📘️ Book Club：カスタマージャーニーマップとは？分析し、評価、改善する7つの方法

2021年11月22日 07:02

カスタマージャーニーマップとは？

カスタマージャーニーマップは、目標を達成するためにペルソナセグメントが通過するプロセスをインフォグラフィックで視覚化したものです。

ジャーニーマップは、顧客が時間の経過とともに目標に向かってどのように取り組んでいるかを理解するために行われた縦断研究によって明らかになった一般的な物語やテーマを伝えるのに役立ちます。

今回はカスタマージャーニーマップを分析し、評価する方法、期待値の設定の失敗要因、不要なステップ、チャネルの移行、真実の瞬間を特定する方法を学びたいと思います。Nielsen Norman Groupの記事が元になっています。

Nielsen Norman Groupは、1998年にJakobNielsenとDonNormanによって設立された、アメリカのコンピューターユーザーインターフェイスおよびユーザーエクスペリエンスコンサルティング会社です。彼らの仕事には、MicrosoftのWindows8オペレーティングシステムのインターフェイスの分析が含まれています。

この情報を使用して、あなたのカスタマージャーニーマップ、特に洞察と改善の機会を特定する方法を学び、改善する機会を見つけてください。

このジャーニーマップは、新車の調査、運転、購入のプロセスにおけるさまざまなステップを伝えます。これは、ユーザーの視点からのエクスペリエンスの高レベルの説明を提供します。またデスクトップ、モバイルの両方の体験をカバーしています。

画像：nngroup

このジャーニーマップには、新車の購入のユーザーエクスペリエンスを理解および分析するために必要なすべての情報が含まれています。

この図では、マップの重要な部分の1つ、洞察と機会を意図的に省略しています。洞察と機会は、カスタマージャーニーマップの下部によく見られ、組織がカスタマージャーニーを最適化および改善する方法を強調しています。

ジャーニーマップの分析するには？

ジャーニーマップを作成するには、縦断的な調査と分析が必要です。

リサーチの洞察と結果のビジュアルは、ジャーニーのコンテキスト、その基礎となるアクティビティ、およびそれを完了するペルソナに完全に依存するため、すべてのジャーニーマップは異なって見えます。

とはいえ、カスタマージャーニーを分析するときに探すことができ、探すべき7つの一般的な要素があります。

1. ジャーニーマップで期待に応えられないポイントを探します。

ユーザーは、特定の期待を持ってプロダクトやサービスを使用します。

インタラクションが彼らの期待を満たさない場合、カスタマージャーニーに問題点があります。これらのインスタンスを識別するには、最初にペルソナが誰であるかを考えます。

自問してみてください。

このペルソナにとって何が重要か？
そのペルソナはこのマージャーニーの前にどこから来たのか？
何を見てここにきたのか？
ペルソナはすでに何を知っているのか？

ユーザーのマインドスペースに身を置くことで、どのインタラクションがユーザーの以前のアイデアや期待と矛盾するかを理解することができます。ロジックを使用して、明確な苦情や否定的なコメントのない相互作用を評価する必要もあります。

ユーザーが他のプロダクトやサービスを使用した経験がある場合は、あなたのプロダクトやサービスからも同じような期待をもたらします。

例えばあなたがビジネスマンの場合

たとえば、あなたがホテルをよく利用するビジネスマンであれば、ホテルに到着するとベルボーイがドアを開けることを期待すると思われます。これは、こういった経験に慣れているからです。その状況に出くわすことが多いい場合は、こういったメンタルモデルが形成されるのです、

一部の組織は、カスタマージャーニーの早い段階で不正確な期待を設定します。他の人はまったく期待を設定せず、ユーザーに仮定をさせ、それらの仮定が間違っていることが判明した場合は失望する可能性があります。

期待と現実の間の対立を解決するために、問題のある場所を見つけて逆方向に作業し、トリガー要因と期待値がどのように設定されたか、または設定されなかったかを特定しましょう。

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このジャーニーマップには、エンドユーザーのエリックの期待に応えられなかった2つの明確なポイントがありました。これらのインスタンスには、赤い番号の付いた円を使用して注釈が付けられています。

