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【必読】生薬・漢方薬認定薬剤師について

はじめに

こんにちは!のじまです!
今回は薬剤師界隈でもなんとなくご存じの方が多い資格の『生薬・漢方薬認定薬剤師』について書きます。

私は実際に昨年の8月に試験を受けて合格し、資格を持っています。

『生薬・漢方薬認定薬剤師』を持っていることをX(旧twitter)のプロフィールに記載していることもあり、取得以降、資格取得方法や勉強方法などちらほらDM等いただいておりますので、こちらのnoteでまとめたいと思います。

薬剤師の皆さんでも『生薬・漢方薬認定薬剤師』に興味があるものの、どうやって申し込めばいいかわからなかったり、勉強方法がわからなかったりと、その先に進めない方もいるのではないでしょうか?

私自身、誰に聞くことなく全て1人で申し込み〜資格取得まで行いましたのでご参考にしていただける内容になっていますので、お時間ありましたら最後まで読んでいただけますと幸いです。


生薬・漢方薬認定薬剤師とは

『生薬・漢方薬認定薬剤師』とは、漢方薬・生薬に関する専門的な知識を持ち、能力と適性を備えた薬剤師であることを認定する制度です。
薬剤師しか取ることのできない資格です。

『生薬・漢方薬認定薬剤師』になるには、公益財団法人日本薬剤師研修センターと一般社団法人日本生薬学会が実施する研修を受け、試問に合格する必要があります。

研修会修了、薬用植物園実習を受講しレポートを提出し、試験に合格する必要があります。
『生薬・漢方薬認定薬剤師』は、漢方薬や生薬に関する専門的な知識を持ち、症状に対する服薬指導を有効かつ安全に行うことができる薬剤師として認められます。認定制度は2001年4月1日に開始され、2021年3月31日現在、認定者数は3,603名です。

調べた感じ上記のような感じですね。


なぜこの資格を取ろうと思ったか

なぜ『生薬・漢方薬認定薬剤師』を取ろうと思ったか。
私的に、薬剤師という資格や能力を調剤薬局等の専門の場ではなく一般の広い方々にも何かしら提供したいと考えていました。

そんな時に、

・好きなアーティストが漢方薬に興味を持っていた
・漢方薬は民間療法として一般の方々も無意識のうちに取り入れている
・普段の食事、ハーブティーすらもなんなら漢方

上記のようなことに気づき、自分でも専門的に学べば世の中のために役立てるのではないかと思い、資格を取ろうと思いました。


資格取得方法

さて、この『生薬・漢方薬認定薬剤師』ですが、いつどうやってどこから申し込みをしたらいいのか分からなくないでしょうか?
私は調べるまで(調べ始めてからしばらく)はわかりませんでした

 ・申込期間

申込期間は、結構限られています。
年1回で、2023年度は2022年12月1日になっていますが、私が受講した2021年度の申込開始は2021年3月25日でした。
(記憶に基づいているので、間違っていた際は申し訳ございません。)

申込期間も、募集開始ギリギリ(1〜2週間前くらい(記憶薄))に日本薬剤師研修センターのページ
https://www.jpec.or.jp/kenshu/jyukou/kanpou_apply.html
から確認可能となるので、例年の募集開始時期に合わせてその付近から毎日アクセスして、募集開始と同時にすぐに申し込みました。
募集開始の時期も例年同じになる(12月)と思いますが、稀に変更になる場合もありますので、確実に申し込みたい場合は、日本薬剤師研修センターに直接募集開始時期を問い合わせるのがおすすめです。
(実際私は直接ご連絡しました)

結構人気があり、すぐに枠は埋まってしまうので、資格取得するぞと意気込んでいる方ほど要チェックです。


 ・受講は座学かインターネット

受講に関しては、コロナ前までは座学のみだったようですが、コロナ禍に入って以降はインターネットでの受講が可能になりました。

会場まで遠い方や研修予定が合わせづらい方にはありがたいですよね。

私は2021年に対面の座学で受講しました。
コロナ禍ということもあり、私が受講していた研修は3分の1ほどはオンラインで受講でした。

結論としては、対面で受けてもオンラインで受けても眠いものは眠いし、講義の内容の面白さは変わらないので、どちらでもいいかなと思います。

本人の興味や関心、どれだけその時間で吸収しようという意識があるかないかが影響してくるところですので、移動が面倒とか時間が合わせづらいという方はインターネットの受講で良いかと思います。


