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ドイツ語に出会って語学学習が楽しくなった話

みなさん、こんばんは。NOZOMIです。

実は、約3年前から独学でドイツ語を始めたわたし。友達には突然のことに驚かれ、しばしば「なんでドイツ語を勉強するの?」と尋ねられる。「何となくで始めた」とも言いづらいので、適当な理由を付けて返答している。英語はそんなに好きじゃなかったのに、なぜドイツ語は楽しく勉強できているのだろう…と自問自答した結果、語学の勉強法にポイントがあるんじゃないかという結論に至った。今日はそれを紹介していこうと思う。

1.知りたいという好奇心がモチベーションになる

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なんとなく始めたのだが、今思えばいくつかきっかけがあった。

その1:ドイツ人の友だちができた

大学3年の春、友人の紹介でドイツ人留学生の女の子:ジェレンと知り合って、意気投合し、静岡市立芹沢銈介美術館や静岡市立美術館のミュシャ展を見に行った。お互い美術館や古本屋、レトロなカフェが好きだった。あと海も!ドイツに興味があったというよりも、気が合って尊敬できてもっと知りたいなと思った人、それがたまたまドイツ人(ジェレン)だった。ただそれだけだ。一緒に過ごす中で、彼女の聡明さや優しさに触れ、「一体どんな人生を送ってきたのだろう?」「ドイツという国はどんな国なんだろう?」「母語(ドイツ語)を話すジェレンってどんな感じなんだろう?」といった好奇心が湧いてきた。6月に出会った私たちは2カ月程でバラバラになってしまったが、私がドイツに興味をもったのは彼女の存在が大きい。「知りたい!」「なんでだろう」という圧倒的な好奇心がドイツ語を始める壁を低くしてくれた。

その2:ドイツ語を学ぶ環境が整っていた

ジェレンと出会った同じ頃に研究室に配属された。「この夏、ドイツへ行って来たら?」と指導教員に言われ、咄嗟に「いいですね!(ヨーロッパ旅行したいな、グリム童話、涼しい夏、ビール..最高だ...)」と答えた。

大学3年の8月、私は単身ドイツ・ドレスデンへ旅立った。

私の周りにはたまたまドイツ系の研究者が揃っていたため、良い情報が入手しやすかったし、ドイツに興味ある学生は珍しいので、よく気にかけてくれた。彼らの紹介で、安くて、友達ができて、観光もできて、勉強もできるというめちゃくちゃお得な大学のサマープログラムに参加することを決めた。サマープログラムは長期休暇で空いた学生寮の一室を借りて、大学附属の語学学校にて4週間、私の場合は平日8:30~13:30でドイツ語を学ぶプログラムである。サマープログラムの良さは以下の通り。

公共交通機関が無料・安い宿泊費・朝食サービス・困ったら相談できる・プロのドイツ語教師・午後は観光できる・観光プログラムが豊富・友達ができやすい・英語でコミュニケーションをとる・日本人が少なくていろんな国の人がいる・涼しい!!

よーし、これで安く旅行ができるぞ~!と大興奮。助けてくれる周りの存在、良質な情報収集網、暇を持て余した時間、これらの環境が見事に整って身軽に渡独することができた。やっぱり、何か新しいことを始める時は、慣れている人や詳しい人に頼るのが近道だと思う。日本ではマイナーなドイツ語も、ネイティブの友だち、経験豊富で上級話者の大学教員、現地に住むプロのドイツ語教師、プロの学生サポートスタッフ、こういった人々のもとでドイツ語を始めたことで、ストレスを最小限に抑えられた。

無理をさせずにいつも応援してくれる。分からないことを質問できる。自分のペースで勉強できる。一歩ずつ着実に身に付けられる。

だから、こんな感じの環境を選択することが大事なんじゃないかな。

2.ドイツ語でドイツ語を学ぶ

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大学の夏休みを利用して、1カ月半くらいドイツ・ドレスデンに滞在した。知っている単語は Guten Tag (こんにちは) と Dankeschön (ありがとう) 。語学学校初日、ドイツ語で自己紹介ができず、 先生が何を言っているのかが分からず、そして先生は英語がそこまで話せず、クラスメイトに英訳してもらう...向こうからしたらとんでもない学生が一人乗り込んできたなという印象だったに違いない。 (未だにあの頃の自分はなかなかの勇者だったと思う…)  幸運なことに、3人の学生に対して先生1人という超贅沢なクラス分けになって、ゼロから始める私に合わせて授業が進められた。