エリックは自動車会社ののプロモーションテレビ広告を見たことがあり、それがウェブサイトへの期待に影響を与えました。

コマーシャルで使用された画像と例は、彼の地域と彼がサイトで閲覧した車両では利用できないレベルの詳細と機能を示していました。このため、彼の期待は満たされず、この会社との彼の全体的な旅に即座の摩擦を引き起こしました。

2.不要なタッチポイントまたは相互作用を特定しましょう。

全体的なエクスペリエンスを合理化するために排除できるカスタマージャーニーのステップはあるでしょうか？

プロセスを最適化して全てのインタラクションコストを削減する論理的な方法を探します。これは、不要になった既存のステップを削除するか、全体的な旅に効率をもたらす何かをエクスペリエンスに追加することを意味する場合があります。

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このカスタマージャーニーでは、エリックは1日に何度もウェブサイトにアクセスして、販売する前に自分の基準を満たす新しい車があるかどうか確認しています。

この振る舞いは、エリックに不必要な不安を引き起こしますが、複数の不当なタッチポイントを追加することにより、彼がプロセスに費やす労力を増やしてしまいます。

車会社は、新しい自動車が販売された時は、エリックに通知する必要があります。そうすれば、顧客はサイトを常にチェックする必要がなくなります。

3.摩擦の低い点を特定しましょう。

一歩下がってジャーニーマップ全体を見ると、ユーザーが最も苦痛や摩擦を感じている場所を確認できるはずです。

これらのポイントは通常、ジャーニーダイアグラムでディップとして視覚的に表されます。

ジャーニーマップが最低点に到達する場所を確認し、ジャーニーマップの他の最低点と比較します。これらは、最適化の候補リストに含まれている必要があります。とはいえ、すべての修正が同じように作成されるわけではありません。依存関係や制約が関係する可能性があります。

チームと協力して、最初に対処する必要がある低点と、後で対処できる低点を決定します。ジャーニーマップの最低点は、ユーザーエクスペリエンスのブランディング効果に特に破滅的な影響を及ぼします。

ジャーニーマップの低点

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このマップの感情的な旅の形で示されているように、エリックの経験の最も低い部分は、比較フェーズとテストフェーズです。

まず、このサイトはエリックがオプションを比較して絞り込むのに役立たず、自分でそれを行うための手動プロセスを作成することを余儀なくされました。

次に、このサイトでは興味深い車のリストを作成できましたが、それらの場所は1つの地図に表示されなかったため、エリックはすべてを表示するための最良の方法を自分で考え出す必要がありました。

最後に、彼はサイトからディーラーへの移行の準備ができていませんでした。試乗訪問は彼が予想したよりも長かった。

4.高い摩擦チャネル遷移を特定しましょう。

多くのジャーニーは、デバイスやチャネルを越えて行われます。

多くの場合、ユーザーがチャンネルを変更すると、ジャーニーは途絶え、摩擦が生じます。

チャンネルの移行

たとえば、ユーザーは会社から特定のプロダクトに関するニュースレターを受け取ります。彼女はこのサービスにとても興味を持っており、ニュースレターのインバイトをクリックします。

ただし、その特定のオファーの詳細を示すランディングページに移動する代わりに、ユーザーは会社のホームページにアクセスします。この時点で、彼女はプロダクトを見つけなければなりません。

デバイスの変更

別のユーザーが携帯電話でフォームに入力し始めても、手間がかかりすぎたときにデスクトップでフォームに入力したい場合があります。

そうすることは、今までの作業を失い、最初からやり直すことを意味します。これらのチャネル移行の問題点を特定し、合理化する必要があります。既成概念にとらわれずに考えてください。ユーザーが簡単に目的地にたどり着くための架け橋を築いてください。

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高摩擦タッチポイントジャーニーマップ

まず、エリックはモバイルアプリを使いたいと思っていましたが、レスポンシブルではないことに気付きました。

彼はアプリのダウンロードに労力を費やし、すぐに失望を経験しました。
彼は、カスタマージャーニーの後半で利用できる効率性を逃して、ジャーニーの早い段階でアプリの使用をやめました。

