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BookBase第三章!資金調達とその先の話。

はじめに


noteのほうではお久しぶりになりました。
BookBase代表のオタクペンギン社長です。

この度、BookBaseとして大きな一歩となる資金調達が完了しまして、ようやく次のステップである第三章がスタートできるという形になりました。🐧いえーい!

↓プレスリリースがこちら↓

改めまして、出資をご決断いただきましたマイナビ様には感謝を申し上げつつ、しっかり結果で返していければと思います!
そして、それにあたりましてこれからBookBaseがなにをしていくつもりなのかを改めて書いていこうと思います!

BookBaseの主戦場『ライトノベル』

まず最初に誤解のないように言っておきますが、僕たちが常に見続けているのはライトノベルを筆頭とした小説です。
これはご出資頂いたあとも変わらず頑張っていきます。

『ライトノベルの現状』という大きな括りで正確に語るのは難しいですが、市場のデータを見る限りライトノベル市場の縮小には歯止めが掛からない状況であることは間違いないかと思います。

これにはそもそも本屋さんの減少や売り場面積の縮小など様々な要因があると思いますが、そんななかで果たして『ラノベは残り続けることができるのか』という問いにはっきりとYESと答えるのは難しいと思います。

すでに出版社さんを中心に多くの試行錯誤がなされていますが、既存の枠組みのなかだけでやるのは制約や限界もありますし、今までの慣習や文化なども大切にしないといけないです。

そうなったときに、ライトノベルにおける『出島』的な存在としてBookBaseでいろいろな試行錯誤ができると良いのではないかと思っています。

ライトノベルの出島

BookBaseは2020年8月のサービス開始から今までで
・販売可能な自社プラットフォームのシステムの確立
・10人を超える運営チームの確立
・750人突破!国内最大の小説家コミュニティ『BB小説家コミュニティ』
・独自コンテスト『小説下剋上コンテスト』『ボーイズロマンス小説コンテスト』の開催
・オリジナルシリーズの刊行

などなどを行ってきました。

サービス開始時はあくまでもCtoCのプラットフォームとして『小説版メル○リ』を作ろう!ってなっていたのが、今は自社内で編集やパッケージングまで行う出版社になっています。
売ることを考えるとやはりクオリティを担保しないといけないっていうことでこうなったわけですが、このおかげで、すでにBookBaseのみでライトノベルの制作から販売までを一気通貫で行うことができる体制が整っていますし、今回の資金調達により制作とプロモーションにおける費用も捻出できるようになりました。

通常、どのような本であっても作家さんが執筆をしてから出版社さんやデザイナーさん、取次さんや書店さんなど様々な人が関わることで誰でもどこでも本が安価で買える仕組みが成り立っていたわけですが、多くの人が関わるとなるとコストがかかってしまうという問題があり、さらにここ1年で紙やインク、電気代の高騰で制作コスト自体も上がっちゃっています。

このような状況のなかで、BookBaseは独自に電子書籍主体で制作から販売までを完結できるのはとても強い特徴で、このおかげで作家さんへの印税は『45%』と高水準を実現できています。

通常、還元率を増やそうと思うとUGCと言われるようなユーザー主体のコンテンツづくりを行い、運営側のコストを下げることで実現するという形が基本ですが、BookBaseの場合はしっかり編集部で本文の編集からパッケージング、プロモーションまでをやった上で、還元率もギリギリまで上げるという両取りを目指しています。これも小説だからこそできることですね。

さらに電子書籍は、紙の書籍に比べて製作コストも1/5〜1/10まで圧縮が可能です。

制作コストが低いということは、それだけ出版におけるリスクが少ないということです。
なので、紙の本では出版が難しいジャンルであってもBookBaseなら出すことができるということもありますし、さらに売れる部数が少なくても還元率が高いので作家さんはしっかりお金が入る構造になります。

ただ、もちろん良いことばかりではなく、独自プラットフォームに読者さんを流入させるのはとても大変です。
資金も必要ですし、宣伝やプロモーションも掛けていかないといけないです。
そういった観点から、BookBaseだけではどうしても時間を掛けていくしかないという状況だったんですが、この度マイナビ様にバックアップをしてもらえるということでよりアクティブに動くことができるようになりました

本当にありがたいです。

制作の方向性

で、実際にどういう作品を出していくのかというところですが、無秩序に出していくというのは行き当たりばったりなので、全体としての方向性は固めつつ出していこうと思います。

制作方針
『斜め45°から刺す王道』

ふわっとしてますね。すみません。
ジャンルとかでも考えたんですが、ラノベってもともとジャンルや要素の掛け算で成り立っているところがあると思いますので、ジャンルで縛りたくはないなと思いました。

その上で、今の読者さんに求められるものやこれから先も求め続けられるものってなんだろうなと思うと『斜め45°から刺す王道』というのに集約されるんじゃないかと思います。

『王道』ってなにかですが、例えば『下剋上』や『ジャイアントキリング』のような古今東西好かれる物語としてのベースとなるコンセプトだと僕たちは考えています。
ただ、これをそのままやるだけでは駄目でここに『45°』という斜めからの切り口が必要になると思っています。

