【ブルカ禁止】アラブ人とイラン人と一緒に、放課後バスケしてた私が言えること。
フランスに続いて、スイスでもイスラム教の民族衣装が禁止される事態になった。呆れと怒りと切なさで、人間って本当にしょうもないなと思うしかない。
「顔を隠すことを強制されるムスリム女性を救うんだ」という推進派の意見もあるらしい。それによって救われた女性もいたのかもしれない。しかし多数派であろう、自分の宗教的慣習を、他人に強制されていてかわいそうだと決めつけられる人の気持ちを考えなかったのかな。宗教問題について全くの無知ながらに、私は思う。
私は小学校時代のほぼすべてを、イスラム圏で過ごした。ペルシャ湾に面する国で、隣国には少々危険な噂のある国もあったが、私の住んでいたところはかなりの安全地帯だった。安全なところにいたなら本当の怖さを知らないだろうと言われればそれまでかもしれない。しかし、私は幼少期に遊んでいたサラやサイーフが、ムスリムだというだけで他国で差別される状況に納得がいかない。
13歳になる手前で日本に帰国した。いざニュースを見てみると、あたかもイスラム教徒が危ない人たちであるかのような報道が、当たり前のように流れていた。イスラム教徒の多い国は、危ない国であると決まっているかのような口ぶりに、大変違和感を覚えたのを記憶している。
他にも、昔バズっていた動画で、「ムスリムの格好をして市中にバックを投げ込んでみたwww」みたいなものがあった。もしかしたら、ムスリム側によって、差別に対する皮肉で作られた動画なのかもしれない、覚えてないけど。しょうもなすぎて。
あの時一緒に遊んでたサラが海外旅行に行ったとき、旅行バックをバス停に忘れていっただけで通報されてしまったらどうしようと、心配になる。
でも、それを許しているのが、世界の現状だ。
皮肉なことに、今日は国際女性デーでもある。
ムスリムだから、思想が危ないはず。
女性だから、管理職には向かないはず。
男性だから、ジャニーズが好きなのは変だ。
高校生なのに妊婦だから、ビッチで浅はかなはずだ。
見える情報や分かりやすい情報だけで人の心を決めつけてないか、スイスの偉い人も私たちも、今一度自分の行動を見つめなおしたいものだ。
サラ元気かなぁ
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