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カニ(玉)と天津飯

冷凍庫に毛蟹の身がずっとある。おそらく正月、いやもっと前か。
わたしは蟹が好きじゃない。
食べられないわけではないが、めんどくささと美味しさが釣り合ってないと思っている。手を汚してまで食べたい物ではない。皮肉なことに剥いた状態では魅力が半減するのでより食べる気がしない。
それと見た目も苦手だ。お腹側を見ていると食べて良い生き物なのか不安になる。この思考の波に呑まれるともうその日は蟹がダメになる。ふんどしをバキッと外して中から小さい蟹がたくさん出てきたら…?虫とカニの違いは…?カニって宇宙人なのでは…?

世間にはみんな大好きなありがたいものとして認知されており、蟹をもらって嬉しくない人はこの世にいるはずがない!という風潮があると思う。私ですら宅急便を前に「あたしカニ嫌いなのよね」とはさすがに言えない。
義実家の正月にも必ず蟹がいる。わぁかにだーうれしー、と棒読みで言いながら脚を2、3本食べたような顔をしてやり過ごしている。
ややこしくて誤解されやすいのだがみんなで蟹を食べる、という状況は好きだ。酒は飲めないけど飲み会が好きな人と似ているかもしれない。

さて今月は冷凍庫一掃キャンペーンということもありこの蟹を片付けてしまうことにした。すでに剥いてあるのでただの食材として処理できる。
しかし好きじゃない食材は料理のバリエーションもないし、申し訳ないが美味しくしようという気もそんなにない。
そんなモチベーションで作ったのがこちらのカニ玉。
もちろん店で食べたことはない。和田アキ子が歌ってる、カニのオムレツに餡掛けのやつね?くらいの認識で作った。
蟹が多すぎて卵が少ない。美味しい割合なぞ少しも考えていない、カニを消費するという目的だけで調理しているからだ。明らかに丸くならないがまあなんとかほぼカニの蟹(玉)ができた。さあお食べ〜。

夫「お!カニ玉!天津飯にして食べる!」

天津飯…?目が三つある…?ナッパに腕もがれるあいつの名がなぜ?
調べると蟹玉はご飯に乗せると天津飯になるそうな。ふーん。
しかし天津飯となるとやっぱり餃子を添えたくなる。兄弟弟子だもんな。
そんな天津飯、Wikipediaにはこうある

 遥か昔に地球に移住してきた宇宙人の子孫「三つ目人」という種族の末裔であり、先祖帰りした特異体質者であるため、と書籍『DRAGON BALL大全集』にて解説されている

ということは…やっぱりカニって宇宙人なんじゃ…?

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