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大人になった今だから、メリークリスマス🎄


人生で、初めて自分へのクリスマスプレゼントを買った。



クリスマスプレゼントなんて贈られたことがほとんどの人生だ。

両親が扮してくれたサンタさんに。
あるいは、にこにことおもちゃ屋さんに連れて行ってくれた祖父と祖母に。




今日は所属しているボランティア団体で、クリスマスパーティーがあった。

地域の子どもたちが30人ほど、スタッフも含めれば総勢50人ほど。

わっ、と集まって大勢で歌ったり踊ったり、クリスマスカードを作ったりした。
サンタ帽をかぶり、浮かれていたのは子どもよりも大人だ。

楽しい時間を過ごした、その帰路でのこと。

なんとなくショッピングモールの明かりに惹かれ、そういえば久しく来ていなかったと半年ぶりにKALDIを覗くと。



目に飛び込んできたのはジンジャーブレッド。

優しいベージュのパッケージ。印字されたアルファベットはおそらくお菓子の名前だけど、初めて見る並びでパッと読めない。

実はスタバのラテでしか飲んだことがないジンジャーブレッド。期間限定であっても、スタバの中で1番好きな味だ。

ジンジャーブレッドってお菓子だったんだ、という今更な気づきとともに、ラテじゃない元のお菓子はどんな味なんだろう、と興味が湧いた。

「ポーランド伝統」なんてフレーズを見たら、これはもう食べてみるしかない。

そしてふと、自分へのクリスマスプレゼントにしてはどうだろう?と思った。


自分にクリスマスプレゼントを贈るのだとしたら、私は何を選ぶんだろう。 


途端に周りのものすべてが好奇心の対象になって、「どれにしよう!」と胸が溢れた。

とりあえずジンジャーブレッドを手に取り、他の棚も見てまわる。サンタ、トナカイ、ツリー、雪だるま、クリスマスのパッケージはどれも楽しげだ。

大人の方が浮かれていた、なんてさっきまで思っていたけれど、クリスマスに心が踊るのはむしろ大人だからかもしれない。

嬉しくなって、でもまだ少し迷いはあって、それでも気になるお菓子を2つ足してレジへ向かった。

計1,045円。

もうちょっと奮発してあげなよ、ともう一人の自分が言っている気がしたが、大事なのは値段じゃなく中身というのがプレゼント選びのオーソドックスだ。

とっておきの楽しみをエコバッグに入れて、軽い足取りで自宅への道を辿った。




帰宅した時点でおやつにはずいぶん遅く、やめておこうかと思ったけれどせっかくだからここは童心に従うことにした。

そうと決めたら早い。いそいそとクリスマスオブジェを飾ったら、プレゼントお披露目会のスタートだ。

会場を彩るオブジェたち。
全員おんなじ向きなのがかわいい。


まずは、件のジンジャーブレッド。

パッと見で読めなかったのは「カタジンキ」、ジンジャーブレッドの中でもポーランドの老舗「コペルニク社」がつくる、雲のようなかたちをしたジンジャーブレッドのことを指すらしい。

カタジンキ。最初は"zyn"が読めなかった


購入したのは、カタジンキにホワイトチョコレートがコーティングされたもの。

なんだかジンジャーブレッドだけでは甘さが足りないような気がした(そして正しかった)。なんせ甘党だから、甘いぶんにはいくらでも構わない。


2つ目はダージリンティーマシュマロ。
マシュマロと紅茶、好きなもの同士のコラボレーションはさすがに見逃せなかった。

紅茶色のあまいパッケージ。

そして3つ目。常々食べたいと思いつつ、一つが高値なのもあってなかなか手が出せていなかったカヌレ。

冷凍でもうれしい。もうずーっとずーっと食べたかったカヌレを、ようやく自分にプレゼントできた。

深い青と、黄色とのコントラストがかわいい。

さて食べよう、というとき、流石にカヌレは明日にまわすことにした。
決して、解凍する手間を惜しんだのではなくて。


ジンジャーブレッドをお皿に出すと、思った以上に生姜の香りがツンと鼻を突き抜けていく。

同じお皿にマシュマロも載せ、沸かしたてのお湯でカフェインレスのアールグレイを淹れれば、立派なおやつの完成だ。

罪深いティーパーティ。


カタジンキの「しっとり」とも「さくっ」ともいえない独特の食感を味わいながら、再来週のクリスマス当日にはいろんな人にプレゼントをあげよう、と思った。


大人になってなお「知りたい」という好奇心がある喜び。そしてその体験を自分に贈ることができた誇らしさ。

自分自身で贈って、こんなに嬉しかったプレゼント。今度は、同じ大人の周りの人に贈りたい。


プレゼント、は大げさだからプチギフトくらいがちょうどいいかもしれない。珍しいお菓子と馴染みのあるお菓子を、バランスよく詰め合わせて。
ラッピングをして、できればメッセージを添えて。

 
自分から自分へ。大人から大人へ。



私もプレゼントをもらう側ではなくて、いつしか贈る立場になっているのだなと、それは少し寂しいよで、やっぱり誇らしいなと思った。


おしまい🎄


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