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本の記憶、ただそれだけ
太宰治の「斜陽」
国語の文章題で初めて出会い、惹かれ、読んだ。
辞書にあった斜陽の説明。
「前半は没落した貴族の家族の話、後半はその貴族の娘が革命に燃える話。」
なるほど。と思う。
「前半は、美しい家族の描写。没落も美しさに拍車をかけている。後半は、革命のことばかりで、美しさに欠ける。」
誰かが、そう書いていたのを、思い出す。
彼の文章は、繊細で、時に暴力的で、魅力的で、美しい。
ただ、そう思う。
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