出る杭は打たれた、という話

出る杭は打たれる

有名なことわざですが、本当に「出る杭は打たれた」という話をします。

日本語学習者さんたちに、「好きな日本語の言葉やフレーズがありますか」と聞いたところ、ある生徒さんが「出る杭は打たれる」と答えました。

「それって、日本社会ではよくあることなんだよ」

って返すと、彼女は、

「うん、知ってる。面白い考え方です。」

と。

どこかで聞いたり学んだりしたんでしょうね。

彼女は、日本の社会では、みんな同じがいい、あまりにも才能がありすぎて目立つと、批判されたりねたまれたりする、ということを知っていました。

彼女はイタリア人です。

あるサイトでは、以下のように説明されています。

世の中(社会)で、よく目立ち、すぐれた才能を持つ人は、 他人から、ねたまれたり、憎まれたりしやすい、というたとえ。

他のものと高さが同じになるよう、打ち込まれてしまう。考えようによっては、その人の個性がつぶされてしまう、という見方もできますよね。

日本は集団社会です。

集団や協調性を大切にすることは悪いことじゃないです。これらも大切なスキルです。

でも、個性が強い人、人と違ったりすると、すぐに「変わってるね」という評価がつきやすい社会だと思っています。

いじめられました、私

私は中学3年生のとき、卒業間近の3学期、クラスメートにいじめられた経験があります。

仲良かった女子グループから、ある日突然無視されました。それが卒業までずっと。

最初は混乱しましたが、私は強かった。

泣かなかったし、特に悩むこともなかったです。卒業して高校に入れば、会うこともないだろうと思って、一人で卒業まで過ごしました。

でも、そういうネガティブな経験って、消せないんですよね。「いじめられた」という事実は、記憶の中にあります。

そして、無視されいじめられた経験があるからか、私はたくさん友達を作るより、特定の少人数で、本当に心を許せると思える人とだけと付き合う傾向があります。

そして、今でも、大人数での集まりが極端に苦手です。

(そんな私が元小学校教員というのがすごいですけれど)

さて、私は目立つ生徒でした。生徒会副会長をし、学級委員もし、中学のときは成績もよかったんです。(中学校のときだけです)

さらには、生意気でした。何でもはっきりと言う性格で、親にも先生にも友達にも、はっきりと「自分はこう思う」と言ってしまう子どもだったんです。

通知表にも、自分の意見を言えるのはすばらしいですが、人の気持ちを考えて発言しましょう的なことを書かれたこともあります。

もしかしたら、そんな私が嫌いだったのかな、だからいじめられたのかな、と考えます。

でも、自分の意見を言うことが、そんなにいけないことなんでしょうか。

イギリスに来て、海外に出て、そんな理由でいじめられるなんて、バカバカしいな、と思えるようになりました。

賛否両論あると思います。

でも、目立つから、人と違うから、そんな理由で打たれるなんで、バカバカしいです。

というか、みんなと一斉に横並びしている必要はないですよ。

もしあなたが「出る杭」で、今「うたれている」のなら、どうぞ気にせず。自分の個性を磨いて、あなただけの道を歩んでください。





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