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小説

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夢のような時間のこと。
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2024年4月の記事一覧

集金

 僕が出社すると上司から集金に行ってくれと頼まれた。どこの家か聞いた。
 ──おう、ここ。この貧乏人の家。夜勤で依頼があって遺体を家に運んだあと打ち合わせしたけど喪主は火葬を2万で出来ると思ってたらしい。なもんで打ち合わせに行った奴が他の業者を勧めて流した。けどシーツとか病院からの搬送費とか請求しない訳にはいかないからな。
 僕は渡された地図を見た。どうやらアパートに住んでいるみたいだ。僕は考えた

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