のうみ

犬と猫と夫と暮らしています。ドラマよりありのままを。

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最近の記事

呪いは存在するのかそして私は魔女になれたのか

夏の終わりの思い出、それは20代中盤の頃。 連日の残業でキャパぱつんぱつんだったある日、同棲中の男(一回り以上年上・バツ2)が、以前振られた女の写真を後生大事に財布に閉まっているのを見つけた時、から始まる。 男は少し悪びれたがすぐに別れを口にし、私は今思えば馬鹿みたいに動揺した。 それまでの人生(今思えばたった20数年っていうね)で一番好きな人だった。 こんなタイプの人間が男のやり方に合わせよう、気に入られたいと頑張る程に好きだった。 それだけ心を捧げた相手(気持ち悪

    • だいたい今のこと

      今の夫の誕生日だった。 中年とか初老とか、しっくりくる言葉を探すのだがどれもぴったり来ない。 今の夫はこれまで出会った人間の中でもとびきり複雑でこだわりが強く面倒くさい人間で 私は誰かと一緒に居ることに全く向いてないことが実証済みの人間だ。 私と夫の間には互いのこだわりがあちこちに埋まっていて、踏んだら最後すぐ終了、みたいなぎりぎりの部分が絶えず有る。 誰かと一緒に居続けるための努力などしたことない(できない)人間同士が、わざわざいきなりの難題に立ち向かう羽目になった訳だ。

      • だいたい12年前のこと

        海、と言うか波が見える部屋で 私は暇つぶしだけをしていた。 音楽を聴いたり映画を観たり 部屋から見える波が良ければ波乗りをしたり 素敵なことも好きなことも 全部ただの暇つぶしだった。 2度目に結婚した男とは 結婚する前からおかしな状況だった。 会社の先輩として出会ったその男は 独身でまぁ男前で、稼ぎもそこそこ良く 何よりえらく女好きと評判で 仕事柄出張が多かったこともあり 本当に「港々に女あり」と言われていた。 (実際にそうだったのだと思う) 男は私がまだ既婚者だっ

        • だいたい15年前のこと

          品川のタワーマンションで約半年、当時の夫以外誰にも会わず連絡も取らない時期があった。 誰からも何からも影響を受けたくなかった。 きっかけは交通事故、というと 事故によるPTSDのようだがそうではない。 「その後に起きたこと」に対して 衝撃を受けていたせいだ。 日曜の朝のランニング中に 信号無視をしたミキサー車とぶつかって 後ろに倒れて頭を打った。 痛みと同時にとにかく猛烈に腹が立った。 倒れた私の所へ、車を停めた運転手が駆け寄ってきて 「大丈夫⁈ごめんね、ごめんね

        呪いは存在するのかそして私は魔女になれたのか

          だいたい10年前のこと

          キリンジ エイリアンズ 1人と1匹で聴いていた時から約10年経って 2人と2匹になった。 まるで僕らはエイリアンズ 離婚したかったし、離婚して良かったし 友達も知り合いも気にかけてくれる人もいたけど 物凄く孤独だった。 もしかしたら、この人となら、と期待して 誰かと一緒にいようとしても 結局はいつも自分で壊してきた。 この曲をよく聴いていた頃は ああやっぱりな、自分はこうなんだな これからも誰かと繋がったり 互いに大切な振りとかもするんだろうけど そんなことは絶

          だいたい10年前のこと