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バランスを取らない「バランス」

 こだわらないという「こだわり」。バランスを取らないという「バランス」。そういった、全体尺に視野を拡げたうえでのバランス感覚は常に持っていたいなと思う。

ある部分は緻密に平均的な動きを取りながらも、ある箇所ではただただ何も考えず、大胆に振り切った動きをする。そんなものでいいんだと思うし、それくらいの柔軟性や判断能力を持たないと、きっと長い目では「もたない」。

これは制作活動においてもそうだし、生活や人間関係においても大事な要素なのかなと思っている。

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 品行方正に誠実に生きることは前提にあれど、「すべてに気を遣いすぎて疲弊する」リスクは無理して背負わなくて良い。

大規模な動きや、大きな流れのうねりの中に身を置いている際は、どうしても日々細かいところに目が行き届かなくなりがちだったり、いくら自分で気をつけてようが、見落としが故の不義理めいた局面が生じがちになる。

案外相手は気づいてもないレベルのことであっても、自分の中では「やらかしたんじゃないか?」という思いが強くなり、それだけで鬱屈とした気分になるときもある。

やれることをやったという達成感よりも、やれなかったことや知らず知らず誰かを傷つけてしまってはいないか?という負い目の方が勝つ感覚。

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 しかし、それらの大半が「妄想」であることも承知している。

だからこそ、もちろん理想は掲げつつもある程度は「全部に気を使うなんて無理だ」という割り切りを前提にもって臨む方が、落ち着きを生むことでかえって全体をノイズレスで見渡せたりするもの。

気遣いと無意味な機嫌取りは表裏一体であり、そのフィルターが、あらゆる部分で本来見つめるべき部分を陰らせるし、それこそ生きるうえで必要のない手数を生んでしまう。そういった意味では、「バランスを取らないバランス」が大事になってくるのだと思っている。

そんなこんなで、人間らしい面白い日々を送らせてもらっている。

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