大学院に外部から進学してメインキャンパスにない研究室に配属されたら思ったより大変でしたという話
こんにちは.なむです.
こちらは,東京大学航空宇宙工学科/専攻 Advent Calendar 2020 9日目の記事です.
さて,今回書かせていただくのは表題そのまま,「大学院に外部から進学してメインキャンパスにない研究室に配属されたら思ったより大変でしたという話」です.
8割は「友達作りを頑張ればよかっただけじゃん」で解決してしまう内容の記事なのですが,まさかこんなに大変なことになるとは思わなかったので,これから研究室を選ぶ人(特に外部からの進学を考えている人)にむけて「研究室選びにおいてはこういう視点も大事だよ」ということを伝えられる記事になればいいかなぁと思います.
あわよくば同期の方々に(そういう大変なこともあるのか...)とちょっぴり気にかけてもらえたらいいな...と思ったり思わなかったり.
大学院進学までの認識
僕は京都大学工学部物理工学科出身で,大学院入試で東京大学大学院工学系研究科を受験し,合格をいただいて進学してきました.
外部進学をすることに決めた理由は簡単で,「大学在学時に興味の対象が変わり,新たに興味を持ったことは京都大学では研究されていなかったから」です.
事情があって半年ほど休学した期間があり,この期間にいろいろな大学の研究室を調べ,最終的に東京大学のとある研究室に行きつきました.
それが現在も所属している研究室ですが,東京大学のメインキャンパスである本郷ではなく,相模原の宇宙科学研究所(ISAS)にある研究室でした.
PIは優しいし,環境は恵まれているし,ここで研究出来たら最高の修士課程を過ごせるだろうと期待に胸を膨らませていました.
唯一このとき気がかりだったのは,
「修士課程でも講義を受ける必要があるので,ある程度は本郷に通う必要がある(片道90分ほど)」
ということのみでした.
【大変だったことその1】研究室に同期がいない?!
進学してまず驚いたのが,「研究室に東大の同期がいないこと」でした.
(僕の所属する研究室は複数の大学から学生を受け入れているので,他大学の同期はいます)
例年なら3人ほど東大の学生が来るようなのですが,僕の年は僕ともう1人だけで,その1人がわけあって進学を辞退したそうです.
これは思ったより大変でした.「どの講義取る?」とか,「明日の講義休講らしいよ」などの気軽なコミュニケーションや情報交換が,一番多くの時間を過ごすであろう研究室でできないというのは予想以上に堪えました.
【大変だったことその2】同期に友達がいない...
外部から進学してきたうえに,上述のとおり研究室に同期がいなかったこともあり,同学年の友達をなかなか作れずにいました.
授業は座学が多く(これは取った授業が座学ばかりだったという意味でもあります),友達作りのきっかけが授業にはほとんどなかった(見つけられなかった)んですよね.
そのうえ内部進学が多いこともあり,ある程度友達のネットワークが出来上がってしまっていて,その中に割って入っていくのは自分には難しいものでした.
結果として,講義や就活の情報交換ができなかったり,東大について内部進学の人が当たり前に知っていることを知らないままだったり,お昼を1人で食べたり...とちょっと辛いこともありました.
【大変だったことその3】情報が入ってこない...
いろいろな情報が手に入れずらかったのは本当に大変でした.
これは上記2つの友達ネットワークの話に加えて航空の(東大の?)掲示板のシステムの影響もあります.
航空の事務の掲示板は本郷キャンパス内にありますが,これを見に行くためにわざわざ相模原から行くのはあほらしい話です.
でもほとんど掲示しかされないので,見に行かざるを得ませんでした.
(ここは本当にどうにかしてほしい.オンラインの掲示板がまともに稼働していないことを知った時には絶句しました.学内ポータルを学外から見る方法もあるみたいですが超絶使いにくくないですか?)
授業の開講通知,休講通知,奨学金情報などなど,見落としていてがっくりきたことも何度か...
【大変だったことその4】通学,めちゃくちゃ大変!!
これは田舎者の見込みの甘さと甘えなのですが,大学院進学前から認識していた片道90分の通学がめちゃくちゃ大変でした.
通勤ラッシュを少し過ぎているはずなのに電車は人であふれ,90分座ることもかなわず,本を読むのも一苦労,最後のコマまで講義があれば家に帰れば夜で,毎回3時間を移動に費やしていると考えてしまうとなかなかむなしいものでした.
大学では自転車で15分程度で大学―自宅を移動できていた身としてはかなりきつかったです.
毎日やっている社会人をはじめとする移動マスターの皆様,本当に尊敬します...
あと,地味に毎回払うことになる交通費(電車代)もなかなかダメージでした.
振り返って・アドバイスするとしたら
誤解していただきたくないのですが,ここに進学して,今の研究室に配属されて本当に良かったと思っています.後悔はありません.
一方で,見込みが甘かったなぁと思うのも事実です.
これから先,研究室見学に行く方がいれば,次のことも確認することをオススメします.
1.同期は通常何人くらいいる研究室なのか
2.研究室に同期がいなかった場合に大学院生活が辛いと感じる環境ではないか
3.生活は大変ではないか
当然確認する内容かもしれませんが,改めてプッシュしておきます.自分にとっては意外とこの要素が大事だったな,と気づいたので.
これから研究室を選ぶ皆さんが,最高の選択ができることを願っています.
以上,なむでした!