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日本人が重症化しにくい謎の説明の試み

 慶応病院と久住医師ナビタスクリニックの抗体検査は小規模でしたが、都内近隣の無作為抽出になっていて、各々5.9%、4.8% (医療従事者は9.1%) の陽性率でした。ナビタスクリニックの全体平均は、5.9%で、慶應病院とぴたり一致。ざっくり約1000万都民の6%なら、60万人の都民が既に感染していることになります。もっぱら保険所で検査拒否されまくり、それ以前にお話し中で断念させまくって野に放たれた感染者が、60万 - 4000 (上記発表時点) 59万6000人いたと推定されます。実際の感染者の0.66% しか捕捉できていなかった可能性が高いです。ニューヨーク市は21%陽性なので、それに近い可能性もなきにしもあらずですが。
 いずれにしても、都内の重症者、コロナ死者が少なすぎる見方に一定の妥当性があり、しからば、それはなぜ?という疑問が生じます。グレーゾーン遺体などが10倍いても、まだ1500人程度の死者で、対60万人なら0.25%しかなく、米国、イタリアよりもはるかに致死率が低い。

 日本・ソ連型BCGを昔受けた人がまだその抗体が有効で、新型コロナにもある程度効果あるという説も、一定の統計的有意性がありました。握手もハグもキスも公の場でやらないこと、靴底というモノ経由(クラスタは少数派でしょう)の感染についても、靴を脱いで室内に入る日本は感染確率を下げているとの説もありました。もちろん、マスクを正しく着ける習慣が以前からあり、冬には別に自覚症状なくとも着けたり、無症状でももしかしたら他人に移すかもしれない、と思ってマスクする人は確かに、他国より多かったことでしょう。しかし、桁違いの重症化率、致死率(これらも仮説ですが)の違いを説明するには、不足、無理があります。

 重症化にも、肺細胞の繊維化やマイクロ血栓が毛細管に詰まるなど、何種類かあるようですが、特に前者(血栓もか?)については、免疫の過剰反応によることがわかっています。とすると、過剰な免疫力を抑えるメカニズムをもった人の多い国は、重症化率や致死率が著しく下がるのではないでしょうか? こう考えていた時に一昨年のNHK「人体」~腸が免疫の鍵だったを観ました。回答がありました。結論の要約は冒頭の画像です。“免疫細胞の暴走”を抑える「Tレグ(制御性T細胞)」という新発見の免疫細胞が、過剰免疫を抑えるメッセージ物質を出す能力が、日本人は、欧米10カ国+中国の平均の3.6倍も高かったというのです。これはかなり、新型コロナ重症化を抑止してくれるのではないでしょうか。

 それはなぜか? どうも、和食で良くたべられる伝統的野菜、キノコ、納豆などの食物繊維が、免疫細胞を落ち着かせるメッセージ物質を出す腸内善玉菌のクロストリジウム菌を大いに増殖させてくれるから。(この部分は放映内容です) 増殖したTレグは、血管を通って腸から前身に回ります。

Tクロストリジウム菌s

 以上、取り急ぎ、日本語でいろいろ検索しても出てこなかったので、独自に思いついたことでもあるし、書いてみました。実験して論文化するスキルもってないので、どなたかお願いします!!

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