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「変わりたい」4代目社長が腰を据えて取り組む人材育成

5年後に組織の中核人材となる自律型人材を育成することを目的に、15社以上の企業から若手社員が集い、共に学ぶ『次世代リーダー育成プログラム』。半年間にわたる研修プログラムに、三立木材株式会社様(浜松市)は20代~40代の4人の社員を派遣頂きました。代表取締役社長の河島さんと研修に参加した五條さんに、研修導入の背景や受講後の変化について聞きました。

次世代リーダー育成プログラムについて見てみる(サービスページ)

プロフィール

代表取締役社長 河島由典さん
生まれも育ちも浜松市天竜区。
前職も材木屋。三立木材に入社し、現在20年目。
今は建築や不動産にかかわる仕事をメインでしつつ、
材木屋の社長として、様々な角度から天竜材をPR中。

インテリアコーディネーター 五條数也さん
静岡県島田市出身。高校を卒業後、7年間製薬工場勤務。
その後、東京の設計事務所、不動産業界などを経て、2022年7月入社。
現在はインテリアコーディネーターとして、
お客様の家づくりのガイドをしている。30歳。


<導入背景>企業理念を理解し、自律的に動く人材を育てるために

ーーー 三立木材さんは大正15年創業の歴史ある企業です。このタイミングで『次世代リーダー育成プログラム』を導入された背景を教えていただけますか?

河島さん:三立木材は浜松の天竜に製材屋として創業し、天竜材を使った注文住宅建築、不動産、リフォームの3つの事業を柱とする会社です。社員は現在25名です。私は2019年に4代目として代表取締役社長に就任して以来、「より良い会社にしていくにはどうしたらいいか?」と考え続けてきました。会社の体質を改善し、社員がもっと主体的に働ける組織にしたいと思ったのです。

そんな時、企業理念の重要さに気づき、私たちの会社は何をミッションにしているのかを社内外に明示したいと考えました。そこでNOKIOOさんに相談し、社内に企業ブランディングプロジェクトを立ち上げました。時間をかけて社内で「三立木材らしさは何か?」という議論を重ねた結果、変わらない大切なものが見つかりました。それが、『天竜材で、健康と幸せを守り、育む。』というミッションです。

三立木材さんのブランディングプロジェクトに関する記事はこちら

ブランディングを通してミッション・ビジョン・バリューを構築した後は、社員にどう浸透させるかを考えました。社長である私が社員に伝えていくのも1つの方法ですが、私自身はトップダウンよりも、社員を後ろからサポートする方が性に合っています。また、社員が企業理念を理解し、自律的に動くには社員教育が必要だと考えていました。そんなタイミングでNOKIOOに提案してもらったのが、『次世代リーダー育成プログラム』でした。

ーーー 企業理念を浸透させるフェーズだからこそ、次世代リーダーを育成したいと考えたのですね。社員には特にどのような点を学んでほしいと思われたのでしょうか?

河島さん:1つは、自らが考えて動けるようになることです。私自身も含めてですが、これまで社内には「言われたことをやる」「指示を待つ」という働き方や文化がありました。社員が自律した人材になるには、これまでの働き方の常識を変える必要があります。

もう1つは、コミュニケーションのとり方です。組織で動く場合、他人と課題を共有したり、コミュニケーションをとったりする必要があります。そのさじ加減やポイントを学んでほしいと思いました。コミュニケーションの真ん中にはミッション・ビジョン・バリューがあり、社員1人ひとりがそれを理解した上で目の前のお客様に対して向きあう。そのようなチームビルディングが理想であり、社員に学んでほしいポイントでした。

ーーー 研修受講者はどのように選ばれましたか?

河島さん:「学びに積極的な姿勢を持っている人」という観点で、選びました。もともと若い社員に学んでもらいたいと考えていましたので、入社間もない五條さんを含めて若い社員から2人、先輩社員の中から2人の計4人に参加してもらいました。

社員と向きあう河島社長

<効果>職場のコミュニケーション発生のヒントを得た

ーーー 五條さんは入社してすぐ『次世代リーダー育成プログラム』を受講されました。半年間の研修を受けて、特に学びになった点を教えてください。

五條さん:まさに先ほど話に出た「コミュニケーション」や「課題の共有」という点です。これは業界特有の課題なのかもしれませんが、これまで、仕事が各担当者レベルで完結してしまい、なかなか傍からは声をかけにくい状況がありました。

このコミュニケーションがとりづらいという課題に対し、研修で学んだのがヘルプシーキングです。ヘルプシーキングとは、「一人で抱え込まず、周りに助けを求める」ビジネススキルです。人に助けを求めることで職場にコミュニケーションが発生し、そこからアドバイスがもらえたり、改善点が見つかったりします。

ミッション・ビジョン・バリューという共通の目標に向かうためには、周囲に頼っても良いのだという発想が生まれました。

お客様と向きあう五條さん

ーーー 五條さんはブランディングプロジェクトにも参加されていたそうですね。ミッション・ビジョン・バリューという軸が明示されたことで、働きやすくなったと感じますか?

