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考える、のそのつづき

「よく考えましょう」「思考力を高めよう」と私たちは言われ続けてきました。「考えることは大切なのだ」を、当然のこととしてきました。日常のなかで遭遇する「考える」ことについて、私なりにかんがえてみました。

日常的に使う「考える」がもつ意味

1. 判断する
  観る、状況を察する
2. 分析する
  物事を整理する、筋道を確認する
3. 評価する
  良し悪しを見定める
4. 創る
  発想する、構築する
5. 選ぶ
  決める
6. 馳せる
  慮る、思う

他にもあると思いますが、思いつくものだけ挙げました。幾通りかの意味が存在しています。言葉をていねいに使っていないときもあることに、気付きます。「よく考えてね」というだけでは、意味合いが相手に十分伝わリ難いことが理解できます。
また、論理的思考、批判的思考、水平思考、アート思考、そしてデザイン思考等、様々な思考パターンが状況によって活用されることにも頷けます。

「考える」の、そのつづき

「考える」ことの結果には、問題を解決する、成果を高める、行動を導く、……勿論、それらもあります。私は、そのつづきに存在する意義は「よりよく」生きる(暮らす)だと考えます。

古来より、人びとは「よりよく」生きるために、よく考え、知恵を絞り、工夫して、よりよいやり方を生み出してきました。先人の知恵と営みのおかげで、いまを生きる私たちの暮らしが成立しています。
先人には、SDGsは無かったけれど、「よりよく」を考える人びとが、今よりも多かったのかもしれません。物質的に豊かではなかった時代、技術的にも進んでいなかった時代に生き、「よりよく」を追い求める人びとが、今よりも多かったのかもしれません。
叡智をつなぎ、ゆたかなものやしくみを創出してきました。

ゆたかさのなかで生きる私たちは、次第に「よりよく」生きることの本質を見失いがちになり、「考える」ことを放棄さえしがちになっているのかもしれません。

「よりよく」は、身近なところに息づいています。
「よりよく」は、大きな変革を引き起こすこともあるのだと感じます。

よく考える、知恵を絞る、工夫する。
昨日より今日、今日より明日。
大きなことでもなく、小さなことでもなく、
ただ、そんな営みを積み重ねる。
それらの点が、未来へつながる線に成りえるのかもしれません。

「よりよく」を実現し続けるために、考える。
進むために、手放してはいけないことなのだと思います。



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