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オンラインとオフラインの両方で行うものづくりを芸術家に体験してほしい

ご挨拶

こんにちは。アーティストの山口典子です。

2020年から、独自の道を行く人という意味の「mugwump」を屋号とし、デザイン事業所を運営してきました。
mugwumpとは「独自の道を進む人」という意味をもつインディアン語からとっています。
私自身、芸術家という社会的には独特な働き方をしていることもありこの名をつけました。mugwumpのビジョンは「作家が自立して、作りたいものが作れる現場を提供する」です。日本という芸術で食べていくハードルが高い社会において、経済的に独立できず・作りたいものが作れないアーティストの現状を改善することをめざしています。
mugwumpは2022年10月より制作スタジオ&イベントスペースを品川区の武蔵小山に開くことになり、ビジョンをさらに推し進められる環境が整いつつあります。
広報やコミュニティ作りのノウハウなど、まだまだ足りないもの・必要なものがありますので、noteサポートプログラムに参加することで一緒に作ってゆけないかと考えています。
以下が詳しい内容です。少し長くなりますが、よろしくお願いします。

オンラインとオフラインの両方でものづくりができるスペースを立ち上げます

権力者に選ばれた者だけが活動できるのではなく、作りたい意志のあるすべての人が主体的に活動できる場所を提供したいと考えています。
ずばり目標は、毎年50組のアーティストを自立させることです。そのためには、オンラインとオフラインの両方の場でのものづくりが必要だと考えています。両方のものづくりが体験できる場所を、芸術家に発信していきたいです。

オンラインの仕組み:NFTアート

Noriko Yamaguchi NFT: KEITAI GIRL NFT CELL
初版は14700個のgifアニメーションをMint。

Keitai Girl NFT Cell Landing page>

NFTが投資の対象として浸透してきており、芸術家にとっても新たな収入の手段として注目を集めています。ただし、日本のアーティストにとっては出展場所が少し増えた程度にとどまっているのが現状と考えており、NFTプラットフォーム上に高い手数料を払って作品を出品する・当たるか外れるかは運次第といった印象はぬぐえません。
mugwumpにおいては、主催者山口典子が関係を有している投資・育成支援を行う企業の力を借りて芸術家がNFT領域に進出するサポートを行います。このサポートにより、アーティスト個人での参加障壁が高かった海外プラットフォームへの参加を容易にし、アーティストがより対価を得やすく主体性をもって活動出来るようにしたいと思っています。

■概要

世界規模のNFTアートマーケットへの参加をより簡単に。
シンガポールのスタートアップ企業が開発したアプリケーションを使って、アーティストが作った数十枚の画像を組み合わせ、大量の画像を自動生成します。このアプリでは、生成後、直接Open Seaにアップロードを行います。これにより、最低1万点以上の画像が必要と言われる海外NFTアートマーケットに日本人アーティストが参加しやすい環境を作ります。

■売上に対する取り決め

NFTアートの売上は、アーティストの取り分を7割にするなど、制作者側が主体の制度にします。
※国内の主だったプラットフォームでは、アーティストの取り分は良くて5割程度にとどまります。

■パートナー

企業とパートナー体制を実現することで、技術面でのコラボレーションをおこないます
:主な企業様(アルファベット順)
Adgorithmics株式会社 
Mistletoe Singapore

■その他

デジタルデータ制作セミナーを開くことで、デジタル制作が苦手なアーティストをサポートします。
アナログな作品そのものにもブロックチェーンを付与することで、従来の作品を買っていたアートコレクターにも興味を持ってもらい、よりコミュニティを活性化させます。

オフラインの仕組み:mugwump kitchen 共同スペース

https://skfb.ly/oxJAJ (クリエイトビルの3D)

