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「誰にでもわかりやすい」は「ウソ」になる。

NHKの視聴率向上の為の施策の一つ「新・プロジェクトX」が炎上中だ。

【大きな組織の陰謀?】
実は、日本や、その模倣でできた社会組織を持つ韓国などでも、似たような話は結構ある。その度に「大きな組織の陰謀」がネットで大きくなり、炎上し、その番組シリーズそのものの評判と視聴率を大幅に下げることも、かなり多い。

【「わかりやすく」は仇になることがある】
テレビなどの番組製作は、かなり多くの人が複雑に絡んでいる現実を、できるだけダイジェストとして簡略化し物語にしないと、できるものではないから、それを簡略化する過程がどうしても必要になる。

この過程で、時間的に現在の組織や組織人と違うが、重要な役割をした人や事実を削ることがないと、簡略化はできないことがある。しかし、その結果は「ウソ」とか「隠蔽」とか言われてもしょうがない出来になってしまう。

【映像にしにくいことは映像メディアでは無視されることが多い】
特に「組織をまとめる」などと言う「テレビのビジュアルにしにくい人や事実」は、ビジュアル重視の映像では、無視されることが多いんだよね。それに「現状の組織の都合」「現状の組織トップの意向」が無言でかつ不可視な圧力になっていることがあってね。誰が悪いと言うのじゃないが、その当時の重要人物が外されて、ストーリーに落とし込む時に、誰が言うでもなく無視される、って言うことがあるんだよな。

【じっくり調査する人は仕事を滞らせる?】
そういうのをしっかり拾い上げる余裕は、番組製作の現場に与えられていないだけじゃなく、自分でそれらの事実を拾い上げて、番組製作に疑問を呈し、中身をより真実に近くする能力のある人も、番組の製作現場にいなかったんだろうね。

そういう能力や知見がある、ある意味インテリジェンスの高い人は、番組の製作現場では、製作現場を混乱させて仕事を増やす人、ってことで煙たがられるんだな。そういう人は現場から外されること多いんだよね。

だいたい、そんなところだろうね。

【復活の目的は「視聴率」】
復活「プロジェクトX」の目的はNHKの低視聴率対策で、それをできるだけ早く達成する必要があるわけで、その目的から言えば、番組製作は、時間とかコストが優先だからね。番組内容にウソや無視があっても、放映時に間に合えばOKになる。

結果として、重要な事実や人は番組ストーリーには載らないことも多いんだね。

だから、経済優先が徹底している現代社会では「マスコミ」だって「マスゴミ」になっていくのは、必然なんだんな、と、自分は思うけれども。誰が悪い、って言うんじゃなくね。

【複雑なことを複雑なまま扱えるのが「エキスパート」】
現代という時代は、複雑なことを複雑なまま理解できる人だけが事実を手にするんだな。多くのそれができない人は、簡略化されわかりやすくして「ウソだけどバカでもわかる」ものがマスコミに流されるものを見聞きして、それを事実として受け入れるしかないんだよ。その隠された事実やウソをもとに、それを現実であると信じて、複雑な現実に対応するから、みんな失敗するんだな。

教育が重要だよ、ってのは、そういうことなんだな。
大勢の一部になるのじゃなく、一人一人が勉強して複雑なものを複雑なまま扱える力をつけよう、ってことですね。

これって「セクシー田中さん事件」と、根っこが同じな感じがするんだよね。ぼくは、ね。


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