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五線譜がこわい

 6、7歳の頃にピアノを習っていたのですが、五線譜の楽譜の読み方がいまいち掴めないままレッスンが進んでしまい、ドレミで曲の音階を暗記して1年ほど誤魔化していました。

 中学に上がっても音楽の授業は楽譜にカタカナを書き込んだり、メロディを覚えやすいパートを選ぶことで乗り切っていて、とにかく楽譜を読むのが苦痛でした。
ギターやウクレレのタブ譜はとても分かりやすく楽しいのですが、五線譜はいまだに苦手でコンプレックスに感じています。

 五線譜はこれだけ長い間使われているのですから、きっと時の洗礼を受けて最適化されたNotationだと思うのですが、多くの人がこんなに難しいものに適応できているのが不思議で仕方ありません。

なんだか数学の問題を解いているときと似たような不安感を持ちます。
アプローチは複数の選択肢があるのに、結局正確に定められた方法を探り当てないと御破算になってしまうような、野暮が許されないような拒絶を感じて恐ろしくなるのです。

楽譜にはすべてを記すことは出来ず、どうしても抜け落ちる情報がありますが、五線譜はその加減がちょうどよすぎます。
もっと余白があって適当か、何もかもが厳格に指定されていれば気楽だったかもしれません。


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