彼はまた、ルート計画のサポートがなく、ディーラーの経験についての期待も設定されていなかったため、オンライン比較フェーズから対面試乗ステップに移行する際の摩擦を経験しました。

5.ユーザーが費やした時間を評価します。

ジャーニーマップで主要な段階の期間を指定します。

この情報は、経験を分析するための別のレンズを提供します。ユーザーが基礎となるサブステップを達成するのにかかる時間を評価します。

これらの時間は適切でしょうか？
多くの場合、費やした時間はユーザーの労力の量と相関関係があります。時間と労力が問題となる旅の領域を呼び出します。

ジャーニーマップの滞在時間

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エリックのジャーニーの比較フェーズには1か月かかりました。

この段階はやや長いようです。長すぎるとエリックがジャーニーをうまく続けることができないリスクが生じます。

このフェーズにこれほど時間がかかった理由はいくつかあります。エリックがアプリの外部、Excelで車を比較し、ローカルインベントリを調べて、確認するために費やした手作業の量が発生する可能性があります。この図からわかるように車会社がプラットフォームを最適化して、カスタマージャーニーのこの部分を合理化する機会はいくつかあります。

6.真実の瞬間を探しましょう。

ジャーニーのいくつかのポイントは非常に重要で、残りの経験はそれらに依存する可能性があります。

ペルソナの態度、ニーズ、優先順位について考えてください。多くの感情を示している場所、または異なるユーザーがたどる道の間に強い相違が見られる場所を探してみます。

たとえば、自動車保険の顧客が初めて請求を行うときを考えてみてください。ユーザーは責任を持って保険金を支払っていますが、今では保険をシームレスに利用する必要があります。

クレームエクスペリエンスの最初のやり取りは、このペルソナにとって真実の瞬間かもしれません。それがうまくいかない場合、ユーザーは競合他社に移動する可能性があります。真実の瞬間を探し、見つけたら注意を喚起してください。

旅の地図真実の瞬間

画像：nngroup

エリックは探索フェーズでモバイルアプリの使用を停止したため、比較フェーズで役立つ重要な機能を発見しませんでした。

モバイルアプリケーションにより、ユーザーは検索条件を満たす新しい車両のアプリ通知を簡単に設定できるようになりました。

この機能は、ユーザーのジャーニーの最大の低点、つまり、潜在的な新車を何度もWebサイトで再確認する必要性によって引き起こされた不安と努力を排除したでしょう。

アプリを放棄するのに非常に高いコストがかかったため、このタッチポイントは真実の瞬間と見なすことができます。彼がアプリを使い続けていたら、ジャーニーはもっといいものだったでしょう。

7.高いポイント、または期待が満たされている、または超えているポイントを特定します。

優れたUXデザイナーは、どのような経験でもうまく機能していることを指摘することで、常に分析のバランスを取る必要があります。

旅のハイポイント、つまりユーザーが満足しているインタラクションを見てください。彼らはどこで前向きな考えや感情を表現していますか？これらの洞察も貴重です。あなたはそれらを増幅するか、旅の他の場所で同様の経験を再現することができるかもしれません。

ジャーニーマップのハイポイント

画像：nngroup

エリックが前向きな感情を表明した2つのポイントがありました。

ジャーニーの適切な時点での機能の発見は、顧客の感情と顧客の旅の成功に決定的な違いをもたらす可能性があります。

まとめ

ジャーニーマップを作成するために、それらを調査を評価する場合でも、他の当事者が作成した地図を消化する場合でも、何を探すべきかを知ることが重要です。

ジャーニーマップの作成者は、視覚的な強調とストーリーテリングを通じて、これらの重要な要素を特定し、注意を喚起する必要があります。

ビジュアライゼーションの利用者として、レンズのようなこのチェックリストを適用して、マップを表示し最も実用的な洞察を見つけましょう。

私も、色々勉強中なので、皆さまの、ご意見・ご感想をお聞かせください。お読み頂きまして、ありがとうございました。

メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。

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