンとハチミツが添えられてた。インド人は、グリーンティーが何たるかを全く分かってないな、と呆れたが、2つとも入れてみたらめちゃ美味だった。
日本人として謝罪します。




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