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カルマは存在するのか?

どんなテーマであれ、自分が信じたことが
その人にとっての真実であり、
それらを積み重ねていくことで
人格が形成されて
いくのだろうと思うのですが、

カルマに関しては、
私自身はかねてより『存在する』
とそう信じています。

何故かと言うと、
生と死を分ける境界線を考えた際、
最終的には《運命》に辿り着くからです。


果たして、
人生を左右するであろう
カルマとは一体どのようなもの
なのでしょうか??

簡単ではありますが、
少し触れていきたいと思います。



カルマとは

カルマとは、業。


業は、
人間による善悪の行為を意味し、

『過去(世)での行為は、
 良い行為にせよ、
 悪い行為にせよ、
 いずれ必ず自分に返ってくる。』

という因果応報の法則でもあるようです。



“過去(世)“を含むという点で、
カルマは、ヴェーダ哲学における
輪廻の思想と強く結びついていることが
わかりますよね。



カルマの種類

カルマ :善悪の行為(新たなカルマを積む)
アカルマ:善い*行為(新たなカルマを積まない)

 *【善い】道徳的に望ましい、正しい、
                人として立派である、など。


カルマは、まず
この2つに大きく分かれるようです。

この違いは何かというと、
私たちボーギー(凡人)が積むカルマが
いわゆるカルマと言われるもので、

アカルマは、
カルマをそのまま受け入れ
解消するに任せるという、
完全に現世を放棄し解脱へと導かれる
ヨーギー(聖人)たちが積むカルマのことを
指しています。

残念ながら、
アカルマは、私たちには
届かない領域となっていますが、
だからと言って、全く届かないのか?
というとそうでもないようです。


続けて、
カルマはさらに2つに分かれていきます。

カルマ  :良い*カルマ(救済へと導く)
ヴィカルマ:悪いカルマ(しがらみをもたらす)

 *【良い】行動などが水準を超えているさま、
                親切である、など。
 (※敢えてアカルマとの違いを示すために
  『良い』と表記しています。)


どうやらカルマは、
アカルマかヴィカルマの
どちらかに傾くらしく、

ここでいうカルマは
アカルマに向かうカルマ
いうことになります。


このことから、
私たちは日頃の言動や行動によって
アカルマに向かうことが出来るのです。



インド占星術におけるカルマ

・変えられないカルマ(運命)
・変えられるカルマ (自由意志)


インド占星術では、

人生において
約7〜8割が《運命》で決まっており、
残りの2〜3割が《自由意志》を行使した
結果である

といったインド占星術特有の概念があります。


インド占星術は、
私達人間が精神性を理解した上で
自分が生まれてきた理由を知り、
さらには、輪廻の輪から離脱するための
足掛かりを得るために
存在するようです。

つまり、
インド占星術によって
変えられないカルマである《運命》を知り、
その《運命》を紐解いていくことから、
輪廻転生・カルマ・占星術は
互いに関連し合い、
切っても切り離せない関係であることが
わかります。



カルマの4つの要素

1. サンチッタ・カルマ
  過去世から集積されてきたカルマ

2. プラーラブダ・カルマ
  全カルマのうち、
  現世で経験しなければならないカルマ

3. クリヤマーナ・カルマ
  現世において積んだカルマ

4. アーガミー・カルマ
  来世に現象化するカルマ


カルマには4つの要素がありますが、
『インド占星術におけるカルマ』で述べた、

変えられないカルマ(運命)
プラーラブダ・カルマ
を、

そして、
変えられるカルマ (自由意志)
クリヤマーナ・カルマ
のことを
指しています。


とはいえ、正確には、
どこまでがプラーラブダ・カルマで、
どこからがクリヤマーナ・カルマなのかは
聖者でもわからないようですね。



カルマが存在しても、しなくても。。。

結局のところ、
どちらが正しいのではなく、


カルマを信じる人(運命論者)
にとっては、

運命を変えることはできないけれど、
その現象をどう捉えて、どう対処するのかは
自由意志によって選ぶことができる、


ということであろうし、


カルマを信じない人(自由意志論者)にとっては、

自分自身の意思によって、
いつでも運命を変えることができる、

ということなんだと思います。



共通して言えることは、

自分ができる範囲の努力を怠らず、
人生を楽しんだり悩んだりして
一生懸命生きること。

これに尽きるのだと、私はそう思いました。



最後に、

インド神話を構成する重要な文献である
叙事詩『マハーバーラタ』より
印象に残った一節をご紹介します。

この世界は努力と運命に立脚している。 
適切なときに努力したときにだけ
運命は実を結ぶ。

       出典:叙事詩『マハーバーラタ』





最後まで読んでいただき、
ありがとうございます☆:.。.


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