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広報の範囲や視点を切り出す案を考える

数年ぶりに、広報を2人体制でやることになり、準備に追われていた。

以前にも2人体制の時があって1回やってみたことはあるとはいえ、入ってくれる人のスキルやキャリアも違う。そもそも、会社が置かれている状況も、広報への期待値も違う。
予測できないことが多く、以前以上に「やってみなければわからない」のスタンスで臨むことになりそうだ。最低限の準備はしたので、あとは入ってくれる人にも協力してもらいながら、ちょっとずつ作り上げられればと思っている。

「会社が置かれている状況も、広報への期待値も違う」と書いたが、以前2人体制だった時以上に広報活動のニーズが増し、パワーが強くかかるようになっていて、自分ひとりで広報系を全てやるなんて到底難しくなっている。できるところは他の人にやっていただいたり、広報は最終チェックだけ入ったりなどなど工夫して、なんとかそれっぽくなっているかなという感じ。

その中で、自分に閉じた広報知識をどうやって伝えていくか、というのをずっと考えている。「自分がいなくなったら、広報観点のものが何も残らない」というのを避ける意味でも、考えていかなければいけないこと。自社の状況においては、年々、その必要性が増していると感じている。

これまで私が切り出してきた作業、そしてそれらに伴ってメンバーに伝えてきた広報の視点について、振り返って今回まとめてみようと思う。


広報範囲の切り出しアイデア

【1】サイト・動画などのクリエイティブ制作

「何を伝えるか」「何のために作るか」という戦略を握っておく前提で、制作部分・表現部分は他の方に行っていただけるのではないか。
伝えたいことを伝える表現パターンについてはいろいろご存知の場合が多いので、ディスカッションすることもでき、よりよい制作が叶う可能性も上がる。

【2】構成や骨子を伝えた上でのブログライティング

方向性や構成をある程度用意しておけたら、文章を膨らますところはライティングが得意な他の方に依頼できると思う。
特徴的な文章を書ける方なら、目的だけ握ってあえてお願いすることで、自分ではできない訴求が叶う可能性がある。

ただし、広報の目線を強く入れたい場合に記事構成もなしに書いてもらうのはかなり大変、さらに参考資料がないと難しいこともあるのでそれなりの準備は必須。また「広報観点を入れ込んだオリジナリティのある結論」は入れきれないことが多いので、初稿を見ながら追記させてもらうことをおすすめする。

【3】採用の求人票・求人目的のコンテンツ

体制によっては人事部門・採用部門が担当しているかとは思うが、皆にとって身近な広報の範囲なので、巻き込まない手はないと思う。

求人票はもちろんだが、自社に関する他のコンテンツも参考にした上で応募を検討しているはずなので、その材料はできるだけ多い方がよい。自社の良さは何からの表現で外に出ているか。ひとまとめで伝えられているか? 作るならサイト? 動画? イベント? …などなどを考えてもらう。やり方やものにより、【1】の施策と連動もできるはず。

【4】遠隔における広報現地対応

取材目的やメッセージが見えている取材依頼において、メディア側のスタンスやリスク観点も踏まえた上で、対応を依頼できる場合もあるのではないか。
私も、遠隔でやっているイベントごとについては取材同席をせず、遠隔で対応、もしくは現地のメンバーに対応をお願いしてきた。(最初は遠隔からオンラインを繋いで対応をしていたが、結局のところ全て拾えるわけではなく、現地のメディアの方からしたら経由をお願いするのは面倒でしかないので途中からお任せすることに)

いくつか広報観点を伝えたことと、これまで何回かの取材対応実績があることで目線があっているため、今は安心してお願いをできている。現地の負担は確かにあるが、広報対応の視点を面白がって・興味深く感じてくれたメンバーだったので、とても救われた。せっかくの機会なので、他の広報視点の話もお伝えしておいた。

地元の温度感が大きく影響するようなもの(取材テーマや、取材に来たのが地元メディアかどうかなど)は判断を誤る可能性もあり、依頼先のメンバーの負荷は考えつつ、積極的に依頼していきたい。


広報の視点の伝え方・担保の仕方アイデア

これは、対応していただいている相手の知識、考え方や価値観などでもまるっきり変わってくるのでノウハウほどはっきりしたものはない。気になった時に1回ずつ、お伝えしている感じ。
何人かにお伝えした中で、こういう時だと伝えやすい・こちらから伝えるべきなのに伝わってないことに気づくみたいな観点で、コミュニケーション機会のことをあわせて考えてみる。

依頼時に、必要そうな視点をまとめる
取材対応のノウハウなど。定型的な情報、基本情報であればあるほど、1回ドキュメントを作っておけば、使いまわせる確率も上がるはず。

折に触れて、アウトプットと経過をを見せてもらう
初めてタッグを組んでやっていく時は特に、どれくらいの広報観点を持っているかも、アウトプットのマネジメントがうまくいくかもわからないので、たまに見せてもらうか、都度見れるところで作業を進めてもらうなどをお願いして横目で見ることが多い。
ただし、好意で見せてもらっているという立場を忘れない。もし何か気になることが出てきたとしても、言うタイミングや回数に気をつける。広報観点がなくても仕方がないもの。根本に影響するなら早めに言うにしても、細かいことならリスク鑑みた上でものによっては目をつぶる。(詳細後述)

アウトプットにレビューを入れる際、観点をできるだけ言語化する
これはなるべくやっている。8割くらいはすぐ言語化できるが、2割くらいはレビューを書きながら考えていることも。そういう時はなかなか文章量も多くなるが、直感的に持った違和感を言語化できるので自分自身すっきりするし、気づきにもつながってこういうnoteやブログのネタにもなったりする。

フィードバックが何個もあるなら、リスクを検討し優先度合いを決める
1つずつにフォーカスしすぎない、積み重ねていった全体から考える。
自分ではない人と一緒にやるので、最初から完璧を求めないようにする。ついでに「自分がやったら早い」を考えすぎない。

ただし、1度出したものから表現を踏襲したりする事もあるので、絶対ダメなラインは死守する。

修正の工数を考えつつ、気になったことが表現などの修正依頼に混ぜられそうであれば優先順位に従って、混ぜて出せると良さそう。


広報は目的とメインメッセージが大事で、積み重ねで効果が高まるものでもあり、広報施策も表現も無限にある。あまりひとつずつにこだわりすぎないで、握るところは握ってやっていけば、いろんな人とコラボレーションすることで更なる成果や効果を期待できる。
特に部署外の人誰かと一緒に広報対応をするときに、参考になれば幸いである。


#広報 #PR #PublicRelations #ひとり広報

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