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「弱い人ほど群れる」というけど、実際は「弱い人ほど群れられない」と思うって話。


「弱い人ほどよく群れる」は願望

 よく「弱い人ほど群れる」っていわれます。しかし、あれは嘘というか、「そうであればいいな」っていう人々の願望みたいなものだよなあ、と最近思うんすよね。じゃあそれが願望であるとして、実際のところはどうなんだっていうと、本当は「弱い人ほど群れられない」んすよね。

 例えば、集団の維持を阻害するような行動をする人、Aさんがいるとしますね。このAさんの振る舞いを放置すると集団が維持できないので、周囲の人Bさんは、その人の行動をやめさせようと、例えばAさんの行動を批判すると。それを聞いたAさんはどうなるかっていうと、傷つくわけですね。人の言葉に心がダメージを受けてしまう。これが「弱さ」ですね。

 Aさんは人の言葉にダメージを受けてしまう程度に弱いと。で、そんなふうに弱いAさんを傷つけたくないとBさんも思います。心が咎めてしまうわけですね。これも「弱さ」なんですね。

 Aさんは弱いから批判を受け入れられない。Bさんも弱いからAさんを批判できない。そんなAさんとBさんの間では、お互いを傷つけないように忖度が蔓延することになるでしょう。こうして誰もAさんの集団維持阻害行動は止められない。結果、集団が維持できない、ということになるわけです。

強い人は群れを維持する負担に耐えられる

 一方で、自分への批判を受け入れて意見を変えられる「強さ」を持つCさんだったら、もし仮にCさんが集団維持阻害行動をとってしまっても、Bさんは安心して批判できる。結果、集団維持行動を修正できて、CさんはBさんと一緒にやっていけるわけですね。これが、強くないと他人と一緒にいられない、ということです。

 複数の人間で集まって生活を維持できるのは基本的に強者なんすよね。弱いと他人の発するさまざまな情報に耐えられない。ハラスメント被害者になっちゃうわけです。

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