広報でまずやるべき業務内容【広報お悩みに勝手に答える】

今回は「初めて広報を立ち上げするため、取り組むべき広報の業務内容がわからない」に少しだけヒントを。

※私の経歴

・IT企業2社経験(前職800人→現職35人)
・事業会社広報歴約9年。社内広報、社内調整のスキルが強い
・社外広報は、BtoBビジネスでの、自社発信手段を活用した企業広報の経験が多い
・前職でWEB担当3年、管理会計担当半年の経験あり
・前職は上場企業(上場期間では2年半在籍)
・ここ2年は経営企画業務、人事育成業務が増えている


広報の目的を定める

まず知っていただきたいのは、広報の目的は多数ありえて、各社の状況で違うことがかなり多いということ。
目的を達成するその過程でメディアアプローチなどがあるのが正しい。

イメージでは「広報といえばメディアアプローチ」となりそうだが、目的次第では広報ではなく、広告を出すのが最適解になる場合もありえる。

広報の目的が定まっていないなら、まずはそれを定めるところから。さらに言うと、広報の目的は広報担当者が決めるのではなく、経営者が決めるべきである。
この辺りは、私も多数のnoteで発信してきたので、以下あたりを参考にしていただきたい。


とりあえず見聞きした広報施策を既にやり始めているなら、できるだけ早く目的を定め直した方がいい。
広報は思ったよりも様々なことをしなければならず、やりたいことをやろうとするとリソースがなくなりやすいので、目的を振り返ることで今後の施策の優先順位を決める材料にするといい。


BtoB広報の目的一例と、施策例

思いつく限りで言うと、顧客を増やしたい、採用人数を増やしたい、提携先を見つけたい、資金調達をしたい…などがありえる。

私自身、BroB広報の経験が長いので、その範囲において考えられる施策の案を以下に記載する。
(BtoCは、私自身経験がないため妄想の域を出ないのと、商材によって結構策も割れる印象なのでここでは触れない。広報より広告が効果的な場合も多そうに感じている)

なお、私の経験から想像しうる「あくまで一例」であり、ビジネスモデル、会社の状況などにおいて全く当てはまらない場合もありえることをご了承いただきたい。


(BtoB)顧客を増やしたい

業態にもよるが、「事例取材」が最も効果が高そうに思える。製品やサービスを使った感想は誰もが知りたいし、自社の売り文句にはない本音が見える。たくさんの事例=顧客といい関係が築けている=良い製品、の指標にも。
事例とあわせて、提供側の思いなどが自社ブログ等で発信されていれば、検討時に判断材料にしてくれるだろう。

また、顧客獲得ということでマーケティングの範囲が多く重なってくる。例えばウェビナー実施に向けての集客でプレスリリースするなど。

それをある程度やりきって、契約までのあと一押しに「箔」が要るとなると、メディアリレーションが求められるかもしれない。


(BtoB)採用人数を増やしたい

いわゆる「採用広報」と呼ばれる活動が期待される。これに最も効果があるだろうものは「自社ブログ発信」だ。
自社にどんな人がいて、どんな働き方をしていて、トップがどういうことを考えているか。それが既に書き置いてあれば、検討材料にしてもらいやすくなる。

求職者の方の気持ちになり、社外の方とコミュニケーションする意識をきちんと持っていれば、発信のお作法のようなものもそこまで厳しくはなく、取り組みハードルは低めに思える。

とはいえ、求職者が最初に目にするのは求人票なので、「欲しい人物像に対して魅力的に見えるように」求人票の記載もあわせてブラッシュアップをおすすめする(採用担当いわく、ブログを書いてあると、求人票に書くときに引用しやすくて良いらしい)。


(BtoB)提携先を見つけたい

BtoBの場合「(BtoB)顧客を増やしたい」に近いため、そこで触れた施策でも一定の効果が見込める。ただし、顧客ではなく提携なので、相手にとって提携可否の判断ができる情報をちゃんとまとめて出しておく必要がある。

提携の申し出を待ちたい場合、業務内容をしっかり発信しておかないと、読んだ相手にどれをやればメリットなのかが伝わらず、検討はずれの提案しか受け取れなくなる可能性がある。

クローズドに提携を獲得したい場合は一定能動的に動く必要があるが(提案資料にのみ具体が書いてあり、サイト等では触れない)、それに備えるタイミングで社外発信でも「うまく隠しつつ、期待値だけ伝える」ような細やかな工夫が必要になってくる。

顧客と同様、提携先を増やす後押しにも、「箔」としてのメディア掲載、メディアリレーションが必要になるかもしれない。


(BtoB)資金調達をしたい

これについては、ドンピシャの経験がなく予想も含まれており恐縮だが、おそらく「どういう事業をしているか(正しく伝える)」「それが投資に値するか、期待できるか」をシビアに見られるだろう。
その観点で言うと、事業の全体像をしっかり提示しておくとともに、プラスアルファの期待要素を社外発信しておくことが求められると思われる。

(先に書いてきたような特定の広報施策1個では終わらず、まんべんなくやる必要がありそうなので難易度が高そう。きっと、どこかに載ったなどの「箔」だけではお金は出してくれないはず)

一方、資金調達に成功した暁には資金調達の事実を「箔」にしていく広報活動ができる。こちらは各社やっており、知見なども調べれば出てくるので検索してみてもらいたい。


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今後もこのような「お悩みに答える」記事を書いていこうと思うので、何かあればぜひtwitterのリプライなどでご連絡いただければ幸いである。


#広報   #PR #PublicRelations #広報立ち上げ

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