#2 なぜ勉強するのか
今回はなぜ勉強するのかについて書きたいと思います。
これも子どもたちから多く寄せられた疑問でした。
そのため、私の経験も含めて勉強する意味について考えていければと思います。
勉強というと子どもたちマイナスのイメージ(面倒とか。。。)を持つことが多いと思います。
実際私もそうでした。
それは今振り返ると勉強する目的が分かっていなかったからだと思います。
勉強はした方が良い、とは大人(主に親や学校の先生)から言われるため、
何となくした方がいいことは分かっていると思います。
では、なぜ必要なのか?
というところまで理解できないまま勉強を進めているため、
結果として勉強をやらされているという気持ちになり、
マイナスのイメージを持つのだと思います。
実際、なんで勉強するの?という質問の回答として、
いい大学に行って、いい企業に就職するため、
という回答が多いのではないでしょうか。
でも、それで子どもたちが勉強に対してやる気を出すか、
というと大半は難しいでしょう。
なぜなら、いい大学に行っていい企業に就職することが、
自分の幸せになりえることなのかどうか、
というのをイメージしにくいからです。
#1でも記載しましたが、
人間は興味のあることにしか行動を起こせません。
イメージできないということは興味が持てないのです。
私の経験からいうと、
学生時代に勉強する意味を理解する場がなかったと感じています。
もしくは感じ取れていなかったか。
どちらにせよ○○だから勉強しないといけない!と強い想いを持って勉強することはあまりしませんでした。
もちろん「受験」とか「テスト」といった理由での勉強はしましたが、
それが終わればだらだらと過ごしたものです。
要は真の目的である○○が無かったんですね。
そのため、この○○に当てはまるものを子どもたちには伝えていくことが、
本来は学習の第一歩であると思います。
では、この○○には何が入るのか?
これは今までの経験からすると
「未来の自分はこういう人になりたい」
が当てはまると思います。これは「夢」とは違います。
どういうことかというと、
例えば医者になりたいという子がいたとします。
その子になぜ医者になりたいのか?と質問をしたときに、
医者でなくてはいけない理由(自分が直接患者さんを診て、たくさんの命を救いたい等)がいえるかどうかです。
要は医者が目的になっているかどうかです。
医者が目的になると医者になるために必要な勉強をして、
自分を鍛え上げることができ、
その鍛えた知識で人を幸せにすることができるのです。
逆に「夢」の医者は漠然とお金持ちになりたいとか、
かっこよさそうとか、医者でなくても良い理由が並べられます。
要は、医者という手段によって、
お金持ちという目的を達成させようとしているわけです。
この場合はだんだんと自分は医者になりたいんだろうか?といった感じで、
勉強に対する目的がぶれてしまっていきます。
そうなると勉強をしなくなることが考えられます。
この2つのケースから、
「未来の自分はこういう人になりたい」という、
明確なビジョンを持つことが、
その子の勉強する目的を必然的に起こさせることができる、
というのはお分かりいただけたと思います。
でも、子どもたち全員が明確なビジョンを持てるか、
というと難しいのも現状だと思います。
その場合は「夢」から掘り起こしてあげることが良いと思います。
医者=お金持ちという発想であれば、
医者について調べてみる。
その中で医者である理由が見つかってくるかもしれません。
そうなれば、医者に向けて勉強することになるでしょう。
もし、医者に対する興味が湧かなかったら、
お金持ちについて調べてみる。
世の中の億万長者について調べてみることで、
自分の興味が持てる分野の億万長者が見つかると思います。
そうなると興味の持てる分野での成功を目的にすることができるでしょう。
このような手段をとることによって、
子どもたちそれぞれの勉強の目的を見出してあげることができると思います。
ちなみに私は大人になってから勉強をしてこなかったことに後悔をしました。
上記の通り、自分自身は勉強に目的を見出せず、
だらだらと勉強をしていたことにより、大人になって自分の無知さを知り、
とても恥ずかしくなったことが多々あったのです。
特に国語から避けてきた私にとって、
言葉(敬語)遣いはとても悩ましい問題でした。
今でも覚えていますが、保護者様からの電話を複数の先輩が聞いていた場面で間違った応答に大笑いされたのはとても悔しい記憶です。
そして、誤った対応をされた保護者様はもしかしたら不快な思いをされたかもしれません。
そこから、敬語に気を付けるようになりましたし、
勉強しようと本を読むようにもなりました。
今では言葉遣いが丁寧といわれるようになったり、
本が好きになりましたので、この経験は振り返ると良かったのですが、
もっと早くから国語の重要性や本の楽しさを知っていれば、
もっといろんなことがわかり楽しかったのではないかと思ったりもします。
勉強をしていれば自分が恥ずかしい想いをすることはなく、
また相手に不快な思いをさせずにすむどころか、
相手に良い想いをさせられるということです。
なので、勉強は自分のためになり、かつ、相手のためになるのです。
ちなみに、喜多川泰さんの著書
『手紙屋 蛍雪編 ~私の受験勉強を変えた十通の手紙~』
をお読みいただくとより分かりやすいのではないかと思っています。
中学生、高校生の方にはおススメです!
少し話は変わりますが、AIが広まり、
勉強の在り方も変わってきています。
そんな時代だからこそ大事なのは知識をしっかりと蓄え、
知恵を生み出すことです。
AIに知識量で勝つことはできないと思いますが、
知恵を出すことは人間にしかできないことといわれています。
だからこそ、AIができない知恵を生み出せるようになるまで勉強すれば、
それだけあなたは強くなり、そして、周りの人も豊かにできます。
そんな人間にあなたにはなって欲しいです。
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