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サメシマの楽曲解説

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音源化された楽曲について話します。現在『絶体絶メイ』まで更新済みです。
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サメシマの楽曲解説#16 『How To Fly』

サメシマの楽曲解説#16 『How To Fly』

『絶体絶メイ』から間髪入れずに新作を出したかったのだけど、「こうしたらもっとワクワクするはず!」と計画を話しあってたら思いのほか時間がかかってしまいました。

NOMAD POPらしい原点回帰と、メンバー個々人の現在地を更新するような素敵な曲になったと思います。

(音声版はこちら↓)

・いろいろ変わったこと

まずレコーディングの方法が変わりました。
今まではすべての楽器をレコーディングスタジ

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サメシマの楽曲解説#15 『絶体絶メイ』

サメシマの楽曲解説#15 『絶体絶メイ』

3連続リリース最後を締めくくる1曲。
本来なら8/6(土)のワンマンライブで初披露、直後にリリース予定でしたが
ライブの延期によってリリースが一人歩きする形に。

楽しみにしてくれていた方、ごめんなさい。
ただ、自信を持って伝えたいことを詰め込んだ曲である事実に変わりはなく。

9/10(土)の振替公演まで存分に予習してもらえると嬉しいです。
もちろんこの日に来られない方もいらっしゃると思いますが

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サメシマの楽曲解説#14 『いろはにほへト』

サメシマの楽曲解説#14 『いろはにほへト』

自分に都合のいいものだけを見て、自分に都合のいいように生きるのは多分簡単だ。

最初に断っておくと、これは精神的な話であって経済的な話じゃない。
僕が幼いころ、テレビで「頭のいい国ニッポン」と歌っていた時代に比べれば、誰もが楽観主義を貫いて生きていける世界ではなくなった。
程度の差こそあれ、老後の資金問題に頭を抱えているし、
「日本にいれば飢えて死ぬことはない」って、なんのためらいもなく豪語するの

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サメシマの楽曲解説#13 『宝町・危機一髪』

サメシマの楽曲解説#13 『宝町・危機一髪』

ライブ会場限定盤『PRISMATIC NOMAD LOVE+(プラス)』に収録の1曲。
『花レナイ』リリース時、ハッシュタグをつけてツイートすると本楽曲のリリックビデオがもらえるキャンペーンもありました。

他の楽曲に比べると視聴環境が限られますが、かなり楽しんで作りました。
バンドのニッチな趣向が反映された曲だと思います。

(↑音声版はこちら)

制作の背景作曲は狩野、作詞は鮫島のダンスチュー

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サメシマの楽曲解説#12 『SHIOSAI -潮騒-』

サメシマの楽曲解説#12 『SHIOSAI -潮騒-』

狩野くんが作曲し、彼からもらった「海と日暮れ」というテーマをもとに作詞した歌です。

『PRISMATIC〜』制作の終盤、
スタジオにてアレンジ確認&詩のハマりを確認した際
メンバー全員で「いい曲だね〜」としみじみ浸った記憶があります。

夏の終わりにぴったりの曲です。

(↑音声版はこちら)

コンセプト海の夕暮れは美しいです。
けれど、かつて誰かと眺めたときはもっと美しかった気がします。

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サメシマの楽曲解説#11 『銀河鉄道の夜』

サメシマの楽曲解説#11 『銀河鉄道の夜』

『PRISMATIC〜』の制作期間は最初の緊急事態宣言時でした。
エンタメ業界への風当たりが特に強かった時期です。

いろんなカルチャーに育てられた自分としては「なにくそ」という想いがあり、
Twitterで影響を受けた音楽や映画を紹介しまくってました。
特に意味はないですが「”好き”を形にしなくては」みたいな強迫観念があったんだと思います。

この曲もその発露です。

(↑音声版はこちら)

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サメシマの楽曲解説#10 『にんげんさんか』

サメシマの楽曲解説#10 『にんげんさんか』

自分たちの作った曲を日常的に聞くことはほぼない。

音源になっても自分の身体の一部を見てるような気になります。
だから100%の客体(そんなものは多分ない)として楽しめない。

ただこの曲に関しては
「わりと芯食ったこと言ってるじゃん」
と感じる瞬間もあります。

(音声版は↑こちら)

