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StarTrekの未来は来ない。

【一人で十分。エンタープライズ】
ときどき、マニアではないが、StarTrekの映像をネットで見る。しかし、Startrekの想定しているのは「未来」だから、AIも博士論文が書ける現代の我々からすると、危機にも対応する自動航行装置を持つ人工知能は無いわけがない未来のはずだ。だから、船には行き先と目的だけ指示すれば、様々な困難を克服して目的を達成して帰って来るはずで、であれば、あそこまで多くの乗組員は必要ない。極端な話、いくら巨大な宇宙船でも、船長1人で十分に目的は達成できるはずだ。だから、Startrekの映像は既に未来ではない。過去のファンタジーだ。人がまだ元気であり、科学や技術に輝く未来を感じ、それを信じていた頃の、エンターテインメントだね。

【現代の工場の姿】
同様に、現代の工場、それも半導体などのチリどころかバクテリア等も入れられない工場では、現代は完全なロボット化が当たり前だ。いくら巨大な工場でも必要な人員は数人かせいぜい数十人。人がクリーンルーム最大の「敵」で、半導体の製造エラーを起こす最大の原因となる目に見えない小さなゴミなどを持ち込む大きな要因なので、人はなるべく使わずにロボット化せざるを得ない。

既に20年以上前に、私は日本国内で日本の某メーカー企業の工場を訪れたとき、広大な工場で働くのは3人、というところを見てきた事がある。右から原材料を入れれば、左から製品ができてくる。その間、人の介在は一切ない。人が介在するのは、機器トラブルのときだけで、それも年間で数回しか起きないし、トラブル解決人員も、数人いれば良いので、その人員は出勤しても普段は工場の片隅の部屋で休んでいる。材料の搬入、製品の搬出も人間型ではないがロボットがやっていた。

やがて人工知能は工作機器に組み込まれ多くのトラブル解決をもしていくだろう。そのための人工知能なのだから。

【何もかも「自動」の旋盤はこうなる】
例えば、これから出るであろう最新の自動旋盤は、旋盤に部品を自動で設置し、設計図を読み、目的のものを作るが、切削部品の破損や摩耗を検知し、旋盤自身が部品の販売会社に勝手に連絡して、部品を購入、経理部のコンピュータに購入情報を知らせ、購買部のコンピュータのAIが入荷時期等の交渉を一瞬で済ませる。旋盤で出来た部品は次の工程に持っていくロボットに渡す。

そういうことになるだろうし、我々はそういう世界を目指しているはずだ。

【人間ドラマの減少が始まる】
であれば、Startrekのような人間ドラマは成立しない。未来の宇宙船には人がいないのだから。既に現代の巨大なタンカー等の船は、非常に少ない人数で航行している。また、保守の数名の人員しか人がいないロボットタンカーも既に作られている。

【SFは終わった?】
同じように、宇宙戦艦ヤマトは艦長だけでいい。Starwarsも惑星帝国やその連合はAIで作り、一切の破壊無く、AI同士の交渉で物事が決まる。そのほうが合理的だからだ。お互いの富の減少を最小限にし、支配の構造そのものを人工知能が最適化するだろう。

【人間自身が機械の一部に?】
では、我々人間にはどんなリアルな未来があるのだろうか?

仕事はすべてAIがやるから職場に行く機会は激減する。もの作りもAIがやる。宇宙に行く必要もレジャー以外にはない。「出会い」はオンラインで。え?もう始まってる、って?

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