芸術家の制作アトリエの場として、武蔵小山のスタジオの一角のスペースに「mugwump kitchen」をスタートします。
キッチンという場所は料理を中心に食べる人も作る人も、その日のことを気軽に話をする場所でもあります。ここはアーティストや表現者ならどなたでも集える台所です。肩書は問いません。主夫・主婦、会社員、お母様・お父様、子供たち、何かを作る・何かを体験するという活動をされている方であれば、どなたが来てくださっても構わないと思っています。この場を通じて、表現者たちによる「自分でつくりたい」「自分でやりたい」という内発的動機に基づいた制作活動を応援し、「つくる人を増やす」ためのコミュニティをつくります。

■概要

mugwump kitchenではアートと食とモノづくりがかかわるようなスペースを目指し、シェアオーナー制度で場所を運営します。スモールビジネス&プロジェクトを始めてみたい人を応援したいです。

■現時点で上がってきているワークショップとセミナーの内容

・アーティストビジット
制作現場での展覧会を開催
・デジタル講座

アーティスト向けNFTアート用デジタルソフトの使い方講座
・九州男児による豪快料理ワークショップ
魚のさばき方、スパイスからできるカレーの作り方 etc
・プロカメラマンによるカメラサロン
撮影スタジオで培われた技術者によるカメラ講座
・アートコーチング
現役ギャラリストによるアート講座
・草木染ワークショップ
染作家によるキッチンで出来る草木染ワークショップ etc

noteクリエイターサポートプログラムに応募した理由

オンラインとオフライン両方でのものづくりの場を提供するに当たり、以下のご支援を頂けないかと考え応募しました。
①オンライン:NFTアート
自分の出来る範囲内でNFTアートの制作を行っているのですが、
徐々に専門的な制作環境を必要としてきているため、その環境整備のための資金を支援していただけないかと考えています。
②オフライン:mugwump kitchen 共同スペース
共同スペースを設けた後にコミュニティーを活性化させたいので、公式noteの運営についてアドバイスしていただけないかと考えています。

支援してほしい活動の時期や期限

立ち上げ期間に当たる2022年11月から2023年10月までの1年間の支援を希望いたします。

■支援を希望する内容

①オンライン:NFTアート環境整備に対する支援金の希望

デジタル機材環境を充実させるために支援金をお願いしたいと考えています。NFTアートの作品はAdgorithmics株式会社の開発アプリを使用し、Adgorithmics株式会社のサポートで1万点の画像を自動生成で制作しておりますが、今後はその作業が自身のデザインスタジオ「mugwump」へと引き継がれます。画像の準備では「大量の元画像制作制作」と、「大量の画像処理」が行われます。そのため現在処理速度の早いPCが必要です。またメタバースで展覧会が展開されつつあるNFTアートのために、3Dデータも必要となってきてますので、環境を整えたいです。
概要:PC、モニター、液タブ、液タブアクセサリー
合計¥967,266

詳細
・PC(リンク):¥558,121 (容量など調整後価格)

SENSE-F0X5-LCR59X-VAX-CMG [CG MOVIE GARAGE]
3Dやグラフィック制作におすすめwindowsPC

・モニター(リンク):¥137,000

AQCOLOR 27インチ  4K HDR デザイナーモニター|PD2725U 
カラーマネージメントが出来るBenqモデル。正確なカラーを確認でき、デザイン業には必須。

・液タブ(リンク):¥262,245

【Amazon.co.jp限定】ワコム 液タブ 液晶ペンタブレット23.6型 Wacom Cintiq Pro 24 
ペンモデル ブラック オリジナルデータ付き TDTK-2420/K0 + Wacom Flex Armセット

・液タブアクセサリー(リンク):¥9,900

ワコム Cintiq Pro / Cintiq / Intuos Pro用ワイヤレスキーリモート 
Express Key Remote ACK411050

②オフライン:mugwump kitchen 共同スペース に対するコミュニティー活性化の支援

共同でnoteに投稿できる機能や、集金する方法など、コミュニティを楽しく作っていく上で、公式noteの運営などについてアドバイスを頂けないかと考えています。
民主的な表現活動の場を提供したいと考えているため、いろんなアーティストに出会いたいと考えてます。運営との相性や制作物の方向性などあるので、時間をかけて話あいが出来る環境があればいいと思っており、そのためのリアルイベントなどの認知を広げるための活動や、隠れたアーティストや工芸家をリサーチ活動も計画しています。

