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どこでも通用するITエンジニアになろう?

【ITエンジニアは足りない】
どこに行っても、最近は「いい技術者はいませんかね?と聞かれる。私も探しているが、なかなか「これは」というレベルの高い人には出会いにくい。逆に言えば、ITの仕事量が質・量ともに大きくなったので、それに見合う「ITエンジニア」がどんどん払底している。これは、経済産業省が2019年に出したレポート「IT人材需給に関する調査」でも、明らかだ。IT人材となりたい、仕事にしたい、という人にとっては「追い風の時代」であると言える。

【ITエンジニアだっていろいろある】
例えば、飲食業、と言っても、居酒屋もあれば、レストランもある。そこで出すものも違えば、食材などの種類も多種類ある。同様に「ITエンジニア」と言っても、「ネットワーク・インフラ構築エンジニア」とか「アプリケーション開発エンジニア」「Windowsのソフト開発エンジニア」から「スマホアプリ開発エンジニア」「ハードウエアの開発エンジニア」まで、多種多様で、それぞれに「専門」がある。ひとくくりに「ITエンジニア」と言える「分野」はもはや無い。

【守備範囲が広く能力の高いエンジニアになろう】
こういう世の中で「稼げる」「引く手あまた」のITエンジニアは「ハードウエアもできるし言語は何でもできる。関係の法律にも精通している」ITエンジニアということになる。最近はこういうエンジニアを「フルスタックなエンジニア」と呼ぶこともあるが、こういうITエンジニアになりたいと思うだろう。では「フルスタックなITエンジニア」になるには、どうしたらいいだろう?

【ハードウエアの知識を得るには】
ハードウエアの知識は、実際に経験しよう。趣味でキットを作ったり、ハンダゴテを持ってなにか機器を設計して作ったり、ということが「遊び」のようでいて、実は仕事につながる。「無駄」「遊び」と思うものが、仕事につながることも多いのがハードウエアのエンジニアだ。知的好奇心を失わず、新しいもの・わけのわからないものをどんどん入れて使ったり、わからないなりに作って、使ってみよう。

【ソフトウエアの知識を得るには】
ソフトウエアの知識を得るには「始めて触る新しいコンピュータ言語に、すぐに慣れる」適応性の高さが重要だ。現在流行っているPythonやPHPなどの言語だって、いつまであるかわからない。「え?新しい言語、どれどれ」くらいのノリで、新しい言語に短期集中で食いついて、短時間でモノにできる力をつけよう。「XX言語ができます」というのは「オートマのガソリン車しか運転できない運転手」のようなものだ。EVが当たり前の時代になったら、仕事がなくなるのは目に見えている。そして時代の移り変わりは速いのが今だ。すぐに時代は変わる。そして、その変化は誰にも予測できないから、変わった世の中に自分が速く適応するしかない。

【素質が無いとわかったら、さっさと諦めて他のことをしよう】
「ITエンジニア」も様々な職種があるだけではなく、それらが時代とともに数年で移り変わる。情報の収集・整理の能力が高く、機転が効き、高い適応力が要求されるのが「フルスタック」のITエンジニアだ。当然だが、あなたがこのコースから落ちこぼれることだってある。努力が必ず報われるとは限らない。「こりゃ向いてないな」と思ったら、さっさと早めにあきらめて、他の仕事をしよう。人生には限りのある時間しか無いからだ。アタマの柔らかい若いうちに、コース変更はしたほうがいい。

【公教育でのプログラミング教育とは】
だから、公教育でのプログラミング教育は、その入口で、主に、あなた自身のソフトウエアエンジニアとしての「適性」を判断するためのもの、と考えると良い。自分に合わないことをいくらやっても「無駄な努力」になる。年若いときの公教育で「ふるい」を用意してくれているのは、それはありがたいことでもある。自分が、その「ふるい」に残るにせよ、落ちこぼれるにせよ、だ。世の中は学校で教えること以上に広い。その広い世界を知っている先生は少ない。

【どんな仕事についても】
あくまで、現状の日本人の平均では、だが、人は学校にいる時間は人生80年のうち、20年そこそこが普通は多いだろう。たった人生の1/4である。私は学生のとき「学校とは適当に付き合え」と教えられたが、学校そのものを仕事場にするのでなければ、学校なんてそんなものだ。それに、人生はおじさん・おばさんの時期のほうが、若者の時期より長い。どんな仕事についても、学校の成績が振るわなくても、自分に自信を持って、自信を失わず、元気に生きていくほうがいいに決まっている。

【ITエンジニアになれてもなれなくてもいい】
どちらでも問題ない。学校の成績は実社会に出るとほとんど関係無い仕事も非常に多い。自分に向いた仕事、生活で、自信を持って人生を歩めればいいので、ITエンジニアになれても、なれなくてもいいのだ。学校のことを真剣に考えなくていい。まだ先は長いから。

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