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乱筆感想「ライオットアクト」

二つ前の記事「続編を望むゲーム3選」の方でも軽く触れたのですが、今回はXB360初期の名作「ライオットアクト」のみにスポットを当てて綴っていこうと思います。


前置き

本作は2007年2月22日に発売された、XB360専用タイトルです。
国内版と海外版でタイトル名が異なっており、海外では「Crackdown」と呼ばれています。

国内版のパッケージは、漫画「ルパン三世」で有名な故モンキー・パンチ先生が手掛けており、一目で作者の分かるインパクト抜群な表紙に仕上がっています。

登場ボス達を先生画風に落とし込んだ素敵パッケージ
海外ユーザーの反応が気になるところだ。


グラフィックはトゥーン調になっており、トゥーン調で描かれた街並みは独特な美しさと世界観を醸し出している。

なお後方互換に対応しているので、X1/XSS/XSXでは映像が向上したトゥーングラフィックを楽しむ事が可能だ。

そして当時のオープンワールド(以下OW)作品としては、画期的な2人Coopシステムを搭載しているのも特徴である。


前置きが長くなってしまいましたが、ここからは作品のあらすじを紹介させていただく。


あらすじ

犯罪勢力の蔓延る街 "パシフィックシティ"
街を構成する3つのエリアは、3勢力のギャングにより、それぞれ支配・犯罪の温床とされていた。
麻薬密売の「ロス ムエルトス」
東欧にルーツを持つ元傭兵集団「ヴォルク」
市民の洗脳を行う「シャイゲンコーポレーション」の3勢力である。
無法者のギャング達から街を解放する為、開発・人体強化された、サイボーグエージェント達による反抗が今始まる。
"パシフィックシティ"の平和を取り戻すのだ!

筆者なりに纏めてみたが、上記が物語のほぼ全てだといってもよい。

「ルパン三世」次元大介役を演じた、故小林清志氏が全編ナレーションを務める。
眼福ならぬ耳福である。


本作は近年のOW作品と比べてみると、物語に関してはだいぶ簡素な作りである。
ですが、"重厚な物語&演出"が当たり前化した現代においては、簡素さが逆に新鮮であり"重さを感じず遊びやすい"という印象を受けました。

前回、8年ほど前に遊んだ際は「やけにシンプルなストーリーだな」としか感じなかったのですが、様々な作品を遊んでみてから再び遊び直してみて、全く違った見方ができたというのは不思議なものです。



ゲームプレイ


本作はメインクエスト通りに進めるといった流れではなく、3勢力それぞれのボス排除を最終目標として、障害となる幹部を好きな順番で排除していけるという自由度の高さを持つ。

ロス ムエルトスのボス"ガルシア"
彼の排除の障害となる、縄張り内に散らばった幹部達を排除してゆき、彼の守りを削ぐ必要がある。


総勢21名の幹部・ボスにはそれぞれキャラ付けがされており、次元ボイスでダンディーに紹介をしてくれる。

良心の欠片もないとまで言われるロドリゴさん


ちなみにサブクエストは存在せず、代わりに徒歩/車両でのタイムアタックや車両スタントチャレンジが存在する。

タイムアタックに成功すると、
チャレンジに応じたスキル経験値が手に入る。


その他に、各地に散らばっている500個もの運動能力オーブ集め等をこなし、身体能力を向上させながら幹部/ボスとの戦いに挑んでいく事になる
パシフィックシティには、遊園地や高層ビル街・工場地帯・埠頭などロケーションが豊富にあるため、運動オーブ集めが意外と楽しかったりする。

ほとんどがビル屋上などの高所に配置されている


こうして文章にして起こしてみると、「いくらなんでも寄り道要素少なすぎじゃね?」と思ってしまうのだが、逆にやるべき事がぶれずに進める事ができるのが本作の魅力といえるのかもしれない。



アクション

本作はOW作品の中でも"超人系OW"に分類され、人間離れをした身体能力で圧倒的動作がとれるのが特徴である。
イメージしやすいように類似タイトルを挙げると、「セインツロウ4」や「Prototype」も同じ分類であるといえる。

身体能力に関しては、5項目の能力値が設けられており、能力に応じたオーブ(経験値)を入手する事で成長していき、最大で4段階目まで成長させる事が可能である。

身体能力上昇シーン
左上に表示されているのが能力値/☆が強化段階

画像を使って能力の説明をさせてもらうと、左上の人形マークから、
・ジャンプ力&移動速度(運動能力)
・ドライビングテクニック
・爆破範囲&爆破威力上昇
・格闘攻撃力
・射撃テクニック
、である。

強化すればするほど、"行動範囲が広がったり""殲滅力が上がったり"といったように、強くなった事が実感できるシステムとなっている。
特に運動能力MAX時の大ジャンプ&高速移動での高層ビル移動は操作していて快感である。

街を駆け抜ける爽快感がたまらない



問題を抱えたアクション

まず「格闘攻撃の存在感のなさ」を挙げさせてもらう。
なぜかというと、敵の銃撃が激しすぎて"格闘を仕掛けに出ると蜂の巣状態"にされてしまうのである。

デメリットの勝る格闘アクション


せっかくの超人系アクションだというのに、物陰に隠れながらの射撃&投擲というのは、正直寂しさ情けなさを感じてしまう。

これはこれで楽しいのだが、
身体能力の持ち腐れ感がある


次に「Coop準拠の難易度設定」である。
これは格闘アクションのデメリットにも繋がるのですが、敵の射撃精度の高さと射撃・投擲ダメージがとにかく痛すぎる。
高火力を誇るギャング勢力を相手にすると一瞬で体力を削りきられてしまうのです。

これから遊ばれるソロプレイヤーの方は、超人パワーを存分に味わう事を踏まえても難易度イージーで遊ばれた方がよいかと思います。

3点目としては、「影の薄いドライビング要素」である。
移動中は常に運動能力オーブ集めをしながらの屋上移動となる為、地上のみの移動となる車両は選択肢から外れてしまうのです。
その後、移動速度MAXになってしまうと、もはや車は不必要な存在になってしまっているといった具合である。

スポーツカーからトラックまで、
様々な車両が用意されているだけにもったいない



感想

2007年に発売されたレトロOW作品ではあるのですが、現代にも通用するアクションの気持ち良さ楽しさを備えた作品でした。
そして良くも悪くも現代OW作品にはない簡素さに、魅力を感じた作品でもありました。

シンプルisベスト!!

"OW作品を気軽に遊びたい方"
"スカッとした爽快感のあるアクションTPSを遊びたい方"
"OW作品で高いビルに登るのが好きな方"
そんな方々にお勧めしたい作品です。

長々と乱文失礼致しました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!

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