いつだって、甘やかしごはんだった
対面キッチンのある食卓は、実家の東側の一番大きな部屋にある。
食卓に朝日が差し込む前に、支度をはじめるのは、父だった。
私が起きる頃には、すっかり朝の支度は整っている。私は寝ぼけたまま、食卓につき、目の覚めるようなおいしさの朝ごはんを口にして、私の一日が始まるのだ。
父が平日の朝につくるものは、ほとんど決まっていた。
具だくさんのおみそしると魚の塩焼き。鮭とカツオの塩焼きの出番が多かったが、カレイやサバ、ホッケ、サンマ、メバル、メヒカリなどいろんな魚が食卓に並んだ。
ねぎ