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日常に草花を

3年前、彼氏に誘われて、ゴールデンウィークに菜の花を見に行った。二人とも運転は得意じゃないから、電車で最寄りの駅まで行って、そこからはレンタルした自転車を走らせた。背丈ほどもある菜の花が川沿い一面に咲き誇っていた。菜の花からは、青々しい香りがした。駅の地下で買った、キッシュやサラダ、ローストチキン…ちょっとお洒落な惣菜を菜の花を眺めながら食べた。幸せなきらきら光り輝く思い出。golden  memory。


今年のGWは、ステイホーム週間。家で大切な人たちと過ごせる人はいい。でも、私たちのように遠距離恋愛をしている人たちは、どうやって過ごそう。もっと大変な思いをしている人たちがたくさんいることもわかっている。けれど、やっぱりちょっと苦しい。つらいとか、苦しい、といくら言っても何も変わらないけれど、つらいときにぐっと我慢することだけが美徳なのかな。

つらいときは、つらいと言ってもいいと思う。ただ、ずっとつらいっていう気持ちだけを見つめていると憂鬱になってしまうから、すこし気持ちをふっとそらせる瞬間があったら、もう少し楽になる。ちょっと幸せな思い出に浸ったり、外の景色を眺めたり。

私は、気分が沈んだとき、花を活ける。

活花を社会人になってから、習い始めた。きっかけは、美術館のワークショップで活花が趣味のお姉さんに出会ったこと。それは、展示について学ぶワークショップで、私は学芸員として役に立ちそうだと思ったから、そしてお姉さんは活花にも通じるものがあるだろうから、とそのワークショップに参加していた。活花について楽しそうに話すお姉さんに誘われて、私は活花教室に通うようになった。今はちょっと余裕がなくて通えていないけれど、その教室で学んだことはいつも意識しながら活けている。


・枝や、葉は見せたいところ以外は切り落とす。特に、花瓶に活けるとき、水に浸かる部分は、全部切り落として。ちょっとかわいそうだけれど、切った枝はあとで、小瓶にいけてもかわいい。
・背面からもみてみる。背面から見ても寂しくないように工夫すると、奥行きが出る。

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花屋さんで花束を買うとき、以前だったら花屋さんにイメージを伝えて作ってもらっていたけれど、今は、一本ずつ自分で選ぶ。やってみると、服のコーディネートのような気楽さでできる。花は、そのものが美しいから、こちらのセンスが多少悪くても、あまり問題ない。

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これは、クリスマスに飾った花。クリスマスだからって、赤と緑に拘らない。好きな花を好きなように飾るだけ。


散歩中に摘んだ花もなかなか活けてみると、いい感じ。

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枯れてしまう前に、水に浸かっていた部分を切り落として、壁にかけておくと、ドライフラワーになる。ドライフラワーにしてから、3ヶ月くらい経つけれど、まだまだもちそう。

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今年は、花畑までドライブすることはできないかもしれないけれど、健康のために散歩は推奨されているようだから、散歩中に野の花を摘んでみては。私も、野に咲く花を見て、活けて、ドライフラワーにして、野の花に癒されよう。

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