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スキルなし意欲なし客先常駐の末路

お疲れ様です。のりです。
前職はSESで客先常駐をしていたので、その時の体験をお話しします。


運用保守という名のヘルプデスク

最初の現場は業務支援システムの運用保守として派遣されました。

派遣先はとてもホワイトな職場で綺麗なオフィス、定時上がりは当たり前、朝ギリギリにきても怒られず、給与もそこそこ良い。

今まで割とブラックな環境で働いてきた自分にとっては衝撃でした。

運用保守といっても実際に任される仕事内容は電話対応、書類の整理など雑用がメインプログラミングや設計みたいな業務は皆無でした。たまにキッティングなどエンジニア?風の仕事もありましたが、大半はエンジニアとしての実務とはかけ離れたものでした。

最大限に良く言ってヘルプデスクみたいなものです。(ヘルプデスクでもっと良い経験を積まれている方には申し訳ない)

「ここで社員になれたらいいなー」と所属会社から社員への登用実績もあることから少し思ってましたが、前職でコロナによる雇い止めを受けた自分は「でもすぐ切られるだろうなー」と自信を失っている状況にありました。結局は転職するまでの2年をこの現場で過ごすことになります。

特に給与にも不満がなかったので生温い環境でぬくぬくとやっていました。


社内ニートの派遣社員

もちろん派遣さんやプロパーの方はこのような働き方をしているわけではありません。スキルがない自分には割り当てられる業務が雑用だっただけです。

そこで問題になってくるのが、1日をどう過ごすかです。

雑用なんかは1時間もかかりませんからね。残りの7時間をどう過ごすか。当時はとても困ってました。

  • 隣の社員に「仕事ないですかー?」→ない

  • ブラウザで調べ物をしてる風を装う

  • 1時間に1回他部署に用事があるように見せかけ離席する

こんなことで時間を潰していました。とても居心地が悪い。

立派な社内ニートの誕生です。

ちゃんと仕事を教えてくれる教育担当はいたのですが、その人が忙しすぎてあまり仕事をもらえず…

こんな状況で2年。よく契約が続いたと思います。


切られていく所属会社の人たち

自分が入ったあとも何名か同じ所属会社(派遣元)から社員が参画してきました。

仕事ができそうな人、派遣先で社員になりたい人、色々いました。

SEとしてのバックボーンもちゃんとあって、自分よりやる気がある人が多く、研修などもしっかり入れてもらってて「期待されてるなー」「いよいよ切られるかー」なんて思ってました。

そんな思いとは裏腹に、契約満了で切られていくのは彼らでした。

正直可哀想だなと思いました。自分より熱意があるし、たぶん仕事もできる人だったので。(他部署だったのであんまり知らない)未だにこの謎は解けていません。

その後も自分は特にバリューを出すこともなく日々を過ごしていきます。


突然の部署異動

配属されて1年経った時に部署異動を言い渡されました。(同じ派遣先で)

異動する部署は、綺麗な本館とは別棟の昔ながらの事務所感のある場所でした。(黄色い壁、ファイルの山、ホワイトボードみたいな。伝われ)

このタイミングでの部署異動は「やっと切られる感じかー」と思いましたがそんなことはなく、普通に人が足りないところに異動するだけでした。

各部署のサポートをしているような感じで、やることも多く、忙しく仕事ができました。社内ニートに不安を感じていた自分としては働けるありがたみを感じたいい出来事でした。

新しい部署では忙しいながらも仕事を振られ、できる業務も少しずつ増えていきました。チーム内も仕事中もバカ話できるくらいには仲が良く、控えめに言って最高の職場でした。


社員へ誘われるが…

「社員に興味ない?」
チームが変わり忙しく仕事をする中で課長から言われました。

率直に「なぜ?」と思いましたし、「このタイミングでか」とも思いました。

めちゃめちゃ悩みました。

部署異動で環境が変わり業務はこなしていたものの、相変わらずエンジニアとしての実務経験としては微妙な業務で、キャリアへの不安から資格の勉強をして転職準備をしていたからです。

社員登用されると派遣の給料より下がってしまうなーとか、でもホワイトだから将来的考えると残るのもありかなーとか悩んでいました。

社員になったらその後の転職は望めないだろうなと思っていたので定年までこの会社で働くか将来のエンジニアのキャリアを切り開くかの二択でした。

色々悩みはしたものの結果、エンジニアとしての将来を考え社員への登用は断り、転職する決意を固めました

なぜ社員に誘われたのか?

この頃は1年前とマインドがかなり変わっていました。将来への危機感を覚えてからの資格への取り組みが仕事にも良い影響を与えていたのかもしれません。たぶん配属時のマインドのままだったら社員へのオファーも無かったんじゃないかなとも思います。


なぜ切られなかったのか

最後になぜ自分が派遣先から最後まで契約を切られなかったのか考察をしてみます。スキルなし、意欲なしの客先常駐としては一つの現場に2年も在籍できたのは長い方かと思います。考えられる要因としては以下のものかと

  • ヒューマンスキル(笑)で耐えた

    • プロパーの方と仲良くなる(休日にモンハンとか、飲み会とか)

    • 電話が鳴った時は一番に出る(他に仕事がないので)

    • 電話対応は練習した

  • 基本受け身だった

    • 受け身だが仕事ないですかー?くらいは聞く(ない)

    • 責任のない仕事しかないので失敗しない

  • 問題を起こさない

    • 何もしてないので起きようがない

書いてて情けなくなりますね。絞り出してこのくらいです。まぁ運が良かったとしか言えません。

最後に

タイトルの割に自分は上手く行った方だと思います。

SESの悪評は様々あると思いますが、未経験からIT業界に転職するには実質SESしか無いんじゃないかなーとも思います。

未経験SESは実務経験が積めないと年をとった時に高確率で詰むので、前半の自分みたいなことになっている人は何かしらの勉強をして、自社営業に案件変更をお願いするのがセオリーです。

自分の場合は転職を選びましたが、それぞれ置かれた環境で今やるべきことを考えて取り組むことがより良い未来を引き寄せます。

でもわかっていても努力を始められない人もいます。

自分も仕事がない頃はメンタルに不調をきたして、努力をすることに目が向けられませんでした。そんな時は無理せずメンタルの回復を待つのが良いと思います。理屈じゃないんですよね。

自分と同じ状況の人は必ず直面する問題はずなので、その時にがんばれるように今は休みましょう。がんばれる人はがんばって!以上!

お読みいただきありがとうございました^^


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