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急ぐ時ほど口笛ふこう

 あれこれタスクを抱えてしまい焦っているときほど、そのことを基準にした思考ベースで物事を考えてしまうので、どうしても焦りの呪縛がよりきつくなり、離れられなくなることがある。

心配や恐怖に思えることが頭の中で続くと、同一線上にしか思考のラインが伸びていかないので、妄想につぐ妄想による、いびつで偏りに満ちた思考体系が仕上がっていく。

その様はさながらダメなサグラダファミリア。ノイズまみれの九龍城。

「時間がない」と思うときほど、思考停止してしまい何も手につかなくなり、かえって時間の経過を無駄に見送ってしまう。同じところをぐるぐる回り続けてしまうのだ。

そのくらいなら、いっそ気持ちを切り替えて別のことをやったほうが良い。

がばっと席を立ち、深呼吸をして、すべての運びを丁寧に行う。例えばシャワーを浴びるのであれば、向かうまでの身体運動、目線の配り、服を脱ぐときの所作、シャワーのお湯が肌に当たる感触や温度感など、すべての行動を細分化し、ひたすら「今この瞬間」を味わう。そうすると、気分の "質" が変わってくることがわかる。

意識の流れをレールごと切り替えると、悩みがふわっと俯瞰的になり、自分を外から眺めることで、ある種の "分類化" が可能になる。

 視野狭窄にさえならなければ、打開策は自ずと見えてくる。

問題が一見たくさんありそうな局面だったとしても、実際は「心配に付随する心配」であることがほとんどであり、実際に悩んでいることの本質自体はシンプルだったりするので、「今やるべきこととやらなくて良いこと」の分類作業に意識が働きやすくなる。

問題から一度目をはなし、別のことを丁寧に行えばおこなうほど、問題の本質がかえって見えやすくなるという面白い現象が起こり、思考を「正しい一本道」に戻すことができるので、タスクをひとつひとつタイマンの百人組手のような形に持っていきやすくなると思っている。

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 僕は、少し前までやっていた E テレの人形劇『フックブックロー』の主題歌で流れていた「急ぐ時ほど口笛ふこう」という歌詞がとても好きだ。焦りを覚えるときほど、この歌を口ずさむことで落ち着きを取り戻し、自分軸にかえることができる。

今日はこんなところで。

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