『ディア・ファミリー』が教えてくれた、愛の強靭さ。
先日、『ディア・ファミリー』を見に行ってきました。
この映画のあらすじは
というもの。
この作品は「アトムの心臓」という書籍が原作となっており、映画化するにあたり多少の改変はあるものの、ほぼほぼノンフィクションに近いと思います。
映画を見終わって出てきた感想は、まず
ただ感動させるだけの映画ではない
というものでした。
もちろん、めちゃくちゃ泣けるんです。
私も涙が止まらない場面は沢山ありましたし、周りの見にきている人たちも鼻をすすっている方が大勢いらっしゃいました。
でもそれと同じぐらい、勇気や希望をもらえるんです。
この映画を通して描かれている坪井家全員の愛や意志の強さがすごく印象に残っていて。
これが後半の主な流れなんですけど、
絶望的な状況に陥る度に、妻・陽子や長女の奈美が
「それで、次はどうするの?」
と投げかける。
どんな状況になっても、前へ前へ進もうとする強さ。
それを受けて、自分を奮い立たせ、また動き出す宣政の強さ。
自分の命よりも他に苦しんでいる人たちを救ってほしいと言える佳美の強さ。
そして何よりも、家族全員でお互い支え合って前に進んでいく強さ。
沢山の、本当に沢山の強さが一本通して描かれていました。
そして、この尋常ではない強さはどこからきているのか、と考えた時に、きっと"愛"なのではないかと思いました。
自分と同じくらい、もしくはそれ以上に家族を大切に想っているからこそ、坪井家はフィクションのような奇跡を起こせたのだと思います。
そして、この作品のラストで流れるのが
Mrs. GREEN APPLEさんの『Dear』という楽曲。
この映画を見る前にも沢山聴いていたのですが、エンドロールで流れる『Dear』は全然違う楽曲のように聴こえました。
というのも、思っていた以上に歌詞がすごく映画に寄り添っていたんです。
最後宣政と陽子が扉をくぐって終わるところからの、1番Aメロの最初の歌詞(扉の先には〜)がリンクしすぎてビビりましたし、
歌詞を考察していまいちピンときていなかった1番サビの「9月の花の色に準えて」という部分は、
原作をまだ読めていないのでわからないのですが、もしかしたら佳美の誕生月だったり、この世を去った月だったりするのかな、と思いました。
映画冒頭、宣政の働く工場に貼られていた
という言葉。
映画を見終わると、本当にこの言葉通りのお話で。
一歩踏み出す勇気がほしい時
どこか温かい気持ちになりたい時に
これからも見続けたいと思います。
是非沢山の方に見ていただきたい作品です。