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セルボ貴子の執筆記事

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フィンランド語の翻訳者、セルボ貴子の執筆記事です。
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#フィンランド

本の世界のために、北の果てからできること

書店が閉まったり、国が支援すると言ったり ここ最近、「書店が危ない」関連の本が話題にな…

フィンランド大統領選と『エジプト人シヌヘ』

 北の果てのこの地では、目に見えて日が長くなり、朝は小鳥のさえずりが冴え冴えと響き、心浮…

「やっと会えたね」ある10月の午後、書籍見本市にて

 さて、勿体ぶったのはタイトルだけ、余韻も0.5秒で消えたでしょうか、今回はフィンランドか…

2022年 フィンランドの図書館貸し出しランキング(カテゴリ別)

さてフィンランドは6月のはじめに学校が夏休みに入りました。そして夏至の頃から多くの大人も…

第六回 ヨーロッパ文芸フェスティバル内と外

 さて、今回フィンランドセンターよりゲストとして頂き、ヨーロッパ文芸フェスティバルに参加…

みずいろブックス 第一作 記念対談 シッランパー『若く逝きしもの』

フィンランド文学に特化した出版社の誕生 セルボ貴子(以下:セ):では改めまして、今日はよ…

ゆく年くる年

あっという間に年の瀬ですね。(トップ画像は私の住むPori市の旧市庁舎です) 日本の皆さまは学生さんなら冬休み、社会人の方は仕事納めとともに、年賀状宛名印刷(or手書き)に追われていらっしゃるでしょうか。  こちらフィンランドでは、12月24日のイブがクリスマス本番。つまり準備する側は一番力が入る日なので、日本より一週間前に忙しさのピークがやってくるといえば分かりやすいかもしれません。  コロナ禍も丸二年が経とうとしている今、完全にコロナ前に戻るということは無く、制限を

マリメッコを蘇らせたキルスティの物語

『マリメッコの救世主 キルスティ・パーッカネンの物語』 (祥伝社 2021 年10 月末発売) こ…

コロナ禍でのオンライン通訳

お久しぶりです。今回は同じく言葉を扱うという仕事という括りで、通訳について、それもコロナ…

本屋さんが消えていく? フィンランド書店事情

上の写真はアカテミア書店の内部。天井からの採光と大理石の内装で冬の暗い時期も明るい。 …

<コラム>世界からコーヒーがなくなるまえに

今回の記事では、10月25日に出た訳書『世界からコーヒーがなくなるまえに』の話を書かせて頂…

【書評】150年前のフィンランドでフェミニズムを推進した劇作家ミンナ・カントゥの半…

タイトル(原語) Rouva C タイトル(仮)   マダムC  著者名(原語)   Minna Ryti…

フィンランドの夏至祭の過ごし方

        (リンゴの木のそばで赤スグリを摘む次男)  夏です、白夜の季節です!  …

【書評】フィンランドの哲学者とジャーナリストが若者に贈る「人生のABC」(セルボ貴子)

タイトル:  “Elämän A ja Ö” タイトル:  君たちの人生のABC 著者名:   (原語)Arto Kotoro & Jenni Pääskysaari 著者名:   (仮)アルト・コトロ & イェンニ・パースキュサーリ 言語:    フィンランド語 発表年:   2017 ページ数:  120 出版社:   Otava  本書は、哲学者とジャーナリストの二人が若者向けに「人生のABC」をアルファベット一文字ごとに書いたものである。それぞれの文