何も分からないのに、全部ドイツ語で勉強するというのは、相手が何を言っているのかとても集中して聴く必要がある。あー、コミュニケーション力ってのはこういう時に試されるんだなと実感した。相手の目、表情、声のトーン、クラスメイトの反応、教科書に散りばめられた情報、五感を最大限生かして理解しようとする。最初の3日くらいはしんどかったが、4日目くらいから先生の発言のパターンが分かるようになり、重要な情報や新しい情報、事務的情報など、キャッチする情報の整理ができるようになった。そうすると、飲み込みが早くなり集中力も続くようになり、授業への理解度や参加度が上がった。同時に満足度が高くなり、ドイツ語の音にも慣れ、ドイツ語の世界で生活することが楽しくなってきた。ドイツ語でドイツ語を勉強することで、長期的に見ると日本語や英語を介するよりもドイツ語を処理する効率が上がるし、無駄な疑問を持つ必要がなくなる。また、現地で生活していたため、インプットした学習がそのまま実生活に役立ったり、同じ表現を聞いたり話したり自分次第でいくらでも挑戦することができた。だから、言語学習は日常生活にどれだけ溶け込ませられるかがポイントなのではないだろうか。学校教育の中で学んだ英語よりも、実生活の中で学んだドイツ語の方が、ドイツ語で考え、話し、聞く、何よりも自然でリラックスして話せる。自分はそんな風に感じていて、学習方法が違うだけでこんなにも自己認識が違うんだなと驚くばかりである。

3.自分の成長を自分で把握する

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サマープログラムに参加して、1日約4時間+家庭学習2時間×20日間、合計120時間くらい猛勉強した。机に向かって勉強するのは疲れるので、家庭学習は最低限にして、ほとんど毎日外に出た。朝6:00から夜21:00くらいまで明るくて涼しい夏のおかげで、外に出るのが気持ち良かった。ドレスデンはベルリンやミュンヘン、フランクフルトなどの大都市に比べるとドイツ語表記が多く、英語で生活する人も少なかったので、外出するとたくさんのドイツ語に触れる。スーパーもドラックストアも、カフェも観光地もドイツ語の説明がほとんどである。たまに、想像していたのと全然違うものが出てきて、失敗したこともあったけれど、店員さんに根気よく話しかけて、これが何なのか、自分はこういうのが頼みたいというのをお願いしていた。店員さんも英語には慣れていないので、全部ドイツ語で説明してくれるのだが、自分にとってはそれが逆にドイツ語でドイツ語を考えることに繋がってとっても良かった。そんなこんなでドイツ上陸から約1か月で大体の基礎文法事項を無事終了することができた。1か月という短い期間だったが、日を追うごとに自分が少しずつではあるが成長していることを体感することができた。知っている人が誰もいない所に一人で飛び込んだ私は、初めて出会った人たちの中で、ゼロからドイツ語に向き合って、少しずつ努力して、自分から外に出ることで、他者の反応から自分の成長を実感することができた。やればやるほど、手ごたえがあるし、やってもやってもコミュニケーションの壁にぶつかる。それでも、自分の意思を簡単な言葉や行動で示すことで、信頼関係を築けることに気付いた。自分に向き合ってくれる人たちをちゃんと大事にしていたら、いつの間にかドイツでの生活がとても楽しくなっていた。

大事なのは分かるけど、イマイチ語学学習に力が入らない。語学学習はハードルが高いものだ。なんとなく、苦手意識がある。

こういった気持ちだった私が、ドイツ語に出会って、全然違う学び方をして、語学学習って本来はとっても楽しくて、マイペースにできるんだということに気付けた。世界が広がるってこんなにも楽しくて充実することだったんだなあ…。

P.S. 可愛いイラストを見つけられて満足したわたし。このアヒルたち、ゆるくて好みです。イラストのフリー素材がもっと増えたら嬉しいな。

最後までお読みいただきありがとうございました💛


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