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JSTQB Foundation Levelを受験しての所感


JSTQBとは

JSTQBとは、日本におけるソフトウェアテスト技術者資格認定の運営組織で、 各国のテスト技術者認定組織が参加しているISTQB(International Software Testing Qualifications Board)の加盟組織として2005年4月に認定されています。
ISTQBの加盟組織の各国団体は資格および教育・訓練組織認証について相互認証を行っています。つまり、JSTQBが運営するソフトウェアテスト技術者資格は海外でも有効な資格となっています。

JSTQBは次のような3つの委員会(Commitee)から構成されています。 それぞれの委員会は国内における品質保証関連の研究を行っている研究者、高いスキルを持つテストエンジニアやコンサルタントなどを中心に構成されています。

https://jstqb.jp/committee.html

とのことで、僕の解釈ではざっくりと
ソフトウェアに関する品質やらその品質を担保するテストに関する資格
ぐらいなイメージです。

筆者について

社会人歴7年目、IT業界歴5年目のITコンサルの皮をかぶったSEです。
普段はWebアプリケーションエンジニアとしてバックエンドやフロントエンドの開発・レビューをしてます。
(Webアプリケーションとか言っておきながら直近ではハンディターミナルの開発プロジェクトにいるんですがね)
あくまで開発側の人間でQAエンジニアみたいな振る舞いをしているわけではないです。
QAエンジニアとかではないですが、業務であったり、別の資格(IPA系の資格)やらでテストの技法や考え方については軽くは学んでいるつもりです。

受験の動機

理由は2つです。
1つは単純に資格マニアだからです。(LinuCを取得しようかと思ったけど、インフラエンジニアなわけでもなく、あの分厚い参考書を覚えるモチベーションがどうしてもわかなかったです)
もう1つは、会社で上司や同僚が「品質が大事、品質が大事」と呼吸をするように言ってくるのに対し、「そんなこと言うけど、何が品質なのか、どうやってその品質を向上するのか体系的に学問として学び考えたことはあるんか?」と思ったからです。
とりあえず、「品質が大事」って言っておけばいいと思ってんじゃないかとどうしても感じざるを得なかったんですよね。
例えば「とりあえずウォークスルーやりましょ。」って言うけど、
・ウォークスルーの正しいやり方は?
・ウォークスルーってどういった目的なの?
・ウォークスルー以外に有効な品質検証の方法ってないの?
とかの問いにおそらく上司も答えられない、僕も答えられない、それがもどかしかったんですよね。
受験の動機としてはこんなところです。

受験勉強

学習期間

期間としては2月頭から勉強を開始し、4月中旬に受験したので2カ月半というところ。
ほぼ毎日勉強していて、平日は帰りの通勤電車の中の半分くらい(1時間くらい)と休日は30分くらい勉強してました。
トータルで40,50時間くらい勉強したんじゃないかなと思います。
おそらく効率的にやれば、もっと短期間で受験できるレベルには持っていけると思うんですが、僕は不器用なのと休日は飲酒しながら勉強してるんで、頭に入らないんですな~これが。

教材

使った教材は3つです。

1つ目はテキストで

後述するんですが、一番の試験の元ネタとなっているシラバスも目を通しました。
その上で、このテキストを読んだ方がいいかどうか後から考えると微妙だなと。
どうしてかというと、シラバスを読んでもわからない単語とかがあるのでその単語を解説するためにこういうテキストってあると思うんですが、このテキストの中でも説明不十分で結局ネットで調べるみたいなことがちょこちょこあったためです。
無いよりはあった方がいいけど、必携必読ではないかなと思います。

2つ目は公式シラバスです。
既述のテキストを読んでいたので、みっちり細かく読むということはしなかったんですが、正直、この味気のない公式シラバスを最初から読んでしまうというのもありかなと思いました。
目次とか前書きとか除けば、実質50ページくらいしかないので、テキストを300ページくらい読むよりは楽かなと思います。
みんなテキスト読んだって言ってるから読んだけども、、、

3つ目はテス友です。

シラバスでインプットして、このテス友でアウトプットというのが最速の勉強法だと思います。テス友でJSTQBの模擬問題が500~600問くらい解けるのでアウトプットの方法としてはちょうどいいかなと思います。
ちょっとアプリの使い勝手については思うところもありますが、あれだけの量の問題を無料で解けるのは大きいですね。
因みに問題の難易度はほぼ本番の試験と同じくらいです。

受験の申込方法

ピアソンで受験の申し込みをしてください。

受験当日

いつも利用している会場(資格20個近く持ってるとテストセンターも見慣れたもんです)にて受付して受験しました。
テスト時間は60分でしたが30分くらいで解き終わりました。時間もかなりあったのでもう1周全問見直しして受験トータル時間は40分といったところでした。
思ってたより簡単だった印象です。テス友より難しいとネットで見ていたものの、実際受けてみると丁度テス友と同じくらいの難易度の印象でした。

受験結果

合格

受験を通して

もともとの動機として
「ソフトウェアの品質をどうしたら効率的に確実に担保することができるのか学びたいというものがありましたが、正直これはそこまで満たせなかったかなと思います。
品質って言っても機能的なものもあるし、非機能的なものもある、加えて組織やプロジェクトの状況でとるべきアプローチも変わるから、さすがに網羅しきれないんですかね。
ただそれでも、品質を担保するうえでどういう手法がとれるのか、どういう観点で品質を考えたらいいかとか、何より正確な言葉の定義を学べたのは、今後の僕のエンジニア人生の糧になりそうだなと感じました。

次の資格

今回はJSTQBの入門編みたいな資格を受験しましたが、発展版の資格もあるのでそちらも受験したいなと思いつつ、
苦手というか体系的に勉強したことのないJavaScriptの資格を受験するのもありかなと思ってます。今のところはJS Instituteかなと思ってますが、これ、英語しかないんですよね・・・。

最後にやっぱり言っておきたい

「資格の取得を目的に勉強するのは意味がない」
これを言う人は全員嘘つきです。
僕が武装派資格原理主義者だからかもしれませんが、おおよそ間違った考え方ではないと思ってます。
資格の取得が目的でも必ず何かは学んでます。
そしてそれは必ず活かされます。
何が意味がないのか逆にちゃんと教えてほしいです。
そういう人に限って持ってるのは自動車免許くらいなもんです。


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