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構音障害ってなに?

わたしのいくつかのエッセイを読んだ方から
構音障害ってどういうものでしょうか?とか
そんな言葉初めて知りましたとか
意外と言ってくださる方がいました
そりゃそうです
自分自身 39歳の時自分の障害が本当は何なのか分からず
脳神経外科を訪ねるまで知らなかった言葉なのですから
皆さんが分からいのはもっともなことだと思い
今日はそれにお応えるべく記事にしています

親はお前は普通の子なんだよ
勉強だって普通以上に出来るし
生活に困ることは無いのだから気にすることないと言うのですが

じゃあ小学校の夏休み
妹を祖母にあずけて言葉の教室に通ったのはなぜ?
と言うことになる

その教室には吃音の子や、活舌が悪い子はいたが

あたしはやはりそこでも異質な存在でした

恐らくわたしのような話し方をする子は
支援学校に通っていたのだろうと今ではわかります

だから自分の症状が何なのか知りたくなって病院に行ったのです
担当してくださった先生が非常に素晴らしい方でした
済生会病院の脳神経外科の先生です
今は独立されておりますが

産まれた時逆子であったこと
首が締まり、数十分仮死状態であったことを話したあと
脳と首のMRIをとりました

その後、呼ばれ先生の前に座ると
数十枚の写真をみたあと


延髄の図

このような図を見せてられて
「のりさんの頭はこのようにきれいな状態で脳には何の
問題もありませんでした」
「問題は首の後ろにある延髄(えんずい)でしょう
首の5番目と6番目の骨に少し異常が見られました」
わたしは図を見つめながら話を聞いていた
「恐らくはこの下舌神経に問題があり、舌や口の周りが
自分が脳で描いたように動いてくれないのでしょう」
下舌神経見えるでしょうか?2か所あります
そこまで聞いて
「それで先生、そのような症状を何と呼ぶのすか」
「あっ!それは構音障害と言います 音を作る舌や唇に障害があるということです」
「で、わたしは障害者でしょうか?」
「僕たちにも、どこまでが障害なのか悩む時があります。
どうしても認定して手帳がもらいたいという人もいれば、のりさんの
ご両親のような考えの方もおります。しかし、僕はご両親は立派だと
おもいますよ。病院を訴えればあなたが障害者だと世間に認めるのも一緒です。同じ考えで普通小学校に入学させ、大学まで進学させておられる、結婚もされて子供さんにも恵まれている」
「分かりました先生。それで医学が進歩したのなら治すことはできますか?」
「それは無理です。延髄には舌よりももっと大切な脊髄の神経もあり
さわると半身まひになることもあるリスクの高いものになります」
恨めしそうに図にみいるわたしに先生は
「のりさんにとって、こうやって何事にも興味をもって
行動することがリハビリだと思います」
「生きて行くことがリハビリなんですか?」
「そうです。興味を持たれたことに直ぐに行動ができる。すばらしいじゃないですか」
って30年かかっているのですが・・・
「そうでしょうか?」
「わたしは脳出血や脳梗塞で不自由になった方をよくみますが
あなたのように探求心で脳神経外科に来られた方ははじめてですよ。
それだけでも驚きです」
「両親が何も言わないから」
「いえ、ご両親にとってはあなたのそれくらいの障害は個性だと思っているのでしょう」
個性か?
そういえば妹も子供たちも生まれた時からそうだから
わたしに何の違和感も持っていないのかと納得!
この方が第2の恩人と言ってもいいでしょう

そしてこの言葉がわたしを大阪文学学校にまで連れて行ったのです
朝ドラでも田辺聖子さんが通われていた大阪文学学校です
通信制でしたが、年に4度樹林という雑誌に載った作品の合評会に
行かなければなりません
遠くは新潟から宮崎まで年代は40・50の方が多かったように思います
その世代は焦るんです
先が見えてくるんですね
このままで終わっていいのかわたしの人生!みたいな感じ(笑)

梅田でも
谷町線の駅を探すのに迷う
都会って便利なようで不便
いつも迷い子になったような気分になる

そこは戦場で褒められようなどと考えてはいけない
分かりやすく言えば俳句のリベートのような場所なのです
しかし先生の
あなたのように探求心と行動力のあるひとは見たことがないに
押され、こんなことができた時期もありました
そして今に至り

ここまでの心境に至ったということになります

この記事は構音障害は何とのこたえではありますが
こういう障害があることを多くの人に知ってもらいたいということもあり
書いてみました

見出し絵はtomekantyou1様の 首を使わせていただきました
ありがとうございました。


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