コンセプト社会(と呼んでいるもの)は
何十億っていう人口のかたまりで、
とてつもなく巨大なイメージがあるけど、

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サメシマの楽曲解説#9 『さよならオープンワールド』

サメシマの楽曲解説#9 『さよならオープンワールド』

作曲は狩野、作詞は鮫島のロックチューン。

最初のデモからハモりが印象的で、
これはビートルズ風のコーラスワークができるとワクワクしました。

狩野くんの作る歌はニューウェーブの匂いがしたり、
アンサンブルの構築が緻密で面白いです。
未発表デモにも素敵なものがたくさんあります。

(↑音声版はこちら)

コンセプトコロナ禍の世界をオープンワールドゲーム(箱庭ゲー)に例えた一曲。

”オープンワール

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サメシマの楽曲解説 #8 『ラ・ラ・ライツ・カメラ・アクション』

サメシマの楽曲解説 #8 『ラ・ラ・ライツ・カメラ・アクション』

2020年の春。
新型ウイルスが牙をむき始め、僕たちメンバーも直接会えなくなりました。

前回解説したパブロハニーは
みんなで集まって作り、聞き、アレンジをかためましたが、
『PRISMATIC NOMAD LOVE』は真逆。
ほとんどがリモートワークにて制作された楽曲です。

その最たる1曲
『ラ・ラ・ライツ・カメラ・アクション』について話します。

(↑音声版はこちら)

制作の背景 / コン

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サメシマの楽曲解説#7 『パブロハニー』

サメシマの楽曲解説#7 『パブロハニー』

大学の帰り道、車を走らせていると夕陽で車道が真っ赤に染まって、
最初のフレーズと詩が浮かびました。

急いで車を駐車場に停め(バッティングセンターかリサイクルショップでした)、ボイスメモに録音。

そのときはコードもついてませんが、
言葉にできない重みというか存在感がありました。
NOMAD POP結成前の話です。

(↑音声版はコチラ)

コンセプト『何者にもなれる時代で、何者にもなれない自分』

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サメシマの楽曲解説 #6 『MMM』

サメシマの楽曲解説 #6 『MMM』

袋がトラックメイクし、鮫島がメロディーをのせる形で共作曲した歌です。

袋本と鮫島は小学生のころから一緒で、
中学のときは身のまわりのこと、音楽のことなどをああでもないこうでもないと話してました。
高校からは別ですが、人生の多くの時間ともに音楽を作ってきた人です。

(音声版はこちら↓)

コンセプト袋からもらったテーマを軸に詩を組み立てました。

バイトから帰るとき、有明の月を見て疲れが吹き飛ん

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サメシマの楽曲解説 #4 『スーパーソニック』

サメシマの楽曲解説 #4 『スーパーソニック』

昔からものを書くのが好きです。
自分が本当に伝えたいことを表現できる気がするのかもしれません。

実際に伝わっているのかはわからないし、
なにをもって「伝わった」とするか考え出すとそれはもう途方もない気持ちになるんだけど、
ものづくりは一生そうなのかもしれません。

今週からEP『355』編スタート。
1曲目は『スーパーソニック』です。
(音声版はこちら↓)

制作の経緯『355』では一番最後にで

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サメシマの楽曲解説 #3 『ジャックとブナの木』

サメシマの楽曲解説 #3 『ジャックとブナの木』

SNSも友達とおなじで、気のあう場所、界隈が分かれているものですが、
解説の反応ひとつとっても着眼点の違いを感じられるのは嬉し&楽しいです。

第3回は『ジャックとブナの木』。
(音声版はこちら↓)

コンセプト「どんぐりの背比べ」を続けていたら、そのどんぐりは地面に落っこちて、芽がでて、天までのぼる木になった。

どんぐりはくだらない自尊心やプライドの比喩です。

意地の張りあいやマウント合戦を

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サメシマの楽曲解説 #2 『move』

サメシマの楽曲解説 #2 『move』

今週からリリース順にさかのぼっていきます。
noteとラジオ、微妙に中身が変わってしまいますね。

大筋は同じなので、
「今週は電車通勤だからnote」
「晩酌のおともにしたいからラジオ」
など、その都度好きなほうを楽しんでいただければと思います。

あと、
「この曲の〇〇ってどういう意味?」
「この曲の**ってなんの楽器なの?」
みたいな質問も大歓迎なので、#nomadpop_note やコメン

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