なにを言ってるんだお前はってなるかもなので、わかりやすくそういう作品を読んでもらったほうが早いと思いますので、ぜひ4月中には出るはずの『グリムコネクト』などを筆頭にしたボクの担当作を読んでもらえるとわかるかなと思います。(すでに発売してます『おじさんは勝てない』https://bookbase.jp/books/375 はホームコメディというジャンルにおける王道ではありますが、斜め45°感はそんなにないですね。これはもう剛速球ストレートって感じです。こちらも文句なしに面白いのでぜひ)

要するに切り口としては斬新さがありながら、ストーリーとしてはしっかり王道感のある作品、という感じです。

また、コミカライズやアニメ化にも向けていきますが、それらを前提にした制作ではなく、あくまでもラノベとしての面白さをどれだけ追求できるかというところに注力していきます。

これは編集者として制作をやっていて感じたことでもありますが、時にラノベとしての面白さを追求すると、マンガやアニメなどの他媒体では表現が難しくなるなどの問題が出てきます。
しかし、そもそも原作がラノベとして面白くなければ売れないですし、ラノベだからこそという面白さの追求がやりにくくなってしまいます。

こういったところも踏まえ、改めて『ライトノベルの面白さ』を追求していくというのがBookBaseの当面の方向性となります。
もちろん、これは現状でやっていくなかでまた変わってくるかもしれませんが、まずはこの方向性で行こうと思います。

ちなみに個人的にやってみたいコンセプトとかは日々ツイッターでも言ってますので、参考にしてください笑

またもう一つの方向性として、『BookBaseだから出せる作品かどうか』というのも大事にしていきます。

ボクが普段お話しさせてもらっている作家さんのなかには、有名な作家さんであっても『チャレンジしてみたい企画が通らない』という話はよくあります。
もちろん、編集さんや出版社さんもプロですからちゃんと目利きをした上での発言だと思いますし、どうしても書店に流通させた場合に失敗のコストが無視できないという部分もあります。
こういった様々な事情が絡んだ結果、今の状況になっていますが、ぶっちゃけラノベファンとしては実力のある作家さんがやりたい放題したらどうなるかとかも見てみたいです。

当然、BookBaseもビジネスではありますからなんでもかんでも出せるわけではありませんし、編集もちゃんと付けて売れる確率が高いものに仕上げていく必要はありますが、『そういうのやれたら面白そうだよね』というところに突っ込んでこそエンタメ企業だと思うので、どんどんトライしていこうと思います。

ぜひ超有名作家さんで眠っている企画書とかある方はDMください!!🐧←

販売していくためには『お祭りが必要だ』

さて、ここまで制作についてのお話をさせてもらいましたが、どうやって販売面についても考えないといけません。

紙の本であれば、書店流通という手段がありますが、独自プラットフォームでは自分たちでお客さんを集めないといけません。

ただ、これが全く新しい商品だとそれを使ってもらってユーザーさんをゼロから開拓しないといけないとなりますが、僕たちの場合はそうではないので、まずは『面白いラノベを求めている人』にどうやってリーチしてどうやって巻き込んでいくかという話になります。

その意味でもいかに話題性を作っていくのかが重要なわけですが、そこで大事にしたいのが『お祭り感』なんですよね。
ボクがWeb小説にドハマリしていた時期も、『お祭り感』はあったように思います。それはやっぱり商業では見れないものが見れるとか、そういうワクワク感があったからだと思います。

そういうワクワク感をいかに作るかがすごく大事で、そのためにBookBaseだからこそできることってなにかだと思います。

その一つの試みとして、まずはBookBaseにて『レーベル』を作ろうと思います。

予告『新レーベルつくります』

今回、資金調達をさせてもらったことにより、より多くの『失敗』ができるようになりました。

この『失敗ができる』というのがコンテンツをつくる上では実はとても大切なんですよね。
ヒットの定義にもよりますが、小説でもなんでも『ヒット率100%』なんてありえないわけです。
しかし、コストが高いものや資金がないところでは失敗しても良いなんて言えませんし、なんとしてでも当てに行かないといけないということになります。

これは時に、良いコンテンツを生むことにも繋がりますが、チャレンジングな作品づくりがやりにくい面もあります。

実際、ラノベでも企画としては良いし面白そうだけど、どこも受け入れてくれなさそうみたいなものはたくさんあります。
そういう企画もそうですし、やはり僕ら編集側も『こういうの出してみたい!』とかって思うことはたくさんあるので、そういう作品に挑んでいくための資金を確保することが今回の調達の目的ですし、そういうチャレンジングなことをしていきたい実力派の作家さんと共に動くためのレーベルが今回の新レーベルになります。

実際に作品を出せるのは、今年の終わりか来年くらいにはなると思いますが、読者の方が『おぉ!』と驚いてもらえるようなことをたくさんしていけるように仕込んでいくつもりです。

また、コンテスト的に集めるだけではなく、こちらからもお声がけさせていただき一緒に面白い作品が作れないか試行錯誤させていただければと思います。

絶対に出したくても出せなかった企画とかあると思いますし、それはラノベファンなら見たいと思うんですよね。

というわけで、今回の資金調達を皮切りに、どんどん面白い挑戦をしていきますので、これからもよろしくお願いします…!

サイトの改修とかもどんどんやっていきますので、そのあたりも期待してもらいつつ、作品買っていただけるととても助かります…!
部数さえ伸びれば、また新たな作品を出せるチャンスが作れますので…!

以上です!
長々と読んでいただきありがとうございました!



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