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のらきじ
2020年4月27日 22:35
紫色の絨毯の先、薄暗い展示場に分厚い「殺意」が展示されていた。 黒――いや、群青に塗りつぶされた背景にライトグリーンの分厚い絵の具が乗せられている。無機質さすら感じる四角さ。近づいていくうちに、「あれ、油絵ではないのか」と一瞬思った。それくらいの質量で塗りつぶされていた。執拗に、執拗に。 絵筆の跡を強調しているわけでもなく、丹念に、均質に塗りつぶそうとしている。しかし均質にはならず、こん