📘️ Book Club :内向的でのんびり屋でもリーダーになれる? タイプAとタイプBのパーソナリティのガイド
私の働いている会社では年に一度パフォーマンスレビューが行われています。これは上司が従業員の仕事ぶりを評価する査定のことで、外資系企業などで一般的に行われるアセスメント手法です。上司はパフォーマンスレビューを通して、従業員の強みと弱みを見極め、目標を設定して、今後成果を出すために必要なフィードバックを提供します。
私はシニア・プロダクトデザイナーとして仕事をさせていただいていますが、元々はビジュアル・デザイナーでした。またまだプロダクトデザイナーとしてはカバーできていない領域もたくさんあるのですが、ビジュアル・デザイナーの経歴が長いために、ビジュアル・リーダーとしてチームをマネジメントしてほしいと頼まれました。
私は内向的で、のんびりとして、あまりリーダーシップを取るタイプではないと思っている旨を上司に伝えると一冊の本を読むように勧めてくださいました。
タイプBマネージャー:タイプAの世界で成功を収めるために…
タイプA、タイプBとは
みなさんはタイプAとタイプBの性格があることを聞いたことがあるでしょうか?
💡タイプAとタイプBの性格は、1950年代に循環器学専門医のマイヤー・フリードマンとレイ・ローゼンマンによって定義された2つの固有の特性です。タイプAとタイプBには異なる働き方があり、他の人との仕事の仕方や選択するキャリアに影響を与える可能性があると言われています。
タイプA
タイプAは、競争力と野心に満ち溢れる性格だと言われており、彼らは通常、指導的立場を目指しています。タイプAの性格は通常、タスクの管理に長けていて、積極的で目標指向の性格の持ち主です。また常に困難な状況での緊急時対応計画を持っているので、リスク管理に長けています。タイプAは締め切りが厳しいペースの速い環境でうまく機能でます。また批判的思考スキルを適用することができます。
タイプB
タイプBは、のんびりとした社会的性質に関連する性格で、リラックスした仕事を好みます。スペシャリストにこのタイプが多く存在します。彼らは競争を避け、他の人と協力することを好みます。タイプBは非常に直感的で共感的であるため、さまざまな種類の人々とのコミュニケーションに優れています。彼らのコミュニケーション能力は他者との良好な関係を築くのに役立ちます。また彼らは新しいアイデアを模索するとき、彼らは非常に革新的です。
タイプAとタイプBの性格の主な違いは、さまざまな状況へのアプローチ方法と動作方法です。これは、彼らの仕事のパフォーマンスと、彼らが各タスクや問題にどのように取り組むかに大きな影響を与える可能性があります。
管理職の才能を評価するために使用するレンズは、通常、タイプAリーダー(積極的で競争力と野心に満ち溢れる性格)のレンズだと言われています。タイプBが逆にのんびりと社会的性質に関連する性格タイプです。
2つの性格のその他の重要な対照点は次のとおりです。
→ タイプAは目標指向であり、タイプBは現在の状況に焦点を合わせている
→ タイプAはチームをまとめたり、コントロールすることを好み、タイプBはチームとコラボ関係を持つことを好む
→ タイプAはより強い個性の持ち主であり、タイプBはより協調性が強い
→ タイプAは切迫感を持って仕事をしたいタイプで、タイプBは体験を楽しむことを望みます。
→ タイプAは計画に細心の注意を払い、起こりうるすべてのリスクを回避しようとしますが、タイプBは、問題が発生したときに革新的なアイデアを開発することを好みます。
→ タイプAは勤勉ですが、タイプBは可能な限り最も簡単な方法で行われることを好みます。
→ タイプAは仕事に不可欠な人々に焦点を当てていますが、タイプBはさまざまな種類の人々との交流に精通しています。
→ タイプAは自発的ですが、タイプBは周囲の人々によって動かされます。
タイプBマネージャー:タイプAの世界で成功を収めるために…
この本の著者、ビクター・リップマンは、管理の困難な問題を表示するための独自のレンズを提供しています。
経営陣は長い間タイプAの個人の領域と見なされてきました。古典的なタイプAがほとんどの場合、トップのリーダーシップの役割を果たし、タイプBは非常に有能であるにもかかわらず、結局はより弱い立場になってしまっているとビクターは話します。才能の評価に関しては、私たちは目隠しをつけて決定を下す傾向があり、デフォルトで高ストレス、高強度のリーダーシップの期待されるモデルになっているようです。
しかし、最近では典型的なタイプAマネージメントは、言うなればストレスの多い管理スタイル、また常に競争を求める経営スタイルは、時間が経つにつれて、慢性的なストレスの多い環境を作り出す場合があり、燃え尽き症候群と高い離職率を生み出すと言われています。またこのスタイルは、タイプBの従業員に大きなストレスを与えます。またコミュニケーション不足になりがちで、従業員のやる気を引き出すという点で効果的ではないと言われています。最良の管理は持続可能です。ストレスはありません。
タイプB(よりリラックスし、競争力が低いタイプ)は、モチベーションと生産性により良い影響を与える「人のスキル」が高いと見なすことができます。リップマンは、タイプBのレンズを通して見た管理の実践的な戦術的側面に焦点を当てています。これには、従業員の動機付けと育成が含まれます。
まとめ
私たちのほとんどはタイプAまたはタイプBの性格だけではありません、両方の要素を持っていると言われています。
内側のタイプBを上げながらAの音量を少し下げることで、意識的に落ち着きを育むことができ、自己記述型のタイプAマネージャーがタイプBのアプローチを採用することによってその有効性を高めることができます。タイプBの人の穏やかで、のんびりとしたアプローチの波及効果を考慮することは、ストレスの少ない職場環境を作り出すことができます。
私のような典型的なタイプBでも、リーダーシップをとっていくことは可能なことで、逆にストレスを少ない環境を作り出すことができるかもしれないと思いました。
[参考資料]
You Don’t Have to Be Type A to Be a Great Manager
優れたマネージャーになるためにタイプAである必要はありません
To Reduce Stress, Embrace Your Inner Type-B
ストレスを軽減しよう。あなたの内側のタイプBを受け入れましょう。
私も、色々勉強中なので、皆さまの、ご意見・ご感想をお聞かせください。お読み頂きまして、ありがとうございました。
メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。 主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。
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