 ・薬用植物園実習(レポート提出)

この研修もレポート提出があります。
全国約50ヶ所の薬用植物園のアクセスのしやすいところに見学に行ってレポートを書きます。

この見学も薬用植物園が定員に達したり、予定が合わないと予約が取れないので、配布されるリストの中から行きたい薬用植物園があったり、予定が調整しづらい方は早めに予約を取った方が良いです。

私はというと、コロナの関係で予約できていなかったです(やばかった)。
なのでレポートが書けない状況でした。
情状酌量だと思っているのですが、私が受けた年度の研修で見学できなかった方々に対して、参考動画をみてレポートを書くというものをやっていただきました。
そこでなんとかレポートをクリアさせていただき、研修センターの方には感謝しかなかったです。

コロナ禍だったので上記のような対応をしていただきましたが、すでにコロナは落ち着いているので、見学を実施できる以上実際に足を運ばないとレポートは書けない感じになっていると思います。

私は1人で受講していたため、全て1人で行いましたが、他の方々はご友人やお知り合いの方と受講されていたり、一緒に見学に行かれたりしている方もいらっしゃったので、楽しみながら学ぶのも良いかと思います。


資格取得費用

資格を取得するにもお金がかかります。
2023年度の段階ですと税込60,500円(テキスト代、試問料込)です。
やはり認定薬剤師資格だけあって安くはないですね。


研修について

研修は9:30〜17:00の講義9回ありました。
70分ずつの講義が5コマある感じです。
お昼は自由でした。

出席率が80%以上だったので、座学(対面)での日程調整が難しそうな場合はインターネットでの受講がおすすめです。


 ・内容

内容に関しては、大学時代に皆さんが学んできた内容がベースで、さらに深い部分を学んで行きます。

中医学や漢方について(歴史的な部分)、傷寒論や金匱要略、生薬、成分の構造式、作用機序、日本薬局方、製剤、各疾患での漢方薬の使用、最新の生薬や漢方の研究内容など結構幅広く学べました。

私自身学生時代は生薬と漢方薬が一番苦手でしたが、専門的に学ぶととても面白く、より実用的に漢方について考えることができました。

研修を受ける前までは傷寒論や金匱要略メインで、各疾患での使用法をある程度深く学べる感じかと思っていましたが、最近の論文についても講師の先生が教えてくださったり、漢方外来や漢方薬局での臨床に基づく豆知識なども教えていただけるため、大変参考になりました。


試験について

試験については、主に過去問メインです。
過去問は日本薬剤師研修センターのHPに公式に載っていますので参考にしてください。
https://www.jpec.or.jp/nintei/kanpou/past_questions.html

私は10年分目を通しました。
ざっとみていただくとお分かりになると思うのですが、問題が同じような内容ばかりになっていますよね。

生薬の問題ですが、テキストのそれぞれの最後に生薬の写真がついており、全て覚えると生薬当て問題はクリアできるかなと思います。

試験の勉強方法はまあまあ長くなるので次回書きたいと思います。お楽しみに〜!


勉強方法について

次回をお楽しみにしてください!


実際に取得してみて思ったこと

正直、資格の活かし方がわからないので、私的に今のところ取得しなくてもいいかなと思います。

資格があったとて、私のように研鑽に励めてない人は知識量は落ちていきますし情報もアップデートされません。
逆に、資格がなくても情報に長けている方もいますし、漢方薬局等でご活躍されている方もいます。
研修を受けなくても現在の情報社会なので、十分に情報を集めることもできます。

肩書き程度になればいいかなと思ったものの、資格の認知度も薬剤師以外の方にはないですし、転職活動で漢方薬剤師で年収が上がることもないので謎資格です。

誰かこの資格の活用方法を教えてください。


まとめ

この資格を取得したことにより、漢方の面白さや魅力に気づくことができました。
しかし、資格の意味はわからないです。

これまで私自身、漢方について知識が浅かったし興味もそこまでなかったですが、研修を受けることで漢方の面白さや魅力に気づくことができたというのがこの6万円という価値なのかなと思いました。

今後も漢方のニュースは以前より興味を持って触れるでしょうし、通常の服薬指導時に漢方薬をお渡しする際に+αで患者さんに情報を伝えられたり、未然に健康被害を防げたりできると思いました。

知識はあるに越したことはないので、私のように漢方が苦手で脳死で投薬している方こそ一度学んでもいい資格なのかなと思いました。

次回も、お楽しみに〜🫶

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