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 7月26日の午後9時、サッカー選手である本田圭佑選手が新事業であるNowDoのオンラインスクールについてのYouTube生配信を行っていた。

 正直、僕は震えた。彼の話していることは本当に正論だと思ったし、僕が学校で働いてきて、子どもたちに『与えること』が出来なかったものについてものスゴイ熱量で語っていた。
 ただ、間違いなくこの生配信は、僕の背中を押してくれた。なかなか上手くいかない、なかなかわかってもらえないと思っていた自分のやろうとしてくれていることをとてもよく似た形で話しておられたのだ。今日は、彼の新事業NowDoのコンセプトと家庭学習応援施設MyPlaceのコンセプトの共通点をまとめ、僕たちが自信を持って前に進むエネルギーにしていこうと思う。

1.自分で考えて行動する力

 現代社会は、何が起こるかわからない。だからこそ、何でもかんでも子どもに学ばせて、何にでも対応できる大人を育てようというのはなかなか難しいと僕は思っている。それなら、大人になるまでにとことん自分の得意不得意と向き合いながら、好きなことはどんどん伸ばし続け、必要の無いものは捨て、主体的に学ばなければならない。大人があれこれと課題を決定し子どもに乗せ続けるのではなく、回り道かもしれないけれどきちんと自分の考えでもって行動にうつす。その繰り返しを続けていくことが大切だ。これは、小学生段階から徐々に取り組み続けなければ絶対に身に付かないスキルだと思っている。
 本田選手も「与えられたこと、嫌なことでもこなす力はあるかもしれないけれど、いずれ必ず必要になる自分で考えて行動する力をトレーニングする場所が無い」と語っておられた。現代の忙しさに追われどんどんどんどん子どもには時間が無くなってきている。学校には、もう余裕はない。場所が無いなら作ればいい。それが家庭学習応援施設MyPlaceなのだ。

2.1ドルと無料の違い

 誰にでもチャンスはある。公平な教育環境を出来る限り作らなければいけない。ただ、実際には教育格差と経済格差は、日本でもかなり話題になっている。そんな中、あえて『有料』にしているのは、「お金を払って学びを得ることで自分に投資する」と彼は語っていた。
 僕が働いていた公立小学校は授業料はいただいていない。僕の授業には1円の価値も無いし、聞かなくたって損はしない。何もしなくたって損はしない。ルール違反をしたってまぁ怒られる程度だった。
 ただ、『学ぶ』というのは『未来への投資』だと思っている。便利な情報だけならば『無料』でたくさんインターネットの世界に転がっている。でも、それだけでは社会で前に進む原動力にはならない。たった1ドルであってもお金を払うことが『学び』を深める原動力になるのだと僕も考えている。

3.未成年時代はたくさんの失敗が許される

 子どもたちが『点数』や『結果』だけに追われる毎日を送っているとついつい大人としては効率の良い方法を教えたくなる。ただ、未来が不確かな現代において完璧な『学び方』は存在しないと思う。個人それぞれがその環境に合わせながらたくさん『失敗』をするからこそ、自分で考えて行動する力が育つのである。『失敗』を厳しく追い詰めれば『挑戦』する意欲が激減してしまう。一番の失敗は『行動しない人間になる』ということだ。スマホゲームやタブレットを眺めていれば楽しいだろう。友だちとケンカになって嫌なことを言われる心配だって無い。何もしなければ傷つく心配だってないのである。
 しかし、いざ社会に出た時に初めて『失敗』を経験した時にその苦しさに耐えられない人間が生まれることも多くあるのだ。
 僕は、『学校』では、かなり厳しくせざるを得ない環境があった。120名近くの子どもとそこに子どもを預ける保護者のニーズの中でその時はしょうがないと思っていた部分もあったが、本心では教育の本質では無いなと思っていた。厳しい人の前だけで上手く行ったように見えることは『成長』や『成功』では無く『思考停止』でしかない。
 たくさんの『失敗』に見えることもきちんと向き合い、明るく前を向いて生きていけばそれは『成功』だと僕は考えている。
 家庭学習応援施設MyPlaceでは、そんな子どもたちの『一歩』を応援し続ける『教育施設』であり続けたいと思っている。

最後に…

 僕は一昨日の夜興奮して目が覚めた。僕のやろうとしていることは間違いでは無かったという気持ちで包まれた。ただ、それと同時に、「あれは本田選手が言ったから価値が出ているのだな。」とも悟った。
 僕たちは、以前小学4年生の授業で8人のプロフェッショナルをゲストに呼びリレー授業を行った。働く誰かの生きざまを子どもたちに肌で感じさせることが一番だと気が付いたのだ。
 あれから何年か経った今、世界を股にかけるスター選手が世界に仕掛ける事業展開を目の前にした時、僕自身の力の無さを痛感した。
 本田圭佑選手の言いたいことはとても伝わった。でも、僕たちだって負けていられないと思っている。

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