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パンケーキを焼いても、心が晴れないなら。

なにが心を救ってくれるんだ。



多分、過去一番に途方に暮れていた。


ふわふわの、パンケーキが焼けたのに。
はちみつをたっぷりかけて2枚半、美味しく平らげたのに。


ふわふわ🥞


それでも心が晴れないなんてまいった。

自分のご機嫌を取る方法は、今日はこれ以外に持ち合わせていなかったのに。


いや、ご機嫌にはなったのだけど、そのあとすぐ悲しいことが起きてしまったのだ。


弟がインフルエンザA型に罹り、自分もウイルスを持ってるかもしれないから、明日の夜楽しみにしていた食事の予定がなくなった…という。

お気の毒に…と言ってるような気がするはちみつ。


もう、どうしていいかわからない。

こんなお日様みたいな、やさしい色のまんまるのパンケーキが焼けたのに。

すぐに曇ってしまう自分の心が情けなくて悲しくて。

まんまる☀️なのに…


ぎゃー、と声を出して暴れてしまいたかったけど、インフルエンザの家族がいるのにそれはまずい。

でもことの発端はインフルエンザであり…無限ループ、どこにも心のやり場がない。


…………。



どうすることもできなくなった結果、ふて寝した。

たぶん疲れてたんだろう、意識はすぐに飛んだ。


それから小一時間、よく眠って多少スッキリしたけれど…やっぱり、悲しい気持ちのままで。

けれどもうすぐ夕飯の時間だ。このままではいけない、と重い気分を引きずってとぼとぼとリビングに顔を出すと。


仕事から帰ったお父さんがいて、「今日はパンケーキ焼いたっていうけど、食べさせてもらえないの」と。


そうだ、いつもお菓子をつくったときには、家族にお裾分けをしているから。


いや、4枚焼いて2枚半食べたから、1枚半は冷凍してあるよ、レンジでチンするだけだから、後であっためてあげるよ…。


ついさっき起きたばかりなのに、なんだか目が覚める思いだった。

 
そうかぁ。


予報はずれに心を晴らしてくれたのは、カチコチになったパンケーキ。


そしてそれを食べてくれる人だったみたいだ。


おしまい🥞❄️


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