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弱さという強さがつくる自立

取材いただきました。

経営者になった10年くらい前から役職、年齢、年次、職種も雇用形態も問わず完全フラットなチームと、国内外も時間も問わない自由な働き方を推進してきて、

最近よく取材でもご質問いただくのが「そんな働き方ができるのは、よほど自立して優秀な人を採用してるからでしょう?」です。

たしかに当社は本当にピュアで真摯で、優秀なメンバーに恵まれすぎています。

規模や事業は未熟でぽんこつな私の身の丈をとうに越えてしまったのに、メンバーとご依頼者の多大なサポートのおかげで楽しくやれています。

ただ、自立というときのニュアンスがちょっと、外の方がもつ印象とは異なるかもしれません。

私は自立って、ちゃんと甘える力、まっすぐ自分の弱さや凹みと向き合い人の助けを借りられることなんじゃないかと、

自分自身が小さな頃から早く自立するために、間違ってずいぶん長く孤立してきた経験から考えています。

弱さや不出来を嘆くんじゃなく、開示して人の力を借り、借りた分、それ以上、それに報いようと努力すること、

自分にも備わる別の天与の才で誰かを助けようとできる、そんな弱さが最強の自立なんじゃないかと。

だから(最近はもう私が出るものは滅多になくなったのですが)採用面談もメンバーとの1on1でも、

その人がどんな挫折や葛藤、悩みや迷いと向き合い、傷や痛みを共有し助けられるという弱い強さや勇気をもち、その経験でもって誰かを助け、小さな自信を大切に積み重ねてきたかを聞き、

私が話すのは自分と今の会社がもつ、どうしようもなく弱く不器用で無様な部分や、上手くいかないこと、失敗、

それをあなたにしかない潜在能力と、今以上に発揮されるのを待ってる美しい善性で助けてくれないか、と頭を下げることだけです。

そして必要以上に強くあろうと無理をして誰かが孤立することのないよう、

できるかぎり自ら弱さや過ちを誰より早く開示し、謝りながら方針をどんどん修正すること、

誰かの過ちを皆で話し合って助け合い、助けられた人も助けた人も称えあうことを意識しています。

1日の多くを過ごす仕事、仲間との時間が、凸凹ありのままの自分が助けられ助けることができる居場所であったら、人はきっともっと誰かや自分を大切に愛せる気がします。

少なくとも、私自身はそんな風に、この居場所に変わる機会を与えられてきました。

助けられる弱さを差し出してくれる、器が大きくて優しくて、欠けや凹んだ部分がうんとお茶目で、そのぶん人を助けたくて仕方のない成長意欲をもった仲間たち、

こんなにも凸凹な集団を面白がり、いつも応援してくださる方々には感謝しかありません。

いつもありがとうございます。

◆広報から社長に抜擢、さくら事務所大西さん 経営者として目指す‟愛される”組織作り
https://www.hotosena.com/article/14725291

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