義実家とのつきあい〈現実編〉

「電車で一本だし、子どもが熱出してどうしても仕事休めないときとか、助かるよね!」


それは、何の疑いもなく夫婦で思い描いていた無邪気な妄想が、
灰色の絵の具でぐしゃぐしゃと乱暴に塗りつぶされていくような感覚でした。

遠くはないと信じていた義実家との距離が「遠い!」と吐き捨てられてしまっては、
もうこちらとしてはなす術がありません。
(住宅購入時に「近いし、いいじゃない!」と笑い合っていたのが嘘のよう)


後になって、夫からもう少し詳しく話を
聞いてみると
自分自身が地方出身である義母からすると、私が里帰り出産をするに違いない、という思い込みがまず頭にあったそうです。

そこ=ぜったいに里帰りしない!という並々ならぬ思い=に関しては、
完全に私のアピール不足で
ある意味で今後も巻き起こるであろう、
お互いの認識のズレに備えるいい教訓となりました。(私の思い↓
https://note.com/norarikurashi/n/nf252f42a7520)


また、冷静になって考えてみれば、
確かに夫から祖父母に関してのエピソードを聞いたことがほとんどなく、
家庭によって、そもそものおじいちゃん、
おばあちゃん像のイメージの違いも大きく
あったことにも気付きました。


じじばばを育児要員とカウントしようと
指を折っているあなた!
そこの、産後の楽しいことしか見えてない
産休中のベビー服ポチってるアタシ!
ちょ、お前のことだよ!!

箱を開けてみなければ、
胸の内を聞いてみなければ、
分からない事実がこの先ごろごろと転がっていますからね。
育児に関わる人たちがそれぞれに持っている子育てのイメージを、
出産前から丁寧に引き出す習慣づけ、意識づけはとても大事なことだと学びました。


さて、里帰りしない我が家の産後の戦力は
シュルシュルと音をたてながら、
私自身と、赤ちゃん経験値ゼロの夫の2人になるという現実だけが私たちの前にただ転がっていました。


「こうなったら、あなたが全面的に私の睡眠時間確保に協力してよね!」

夫のせいでは決してないけれど、
でもやっぱりあなたの親の感性もなかなかよね!?
そんな思いを言葉に乗せると

「うん、分かってる。がんばるよ...!」

夫でさえも予期していなかった顛末に、
精一杯の彼なりの愛情で応えてくれました。


※コロナ禍での出産ということもあり、
実母(保育士)を九州から召喚する選択肢は初めからありませんでした。
母は、実家で会員制 孫’s 保育園を開設するような面倒見のためそこも大きなギャップ。

この例に限らず、時代が違えば流さなくていい涙がどれほど流されてきたのでしょう...


次回は番外編、休憩タイムといきましょう




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