五條さん:はい。会社のミッション・ビジョン・バリューを言語化したことで、何が大事かという共通認識を持てました。チームで一丸となって動く、第一歩の取り組みになっていると思います。

また、自分の行動の良し悪しを、ミッション・ビジョン・バリューに照らし合わせることができています。私が一番意識しているのは、ミッションにある「天竜材で」ということです。なぜ自分は三立木材に勤めているのか、何を武器にして自分の建築と向き合うのかを考えるとき、天竜材がキーワードになっています。

ーーー 個人でもチームでもミッション・ビジョン・バリューを意識した働き方ができているのですね。五條さんは研修で学んだことをどう活かしたいと考えていますか?

五條さん:自分が仕事で成功体験を積み、自信が持てた時に、研修で学んだ伝え方やコミュニケーションが活きると思っています。また、学んだことを社内に対してだけではなく、社外の方、お客様、地域に対しても発揮していきたいです。

実は今回の『次世代リーダー育成プログラム』に参加しないかと声を掛けてもらったとき、「20年後、30年後を考えても、ためになる研修だよ」と言われたことを覚えています。自分の長期的なキャリアに活かしていきたいと思います。 

<今後への期待>学ぶ人の数を増やし、組織としての変化につなげる

ーーー 河島さんからも、研修受講者の変化や今後への期待などを教えていただけますか?

河島さん:受講者は学びに積極的な人たちでしたので、研修で学んだことは間違いなく1人ひとりの頭の中やお腹の中に入っていると思います。今後、学んだことを活かし、周囲に影響を及ぼしてくれることをひそかに期待しています。ひそかにと言ったのは、特に社歴の浅いメンバーにとっては、リーダーシップをとって組織に影響を及ぼすのはハードルが高いことだと思うからです。

そのため、今後は学ぶ人の数を増やし、社内の大多数にしていきたいです。今はまだ少数派ですが、これが多数派に変わったときに、組織として変化が生まれると思っています。人材育成は長期戦ですので、5年かかると考えています。企業ブランディングプロジェクトを立ち上げたのが2022年ですので、まだ、2年目。焦ってもダメですね。

ーーー 人材育成は中長期的に取り組むものと考え、長い目で社員の変化を見守っていらっしゃるのですね。

河島さん:私は、会社は社員の自己実現の場であっていいと考えています。仕事は「会社のため」にやるのではなく、「自分のため」にやる。それが結果的にお客様のためになれば良いと思っています。

そのため、社員1人ひとりがプロフェッショナルの意識を持ち、自ら学び、自らを鍛えることで、個として成長をしてもらいたいと考えています。その代わり、会社としては社員を一生懸命支え、学ぶ場も提供します。自ら学ぶ姿勢は、社会のどこに行っても必要ですからね。

ーーー 社員の学ぶ意欲を”支援”する三立木材さんの企業姿勢が伺えました。最後に、『次世代リーダー育成プログラム』はどのような企業にお勧めか、お聞かせください。

河島さん:「変わりたい」と望む企業、「変わらなくては」と危機感を持つ経営者に勧めたいです。

中小企業を取り巻く環境や役割、価値観は大きく変わっています。かつて中小企業は地域で雇用を生み出す場として、国や行政の保護もありました。しかし、これからは淘汰されていく時代だと思います。私自身は「変わらない会社は、要らない」と突きつけられているように感じます。

会社が変わるためには、まず社長が変わり、その後、社員全員が変わらないといけません。でも、どうしたらよいかわからないと悩むことも多いと思います。NOKIOOの『次世代リーダー育成プログラム』は、その方法を教えてくれるサービスです。

ーーー 「変わりたい」と思ったときに、自社だけで頑張らなくても良い。河島さんのお話からは、そのようなメッセージを受け取りました。河島さん、五條さん、本日は、ありがとうございました。


三立木材株式会社様にご利用いただいた
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