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雪山登山2シーズン目の装備考察③道具類

登山中に手を触れる機会が一番多かったり、そうでなかったり…
良さを実感した道具類などを中心に紹介していこうと思います。

サングラス

雪山では太陽が雪に反射して目を焼く(雪目と言われる症状)のでサングラスを必ず携行しています。
レンズ性能的には街用の普通のサングラスで全然問題ありませんでしたが、一時的に外す場合に頭に乗せると曇ったり、ポケットにしまうのが面倒だったので、メガネの落下防止グッズであるモンベルのグラスストラップを使用しています。
首からぶら下げておけるので便利なのですが、カメラのストラップと絡まったのを解く際にサングラスの柄を折ってしまったり、長い時間首からぶら下げたままで行動している時にストラップが外れたのに気づかずサングラスを失くしたり…
早々に2つ失ったので、近頃は気兼ねなくガシガシ使えて性能的にも別に問題ないワークマンの数百円のサングラスを愛用しています。

滋賀県にある日本二百名山の武奈ヶ岳
見通しの良い稜線は歩き甲斐があります
この斜面でサングラスを落とした人がいました

ゴーグル

吹雪の際には隙間からも雪が吹き込むので、サングラスではちょっと辛い…
大袈裟かとは思いつつ購入していたゴーグルでしたが買っといて良かったです、意外と出番がありました。
私はモンベルのL.W.アルパインゴーグルを使用しています。
軽量で着け心地の良いモデルです、弾力性のあるクッション材が無理なく密閉してくれるので雪の侵入もありませんでした。
曇りやすさに関しては他と比べていないので判断しづらいですが…猛吹雪でもある程度視界を確保できています。
最初は着替えなどの隙間に詰め込んで持ち歩いていましたが、やはりケースがあると安心感があり収納場所の自由度もあがるので、今はモンベルのライトゴーグルケースを使用しています。

鳥取県にある日本百名山の大山
木道やキャラボクも雪の下、冬は真っ白です
晴れていても強風、雪が舞っていました…こんな時にもゴーグルが有効です

トレッキングポール

登山を始めた頃はわざわざ荷物を増やしたくなかったのでトレッキングポールは使っていませんでしたが…冬になり、雪や凍結で足を取られやすくなってくると姿勢を安定させる為の体力を結構消費していることに気づきました。
歩きやすくなるのか半信半疑でとりあえず買ってみたのがRothwildのトレッキングポールです。
アマゾンで売っていて値段と長さと重さや見た目的にも試しに買ってみるにはちょうど良さげでした。
私は身長175cmですが105cm~125cmの調整幅はちょうど良く、テントポールとしても使っています。
欠点としては、ちょっと作りが甘いかもしれません…
スノーバスケットなどを捩じ込む時にプラスチックの成形が微妙でしっかり装着しにくい感じだったり、持ち手のスポンジが外れたり、手を通すループが外れたりしました。
ちょこちょこ補修しつつも普通に使えているので特に不満を感じるほどではありませんが、高価な軽量モデルと比べると持った感じの重さに違いも感じるのでいずれは買い替えるとは思います。
ただ、結構丈夫でコケる時に変な体重の掛け方をしても折れはしなかったのと、急登や雪が深い場所を歩くのが楽になる効果は十分実感できたので買って良かったです。

島根県の吾妻山
スケールの大きな景色は爽快でした
雪原のスノーハイクにはトレッキングポールが有効で、身体の負担を軽減しながら楽しく歩けます

ピッケル

兵庫県の氷ノ山レベルでも必要とスポーツ用品店の店員さんに煽られて半信半疑で購入したピッケルですが…
今のところ、ブレーキとして使用したのはヒップソリでスピードが付きすぎた時だけです。
BLUE ICE のブルーバードというピッケルが軽量で持った感覚も凄くしっくりきたので、一目惚れ的に購入しました。
柄の長いタイプではないので杖にするのは不向きで、斜度がキツい上にパウダースノーでズリ落ちてしまう様な場所で打ち込んで手掛かりにしたり、腰まで踏み抜いて足が抜けない時に周りを掘るのに使った時には有効でしたが、このピッケルが本領を発揮するのはアルプスなどのより険しい山だと感じています。
持っていくかどうか迷う程度の山ではトレッキングポールからピッケルに持ち替える場面がそもそも少ない上に、杖として使えなければ歩行のサポートにもならないので、一本目としてはストレートタイプの長いピッケルの方が向いてる様な気もしています。

滋賀県西部、比良山系にある蛇谷ヶ峰
低山ですがしっかり積もるので、初めての雪山にもおすすめです
フカフカの雪質で滑落停止訓練してたらドロドロになりました…

スリング、カラビナ

丈夫な紐でもでも代用できますが、意外と便利で持ち歩いているのがスリングです。
肩からたすき掛けにしてピッケルのリーシュコードと繋いで落下防止に使ったり…
地面がドロドロでザックを直接置きたくない時、木に巻きつけてザックをぶら下げるのに使ったり…
私が使っているのはRock Empireのスリングで、大木の幹にも巻きつけられる様に120cmのものをroc'teryxのカラビナでザックにぶら下げて持ち歩いています。
120cmあれば簡易のチェストハーネスにもなるので、今後2本持ちにして崖や鎖場で活用する場面もあるのではないかと思ったりしています。

日本三百名山の一つ、兵庫県の那岐山
山頂から一つ手前のピークにかけて小屋や展望台があり、のんびり過ごせます
この日は、ゲーターを付け忘れたり…チェーンスパイクとアイゼンを付け替えたり…ザックを降ろす機会が多かったのでスリングの便利さを再認識しました

保温ボトル

近頃は雪山でバーナー類を使わず、沸かしたお湯をサーモスの500mlの保温ボトルに入れて持って行くようになりました。
アルファ米やスープ類を良く食べますが、今のところ温度が不十分だったことはありません。
2〜3時間は全然問題なく保温できてる印象ですが、ロングコースで性能に不足を感じることがあれば山専ボトルなどへのグレードアップも検討すると思います。
雪山では短い停滞時間で温かいものを口にできるのが非常にありがたく、アルファ米も休憩場所につく手前からお湯を入れて、到着後すぐに食べられるようにしています。

滋賀県の賤ヶ岳は羽柴秀吉と柴田勝家が戦った場所としても有名です
山頂の武将像が戦国時代を思い起こさせます
賤ヶ岳からは琵琶湖だけでなく余呉湖も見えるので、なんとなく得した気分になりました。この景色を見ながら温かいお茶でホッと一息…幸せです

まとめ

持って行かなくてもなんとかなったり…役割が地味だったり…
後回しにされがちな道具類が多い気もしますが、意外と快適さを左右する要素としては大きな役割を担っていると感じています。
人から教えて貰ったり、ふと思いついて試してみたり…いろんな経緯で道具が増えていくと思いますが、この記事もきっかけの一端としてお役に立てると幸いです。


2024年3月




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