プロフィールやポートフォリオ

山口典子の作品や近況活動に関してはこちらをご覧ください https://www.yamaguchinoriko.com/ (English only)
アート&デザインスタジオについてはmugwumpHPをご覧ください。https://www.mugwump.cc/ (Japanese only)

さいごに:なぜオンラインとオフライン両方の場でのものづくり体験が、芸術家に必要と考えているか

当活動を計画している動機を一言で申しますと、自立した芸術家の人生にとっては「民主化された表現活動の現場」が必要だと考えているからです。
アートには謎の権威というものがあります。アーティストが社会にでるには、コンペで入賞することはもちろん、アーティストはその権威のある人に作品を選んでもらえないと活躍する現場に立つことが出来ません。この超受け身体制をとり続けているのが日本のアーティストの現状だと思いますが、受け身体制をとる側に全く資金力が無く、生活が成り立たなかったり、そのため制作を諦めたりしなければいけないのです。
わたし自身現代美術作家としての活動を継続しつつ、中小企業に勤務してデザイン業、3Dデジタル産業業界への貢献や、大学助教授としての業界全体の育成など、「つくる」という行為を通して、個人としての人生を重ねていました。何度も壁にぶつかっては、身近にいる人たちから「アートで生活していくことは諦めろ」と言われ、心が折れそうになりました。でも受け身な人生で終わらせるわけには行かないと、どうやったらいいかをこの10年間問い続けてきました。
私の経験は過去のnoteの投稿「アーティストが食っていく方法in日本」をご覧ください。
https://note.com/noriko_0202/n/nb03fe30be124
私はその受動的なシステムこそ変えて、主体性を持ちながらアーティストが世界に挑める方法が必要なんだと思ったんです。

■アーティストの人数と市場

美術大学はだいたい180〜200校程度で、美術関係を学んでいる学生は年間「5万7000人」程度です。ほとんど就職しない美大では卒業後作家志望者が8割ほど。それに対し、アーティストになれているのは1%程度といわれています。
アート市場はアンティーク市場を合わせると2000億円程度ですが、現代アートだけだとたった400億円程度しかありません。例えば400億円を8割の美大生作家志望者の45万人で割ると88万円です。
https://artmarket.report/2021
この数字をみると確かに狭き門です。つまり1%になれたとしても生計をたてる職業としてのぞむべきものではないです。アーティストとして覚悟を持っている人からすると、絶望を感じるばかりです。

■受け身のままでは良くないと思ったとき

私が勤務していた会社はスタートアップ企業で、投資会社のパーティにはたくさんのスタートアップ企業や、起業前の個人が参加していました。みんな個性的で、業務内容は社会に役に立ちそうなものもあれば、自分の好きなことを延長したかのようなユニークなものもあり、活気にあふれていました。共通していたのは自分のしていることに不安を持ちつつもやりたいことにまっすぐに立ち向かっていることでした。
受け身である以外に、アーティストとして生きていく道はないのだろうなと私は少し諦めかけていた時期でもありましたので、この人達には驚かされました。彼らのようにやりたいことをしっかり口にだし、小さい事でもいいからビジュアル化していくことで前に進める!と希望を持ち始めたのです。

■アーティスト自身に気が付かせたいこと

アーティストの状況は市場や業界の問題だけではないです。アーティスト自身が労働というものを勘違いしているし、アート業界の狭さを享受しています。お金の無さというのは思考まで停止させます。私は今の状況をアーティスト自身に気が付かせ、覚悟をもっていいことを伝えたいです。表現活動のうしろめたさというものを必ず持っているから、それを「民主化された表現活動の現場」を作り、自立をさせ、前に向かせたいです。

以上です。
ご支援頂けますと大変嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。

山口典子


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