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自転車にまたがって

初めて自転車に乗れるようになった時のことをふと思い出した。

近所の学校のグラウンドで練習していたが、転んでばかりで全然上達するイメージが掴めず、ある時から、もう自転車に乗ることを諦めようとしたこともあった。

それからしばらく練習をやめていたが、なんの気なしに乗ってみたら、なぜか普通に乗れるようになっていた。

なぜ急に上達したのかは全くわからなかったが、その瞬間、世界がバッと広がるのを感じた。

これまでは親に車で連れていってもらわないといけなかった本屋にも自力でいけるぞ。なかなか遊びに行けなかった友達の家にもいけるぞ。あの公園にも、川にもいけるぞ。

ワクワクが止まらなかったのをよく覚えている。

今思うとなんて小さな世界で生きていたんだと思うが、あの時はそれが自分の世界の全てだった。それが広がっていく未来は、とんでもなく眩しく見えた。

根本的なところは今も変わっていないのかもしれない。

世界を広げたい。これまでは手の届かなかった世界をみてみたい。お金も、仕事も、学歴も、全てはそのための手段にすぎない。

次はどんな自転車に乗ってみようかな。

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